わにの日々-中西部編

在米30年大阪産の普通のおばさんが、アメリカ中西部の街に暮らす日記

共和党大統領候補ほぼ決定

2016-05-05 | アメリカのニュース
 一年前にはタチの悪い冗談としか思えなかったドナルド・トランプの大統領選出馬が、今や笑い事ではありません。他の共和党候補が全て撤退し、「トランプ大統領」の可能性が現実味を帯びてきました。共和党内でもトランプを支持しない議員が多く、共和党大会に欠席する議員も多く、新たな候補者を建てようとする動きもあって、党分裂状態です。共和党として新候補者を立てるのは、トランプに東京した共和党有権者の意思を無視することになるので、それは無理。よって、第三の党として候補者を立てる動きも始まっています。以前の大統領選挙では、1992年のロス・ペロー候補、2000年のラルフ・ネーダー候補、今回出馬してたけど撤退したランド・ポール氏の父親、2008年のロン・ポール候補が、選挙戦をかき混ぜました。

 一方、民主党側も、一強とみなされたヒラリー姐さんが、超「リベラル」な異端者、バーニー・サンダース候補に苦労しています。異端者と書きましたが、トランプのように、全く政治経験のない目立ちたがりな煽動家という意味とは全く違い、自らを(民主的)社会主義者と呼んではばからない、政治経験豊かな筋金入りの反体制家という意味で、普通の民主党員とは一線を画するという意味です。オバマの国民皆健康保険をソーシャリズムだー、自由の侵害だー、と、騒ぐ輩にとっては、トンデモ野郎でしょう。良識ある国民にとって、トランプがトンデモ候補であるのと、対を成しているかも?

 アメリカにおける社会格差の更なる拡大と、それに拍車をかける経済システムに大きな不満を抱いているのは、トランプ支持者もサンダース支持者も同じこと。メキシコに壁を作って移民を入国させない、日本に米軍による国防費を払わせる、イスラム教徒は全部ひっくるめて悪、ISは爆撃しまくるという分かり易いトランプのアメリカ至上主義は、オバマのすることは何でも気に入らない層の耳には心地良いと同じく、大学の学費無料、富裕層への増税、最低賃金の引き下げ等が、若年層に圧倒的な支持を得るのは当然と言えるでしょう。

 サンダース候補の主張やマニフェストは大変に魅力的ですが、で、その学費とか、インフラ整備の資金はどこから出るの?ってのが、イマイチ明確になってない。社会主義を謳うなら、まずは所得の公平配分が大前提ですが、今のアメリカは、大富豪がゴロゴロおり、同じ会社のCEOと一般雇用者の給与差が300倍なんて、こちらもトンデモな状態です。だから、最低賃金引き上げとか、富裕層への税率アップが出てくるのですが、これらが成功したとしても、格差縮小・政府収入増大には時間が掛かる。これと、貧困層の持ち上げを同時に行わねばならないんだけど、どうしても時間差がでると思う。こないだ、最低賃金引き上げん時も同じ事言ってた私は、実は時間差厨かしらwww


バーニーと素晴らしい無料サービスの数々「どっかにあるはずなんだけど」
私の好きな言葉は「安い、貰う、タダ」ですが、無いものは貰えないねぇ…

 一方のヒラリー姐さんは、人格的に信用出来ないという批判も多く、決定打に欠けるし、いきなり出てきた「第三の候補者」が棚ぼたで大統領になっちゃうって事態もありえるかも??もー、始めの頃は呆れて傍観していた今回のアメリカ大統領選挙戦、決戦まで半年を残して、急に興味津になってきました。 

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