くまだから人外日記

くまだからくまなのだ。

それでいいのだ。

サウザント・クロノス・ナイツ 銀髪のノーラ 『四つのクロノス その2』 25

2017-03-21 12:23:15 | 【偽書】シリーズ
「ふふん。年端も行かぬ実戦経験も持たないかりそめの張り子の虎を騎士団長に置くとは、帝国もヤキが回ったな。それ程人材難なのかね」
「誠に。かのような娘に千騎の武勇者の命を賭すなど、何と無謀な者か。まあ、彼らとて命はひとつ。役にたたない団長など、取るべき道はひとつでしょう」
「我らの手中に教皇らがある限り、どのような奇策も通用しまい。あくまで正面切っての対戦しか道は無いであろう」
「策は練ってあります」
「今回も期待しておるぞ。副将軍よ」
「摂政殿、お任せ下さい。あの様な小娘に我が軍旗を賭すのももったいない思いですが、万難を排してこそ、策は生きて参るもの。全力で殲滅致しますとも」
「帝国め。小娘の兵団と共に一気に捻り潰してくれよう。これは我等に風が吹く慶事か、それともあの小娘が生贄か」
「そのどちらもの様ですな。これは」
帝国に放った間者よりの報に、二人の男は怪しく笑い合いました。

既にノーラの挙兵は敵の知る所となっていたのです。
ノーラ率いる義勇軍を叩き潰さんと手ぐすねをひいて、帝国教皇を包囲拉致した軍勢は、義勇軍返り討ちへの牙を研ぎながら、決戦の時を待ちました。
「では頼みましたよ。副将軍」
「お任せ下さい。それにしても帝国め。馬鹿にするにも程がある。侮るなど一切せぬ。小娘であろうと刃向かう者には敗北と首謀者たる団長の斬首を持って報いようぞ」
副将軍と呼ばれた大男は、摂政を見送りながら、持ち慣れたゼノビア・ウルフキャットの皮でしつらえた鞭をしならせながら、獲物を待ちわびる豹の様な目つきで窓の外に広がる教皇領を見つめていました。
既に帝国傘下の領とは呼べぬほど、反乱軍が支配する街並みを嬉しそうに。

それは帝国歴でノーラが挙兵して僅か3日後の事でした。



「前進空挺隊機動班。予定通り西域城壁に降下」
「囮部隊機動班。同じく北域城壁に降下」
主力部隊を陽動すべく、複数の部隊は教皇領の周囲に散って時を待っていたといいます。

騎士団長たるノーラの号令を今か今かと待ちわびて。

「ねえ。キラ。この星の教皇領には草花は生えていないのかな?」
「何をいきなり」
「教皇様は慈悲深い方だと聞いているんだよ。そんな人が花さえ咲かない場所で軍隊に包囲されているだなんて、可哀想だよね」
「サー・ノーラ。今はそんな…」
そう言う弟のキラを遮りアルルーはこう言いました。








ブログへお立ち寄りの皆様へ

gooのフューチャフォンアクセス終了に伴い、gooブログ 各【偽書】シリーズへの投稿を終了する事と致しました。

他SNSへの投稿は継続しております。
ストーリーに引き続きご興味がございましたら、〔検索ワード【偽書】 〕などで検索頂けましたなら幸いです。


筆者敬白
ジャンル:
モブログ
コメント   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 【偽書】虹メイル・アン 〔第... | トップ | 【偽書】チェリーブロッサム ... »
最近の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。

あわせて読む

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL
  • 30日以上前の記事に対するトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • 送信元の記事内容が半角英数のみのトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • ※ブログ管理者のみ、編集画面で設定の変更が可能です。