宝島のチュー太郎

酒屋なのだが、迷バーテンダーでもある、
燗酒大好きオヤジの妄想的随想録

赤坂一ツ木通り

2006年02月13日 | 追憶



相変わらず紺野まひるの検索数が凄い。
ブレーク中?

笑ったのは、赤いぽんずの検索が8件。
何があったんだろう?

嬉しかったのは、転送をかけているコメントが、メーラーのコメントフォルダに8件。
滅多にコメントをもらえないから吃驚。
ただ、これも、ウェブ上で確認済みのもの、それに対する自分の返信も含まれていたから、実際の新規は3件だったのだが、それでもジンワリ嬉しかったりする。
コメントを寄せていただいたみなさん。
ありがとう




さて、今日はタイムトリップのお話です。
最近よく流れる懐かしのヒットソング。
一昨日、港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカが流れた段階で、タイムマシンのチケットを買う気になった。

そして、湯船に浸かってからタイムマシンに乗った。

時は、1975年。
場所は西武池袋線沿線、中村橋の朝日新聞販売店の4階建てノッポビルの3階。

私は明治大学の1年生。
私の部屋は階段の右手の取っつきにある3畳ほどの小部屋。
その階段の左手はトイレで、その向こうに6畳ほどの部屋があって、そこには東京音楽大学2年生のK藤さんという先輩がいる。

長身の男前で、トロンボーンを専攻。
よく、マウスピースだけで練習をしていた。
そして、よく、大音量で「港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ」が流れていた。

音大というところは、おねいさんの方が多いらしく、モテたみたい。
でまた、この先輩が連れてくるおねいさんは都会的な別嬪さんばっかで、それもとっかえひっかえ(笑)
或る夜、夜といっても、夕刊の配達を終えたばかり程度の夜の始まりといった頃、何かを借りたくて、K藤さんの部屋へいつもの通り「K藤さん・・・・」と用件を言いながらドアを開けたら真っ暗。

次の瞬間。
「キャア~」という黄色い声。
するんなら鍵をかけとけよな~(笑)



タイムマシンは移動する。
時は1977年。
場所は赤坂一ツ木通りにある喫茶店。
たしか、「一心」とかいう店名だった。
私は3年生になっていた。
新聞配達員を丸1年勤めて辞めた私は、サークルは何?と問われれば、「アルバイト部」と答えるくらい、様々なバイトに精を出していた。



学校から移動して、バイトに入るまでに時間があった私は文庫本を読んでいた。
すると、向かいのボックスで、「初めまして、宇崎です。」という声がする。
でもって、その声があの「港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ」なのである。
見ると、おお本物だ。
流石につなぎ姿ではなかったけれど(笑)

この頃私は赤坂の寿司屋でバイトをしていた。
「築地玉寿司」というチェーン店で、その赤坂店は、TBSの前にあるビルの地下にあった。

因みにその1階は「不二家」で、2階は「ヘンリーアフリカ」という喫茶店だった。
この「ヘンリーアフリカ」にも、バイト前の時間を読書で過ごすためによく入った。
店内の中空部分に模型の列車が走っているのが特徴の、当時はトレンドな喫茶店だった。
後年、「不ぞろいの林檎たち」のワンシーンでそこが使われていた。
それは私の好きな脚本家、山田太一の作品で、TBSの看板ドラマだった。
真ん前だものね、TBSさん。

寿司屋のバイトってなんだい?って思うでしょ。
そこは、弧を描いたカウンターに板さんが5人ほど貼り付いていて、お客さんは専用板さんに注文をするというシステムになっている。
カウンターの奥が広くとってあり、冷蔵庫、中央台、そして更に奥に厨房がある。

私はその中央台を仕切る役回りで、板さんのアシスタントをするのである。
これは、バイトの筆頭でなければ任せてもらえず、板さんとバイトのパイプ役でもある。

飲み物を作る、出す。
海苔をあぶって板さんに渡す。
赤出汁、お吸い物を出す。
それ用のあしらいの準備をする。(例えば白髪ネギ)

ワインクーラーという飲み物もここで知った。
当時の店長は、ハワイ店帰りで、ハワイではそれが流行っていたらしく、赤坂店だけのメニューとして供していた。
白ワインを7upで割るだけの単純なもので、現在取り上げられるカクテルのそれとはまた別物だが、結構女性に人気があった。

海苔に裏表があるのもここで知った。

板さんが賭け事好きなのも体験。
こんな話がある。
休憩時間に一緒に煙草を買いにいったときのこと。
煙草を手にするなり板さんどうしが自分の煙草を取りだして見せ合っている。
そして、「今日は俺の勝ちだ。」などと笑いながら千円札のやりとりをしている。
訳がわからない私がキョトンとしていると、一人の板さんが教えてくれるには、煙草の裏にある数字でオイチョカブをしているというのだ。
勉強になった。

勉強と言えば、隠語も面白い。
少し披露すれば、
「やま」→ネタ切れ(寿司屋は海の物ばかりだから)
「わかい」→新しいネタ

数字は、
ぴん、りゃん、げた、だり、めのじ、ろんじ、せいなん、ばんど、きわ、そく
だったかと思う。
それぞれに言われがあって、覚えているのは、げたは下駄の穴の数、めのじは目の画数などである。

なんでそんなややこしいことをするかというと、数字を伝えるにあたって、聞き間違いのないように、ということらしく、事実、板さんは中央台責任者の私にお客さんの注文を伝えるのに、「かわばた~ 赤出汁りゃんこ 貝割れぴんこ」と声を掛け、私は「ハイ、赤出汁りゃんこ 貝割れぴんこ、承知しました~」とやるわけである。

この「かわばた~」も板さんの出身地で微妙にイントネーションが違う。
ある日、お客さんが少ないときに「かわばた~」と声が掛かる。
見ると、板さんが向こう向きのままマグロの切れ端を手に持ってブラブラしている。
すかさず私は黙ってそれをもらって厨房に入っていただく。
その阿吽の呼吸が面白かった。

厨房で時々鰯のつみれ汁の中のつみれを頂戴していたのは、内緒である(笑)
どっちも妙に美味かった。



因みに、貝割れは当時、世間では認知されておらず、割烹筋で扱われ始めたばかりだから、バルサの箱に恭しく並べられていたもので、それを一口ビアグラスに立てて供し、板さんが必ず新規のお客さんにこう言うのである。

「それ、なんだと思います?」

大抵のお客さんは即答できない。

「何かの味と似ていると思いませんか?」

敏感なお客なら、
「大根?」

すると、板さん、大仰に、
「凄い!違いの判るお客さんだあ。」
と褒め称える。
お客は鼻高々。

当たらなくても、「実は大根の芽なんですよ。」と教えれば、「へ~」となって、場が盛り上がるのである。

色々と勉強させてもらった。



チェーン店とはいえ、TBSの真ん前だったから、有名人も時々来られる。
当時のワイドショーのメインキャスターであるアナウンサーは常連だったし、先の宇崎竜堂の奥さんである阿木耀子も来られた。
当時、丁度作詞家として売り出し中で、その美貌をかって、TVでの露出も増えかけていた頃だったかと思う。

実は、夫婦の出会いが我が母校であることから、後輩として勝手に親しみを持って眺めたのである。

学校からの便の都合で、丸の内線の赤坂見附の駅で降りる。
地上に上がると、まず赤坂プリンスホテルが視界に入り、焼ける前のホテルニュージャパンの前を歩いて右に折れる。

私の記憶がねじ曲がってなければ、マンモスキャバレーとして有名な「ミカド」もそこにあったのではなかろうか。

飲食店の家並みを歩いていくと、芸能人とすれ違うこともままあった。

そして、一ツ木通りに出るのである。
私の記憶では、一ツ木通りの端の方にTBSがあって、その前がバイト先、TBSの袂に地下鉄の赤坂駅が、そして、一ツ木通りはほどなく終わり、その先は乃木坂だったのだが、「ウラをとろう」とネット検索してみると、なんだかその記憶はひどく曖昧でズレがあるようである。

新居浜的に言うと、「ズタボロ」なのである。

もしかすると、バイト先の店は一ツ木通りにあったのではなくて、赤坂通りだったのかも知れない。
ならば、乃木坂の件は符号する。
でも、そうすると、TBSの位置が変だ。
え?TBSって微妙に移動した?


ま、いっか~
どうせタイムトリップなんだから。
あの頃の赤坂も私も、今は遠い昔・・・・・
















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6 コメント

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Unknown (ぶんちゃん)
2006-02-14 10:48:59
数字の隠語?はぶんちゃんの床屋時代にもありましたよ~

当時はお客さんに直接金額がわからないようにかと思っていましたが

聞き間違いがないようにって事もあったんですね。
そうですか (チュー太郎)
2006-02-14 12:07:40
覚えてます?

後学の為に教えてもらいたいな。
Unknown (ぶんちゃん)
2006-02-14 20:02:30
なにぶん20年以上前の事なので・・・

1=へい、2=びき、3=やま、4=ささき、5=かた・・・

ここまでしか覚えてませんねぇ

でもまた思い出したらお伝えします♪



例えば2500円は「びきかた」と言います
なるほど (チュー太郎)
2006-02-15 09:35:50
芸能界では

15000円のことを

ツェーまんゲーせんというのと同じですね。
数字の隠語 (テツ県ドミ)
2006-02-19 23:15:21
うちの親父は、

1・2・3・4・5・6・7・8・9・0

を、

ワ・ロ・ウ・カ・ト・ニ・フ・ク・キ・メ

と言っております。どうしてかは分かりません。

合鍵の仕入原価を表すときだけに、使ってます・・・。

なるほど (チュー太郎)
2006-02-20 11:08:03
これはまた強烈に暗号めいてますなあ。(笑)

なかなか覚えられなさそう

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