宝島のチュー太郎

酒屋なのだが、迷バーテンダーでもある、
燗酒大好きオヤジの妄想的随想録

うにくらげ

2006年04月22日 | 追憶


ある日スーパーで衝動買いした「うにくらげ」



懐かしい小学校の頃の思い出が蘇ってきた。
家業の酒屋は父が免許を取得して、私が小学生の低学年の頃、「河端酒店」として営業を始めた。

父は、その店番を母に任せて、自分は別の仕事をしていた。
だから、積極的に拡販に努めるわけでもなく、普通に店を開けて、配達の注文があれば、母が店を一旦閉めて出掛けるような実にのどかな店だった。
昔はそれでもそこそこの商売になっていたのだから古き良き時代だったと言える。

当時は、今とは趣の違う量り売りをどこの酒屋もやっていた。
まださほど商品アイテムが多くないし、倹約な時代から成長してゆく過渡期であったから、200mlの量りコップで、何杯といった求め方をする人が居た。
父が子供の頃は、それが主流で、通い徳利をぶら下げてお使いに行ったものらしい。
それから時代は流れて、私が子供の頃は、それがまだ名残として存在していたという方が正確かも知れない。

そして、その名残は、「合づけ」という販売方法に転じていく。
これが正しい呼び方か、はたまた全国的に通じるものか、などということは判らない。
が、当地では、たしかにこう呼んでいた。

要は、店頭立ち飲みである。
量り売りを、持ち帰りではなく、その場で飲んじまおうという輩の出現によって現出した販売方法であろう。
今でこそ、それをする店は激減したが、その頃は、どこの酒屋も夕刻になるとそういう人達で賑わった。

どうやら、帰宅するまで待てない人や、帰ったら飲ませてもらえない人達が多かったようである。
そう、根っからの「酒呑み」なのである。

だから、注ぎ方をケチると文句を言われる。
表面張力で酒がこんもり盛り上がっているとニコニコしながら、口からコップに持っていく。
そして、少し啜って、こぼれないようになってからコップを持つという具合である。
実は今正に私が居酒屋でそういう飲み方になっている(笑)

清酒を飲む人はまだ裕福な人で、結構焼酎を求める人がいた。
甲類の20、25、35度という3アイテムがあって、25度が主流。
それを一気飲みしてさっと帰っていく。
多分こういう人はアル中予備軍なんだろうなあと思っていた。

清酒を求める人は、一気の人もいるにはいるが、焼酎派に比べると、長っ尻の人が比較的多い。
そして、「あて」も欲しがる。

そんな人達の為に、かわはぎ、げそ、ソーセージといった類のものが、その種類ごとプラスチックの入れ物の中にまとめて、無包装の単品で入っている。
(説明が難しいなあ)
そして、それをお客さんが勝手に自分で取って自己申告するのである。
(トングの類を構えているわけではないので、そうしないと、手づかみで渡す羽目になるから。)

それらの商品は、専門の業者が定期的に回ってきて卸していく。
そして時々新製品を持ってくる。
飽きられない為にも、色んな品が提案される訳である。

そんな中の一品がうにくらげ。
あ~やっと繋がった(笑)

当時のそれは、ちっちゃなパックに入っていて、爪楊枝が1本付いていた。
酒飲みはそれをすくって口に運んじゃあ酒をすするのである。

こいつが当時の私には、正しく珍味だった。
よく勝手に店のものを失敬して食べたものだ。

その頃の味となんにも変わってない。


ただ、これもよくよく考えると、常温であれほど日持ちがしたのだから、保存料がたっぷり入っているに違いない。

そういう意味では、高度成長期に育った私達の年代に癌という病気が蔓延しても不思議ではない気がするのである。

あれ?
最初の構想では着地点はここではなかったのだが、
ま、こういう日もあるさ。


そうそう、同じ時期にオロナミンCドリンクが発売された。
当時から40年ほど経つのに、未だその値段が変わってないということは、当時は濡れ手に粟だったんだろうなあ。

そのロゴが入ったケースに量りコップを収納している酒屋が多かった。
文字ではなんとも説明しづらいが、透明なアールのついた蓋が上下にスライドする仕組みになっていた。

もしかすると、大塚さんは、合づけのオヤジたちがターゲットだと思っていたのかも知れない。

その頃は、大塚さんちが同じ四国の徳島から全国発信しているということなど知る由もなかった。

ただ、風邪をひくと、母が飲ませてくれた記憶だけが懐かしく残っている・・・


うん、やっぱこういう締めの方がいい(笑)




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6 コメント

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Unknown (じゃじゃ)
2006-04-22 19:06:47
本文とは関係ないのですが一行に反応してもいいですか(笑)



ぷちを手伝い始めてすぐのころワンカップを置いていいまして

それを買ったお客さんがお金を払っておつりを渡そうと顔を上げるとすでに飲み終わってる・・・



けっこうマジで怖かったです

いるいる (チュー太郎)
2006-04-23 09:47:00
味わうというよりも、アルコールを腹に落とすといった感じの飲み方だよね。



当時の一番の豪傑は、トリスのポケット瓶を買って、コップを貸せと、そして、それをコップに全部注いで一気のみ。

平然と帰っていく。



あれは完璧にアルコール中毒の飲み方だよね・・・
Unknown (じゃじゃ)
2006-04-23 10:26:59
お酒は味わって(たいしてわからないけど)楽しく飲みたいですよね

酔っていく工程も楽しいんだし(笑)♪



一気なんて楽しみが一瞬で終わっちゃうしね
その通り (チュー太郎)
2006-04-23 11:38:33
あんなに美味いもの、味わって飲まなきゃ勿体ないし、可哀想です。
秘密 (秘密)
2006-04-23 23:05:04
ここの住人さんに飲まれたお酒は、

心おきなく成仏することでしょうね。

(笑)



酒に罪はありません。

嗜むのか、酔うためなのか、

それは、飲む人の問題ですよね。



あ。

一応、謝罪しておきます。ゴメンナサイ。

私は、お酒を、味わって飲みます。

でも、スピリタスだけは・・・。

(汗)

うん (チュー太郎)
2006-04-24 11:07:31
スピリタスを味わうというのは無理です(笑)

ただ、口中で瞬時に気化する面白さを味わいの範疇に入れるとすれば、充分に味わい深い酒・・・かも。

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