3連休中日。我々取材班3名は、本年初試乗へと出かけた。
まず向かったのは、ホンダのお店。最近発売されたN BOXに興味があったのである。
試乗車は、「Custom G・Lパッケージ」(4WD/CVT:税込車両本体価格167万円)だった。
冬道の平坦路での試乗なので、突き詰めた動力性能は不明である。だが、成人男性4名乗車でも、フツーに走る分には、まったく痛痒は感じなかった。坂道だったら印象はまた異なったかもしれないが・・・
背の高いクルマだが、VSAのおかげか、冬の凍結路面でもまったく不安感はない。私がかつて乗っていた「エスクード・ノマド」よりも、この軽自動車の方がよっぽど安定しているといえる。それが、技術の進歩というヤツなのだろう。
スクエアなボディで、窓面積も広いので、視界は大いに良好。
ミラーがいろんな所に据えつけられているが、そこまでしなくても・・・という感じだ。
フィット等でおなじみの、ホンダの特許技術「センタータンクレイアウト」。
それのおかげなのだろうか、室内はまさしく広大である。実寸上はともかく、印象としての広々感は、カムリあたりよりも確実に上。広過ぎて、不安になるというか、人肌恋しくなるくらいだ。
そのスタイルゆえ、横風等には弱そうなので、長距離の高速巡航には向いていないかもしれないが・・・
このクルマの最大のネガは、それは「ガバッと大きく開くがゆえに、車両後方にかなりのスペースを必要とするバックドア」であろう。この点についてセールスマン氏に「これは横開きの方が良かったんじゃないでしょうか?」と訊ねたところ、「坂道や強風の時は、横開き式だと危険な場合があるので、上ヒンジなんです。軽自動車なので駐車スペース自体が短いので、実用上はあまり問題ないと思いますよ」との弁であった。ううむ、なるほど。
ともあれ、このクルマのスペースユーティリティーには、驚きだ。加えて、視界確保のために各所に取り付けられたミラーや、VSAによる凍結路面での安心感。街乗りオンリーなら、このクルマは、無敵だ。
とはいえ、軽自動車も、高くなったもんだ・・・その価格は、もはや「軽」ではない。ねぇ。