★さちゅりこん――渡邊史郎と縦塗横抹

世界が矛盾的自己同一的形成として、現在において過去と未来とが一となるという時、我々は反省的である。(西田幾多郎)

かくかくしかじか2

2015-10-29 13:02:14 | 漫画など


このマンガには、美大の女子学生と彼女の画塾時代の師匠である日高先生というのがでてくる。いま二巻目だが、わたくしは、歳のせいか、この反時代的な粗暴な師匠にしか共感できない。この人物は物語の軸というか絵の額みたいなものであり、主人公たちがそこから逸脱して真に芸術に生きるために死ぬ運命にある(生きているけれどもはじめから死んでいるのである)。しかし、本当に若者たちは日高先生という額抜きに生きてゆけるであろうか。教師と学生の関係について深い洞察を持つ作品だとおもうのであるが……。


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