くまだから人外日記

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サウザント・クロノス・ナイツ 銀髪のノーラ 『四つのクロノス その2』 27

2017-04-20 19:29:59 | 【偽書】シリーズ
「噂通りだな。旦那よ」
拍子抜けした様にスペクターと名乗る騎士はナンバハムの方を振り返り、上官であるはずのナンバハムを気安くそう呼び“先般聞かされた通り”と言う顔をしました。
「そうだ。何せ儂はこのノーラの友達のひとりだからのう」
「そいつはいい。つまりノーラと俺様が友達なら、旦那も友達…って事か。ガハハハ。傑作だ」
「そうだよ。僕らはもう友達だよ。ね、ナンバハム」
「俺様がナンバハムの旦那をそう呼べるまでになるまでには幾多の戦乱に参戦した後だと言うのに、ノーラ、貴公は出会ってすぐ旦那をダチ公呼ばわりか」
「ダチ公?」
「昔仲間…って事だ」
「あまり良くない言葉を教え込むなよ。教皇がお会いになった時、驚かれるぞ」
「いいじゃないか。お会い出来ると言うことは、肝心の教皇様も俺達も無事だって事だ。そうしたらノーラ流に言えば、教皇様も友達か。それは愉快だな。何としても教皇様を無事に奪還せねばな」
「期待しておるぞ。ノーラの友達として…な」
「さぁて、行こうかノーラ。幽閉された新しい友達を救いに」
「うん。頼りにしているよ。スペクター」
「おうよ。頼りにしてくれ。新米騎士団長様」
ニヤリと笑うスペクターに、ノーラもまた笑ったと言います。
ついつられた様に。



「教皇様が拉致されて丸二年か…」
「毎度帝国からの救援の部隊や騎士団はことごとく賊軍に敗走する始末。教皇様の御身は勿論、我ら教皇領民も我慢の限界よ」
「あの温厚な教皇様は、一体どんなお気持ちやら」
「そして早速賊軍のお触れが回ってきたぞ」
「また義勇軍か」
「しかも今回は騎士団長は女性だ」
「さぞかし人材難なるか。まて、この触れ書き…見よ。まだ幼子に毛の生えた程度の幼女ではないか…確かに年は個々の地方ではギリギリ元服可能ながら」
「ついにヤキが回ったな、帝国も」
「また、どこかの裏切り者が賊軍に要らぬ進言や目撃情報を流すのであろうな。僅かな金品欲しさに」
「仕方がなかろう。もう二年も満足な経済活動や行政すら滞っていては、日々の食事すらままならぬ」
「確かに信仰だけでは食べては行けぬからな」
「それにしても、若すぎる。あの狂犬のような敵兵長に喰われる前に、この領民らに八つ裂きにされねば良いが」
「いや。もしやそれより更に悪い事になるやも知れぬ。どちらにしても嘆かわしいわい。教皇領で戦闘どころかその様な愚行が行われる心配をせねばならぬとは」
長い支配の中、領民の気持ちも冷え切っておりました。




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