戦争に負けること

2017-01-20 23:20:52 | 戦争
愛国保守の論客?知識人?というのか、肩書きはよくわからないけど、今は参議院議員の青山繁晴さんが、日本がなぜ、敗戦後にこれほど戦勝国に好き放題やられてしまったのか?こんなに自信をなくしてしまったのか?について、その理由は「一度も戦争に負けたことがなかったから」と言っていた。

戦争っていうのは基本的に、勝ったときはボロ儲け、負けたときは本当に悲惨、というものなんだと思う。
(当てはまらない戦争もたくさんあると思うけど、原理的に)
よく日本の戦争番組で、コメンテーターが、戦争で得るものは何もない、だから戦争をしてはいけない、とかしたり顔で言うけど、なにバカなこと言ってんだと思う。
本当に得るものが何もないんだったら、誰も戦争なんてしない。
侵略戦争で勝てば、得るものはいろいろある。侵略戦争は国家が行う強盗。他人の土地、資源、財産を力で奪うわけだから。
そういう戦利品だけじゃなく、軍事産業でも儲かる。戦争は常に、経済的な不況の解決策として使われてきた。
戦争に勝てばいいけど(褒められたことでは勿論ないけど)、負けたときは強盗される側なわけで、まあ悲惨ですよね。

第二次大戦後の敗戦まで、日本は他国に一度も負けたことがなかった。
理由はもちろん海で、そもそも日本に攻め込むのは難易度が高い。
強力な海軍と、海から揚陸して攻め込む陸軍の両方を持つ国でないと、日本を攻めることはできない。
近代まで、そんなことができる国家は中国ぐらいで、そんなわけで外国とのまともなガチンコ勝負は元寇くらいだった。

そう思うと、今更ながら技術の進歩って功罪一体、、、。船の近代化が、日本は海に守られてるから、のほほんとしてても大丈夫!という状態を無くしてしまった。
幕末にそういう危機状況に気づいて、慌てて明治維新やって近代的な軍隊を作って国を守ったわけだけど。
不幸なことに(?)明治以後、日清戦争・日露戦争に勝ってしまい、日中戦争のころの日本人は「日本軍は不敗」と思ってた。

だから日本人は、外国との戦争で負けると、戦勝国にどんな酷いことをされるのかを知らなかったし、戦勝国の手口に対抗して自国を守る方法を知らなかった。
全く備えがなかった。

青山繁晴さんは、長い歴史がある国家なら、戦争に負けることはあるものだし、一度負けたくらいで自信をなくす必要なんて全くない、ドイツは負け慣れている(笑?)から第二次大戦の敗戦後は、さっさとすべてナチスのせいにして、日本みたいに民族としての誇りや自信を失うことはなかった、という趣旨のことを言っていた。

そうだなあ、と思う。
日本みたいに歴史の長い国で、戦争に負けたことない国のほうがずっと珍しい。
考えてみると、日本の建国は紀元前660年なのに、1945年まで負けたことないってすごいですよね。
世界史に登場する国は、たいてい、どこの国も何度か負けてますもんね。
でも負けたからって、民族そのものを否定したりしていない。
一度戦争に負けたくらいで、日本人が自分たちはダメな民族だ、ひどい犯罪者だ、と思う必要はない。

ケント・ギルバートさんが、アメリカが日本を占領したとき、War Guilt Information Program(略してWGIP)という、洗脳政策を実施したことを本に書いている。
WGIPとはマスコミのコントロールで、徹底的に検閲を行なった。
アメリカ批判の絶対の禁止、特定国ー中国と韓国への批判の絶対の禁止、第二次大戦は日本軍の暴走によって起こったと主張すること、皇国史観の徹底的な否定、そんなことだった。

その洗脳の強さは驚くばかりだ。
日本は中国や韓国などのアジア諸国に、間違った侵略戦争をした、日本はアジア諸国に謝り続けないとならない、日本軍はパールハーバーで卑劣な奇襲をかけた、日本軍はアジアで残虐非道なことをした、鬼のようなひどい軍隊だった、愛国心を持つと軍国主義になる、祖国に愛国心を持ってはいけない、日本は恥ずべき民族だ、そんなふうに今も日本人は思っている。

WGIPそのものは、とっくにアメリカはやめているのに、日本のマスコミは今も自主的に、WGIPのルールを守っている。
おそらくは、そのルールが当然となってしまって、ルールを守っている自覚もないまま。

日本政府が、戦争に負けたときの対処法を知っていれば、ここまで洗脳されることはなかったんじゃないかと思う。
民族の誇りは、国家の最も深い根幹であり、それをなくすのは国家の屋台骨を抜かれるようなものだ。

大戦前の日本人がどんなに誇り高い民族だったかを思うと、日本人が日本を愛せなくなり、誇りをなくしたのは残念ーーーという言葉では言い表しきれないですけども。

私は日本軍人の誇り高さ、いさぎよさがとても好きです。武士道そのもの。
海ゆかば、みづくかばね、山ゆかば、草むすかばね、かえりみはせじ、ですよ。
そのぶん泣かせられますけれども。

でも、負けたときの対処を、事前に想定しておくことって、すごく大事なんだなあと。
日露戦争のとき、日本政府は負けるかもって思ってたから、事前に他国に取りなしてもらう根回しをしていたというし。
でも第二次大戦のときは、負けたときの備えが、ぜんぜんなかったんですね。
その時点で、もうなんか、負けるフラグなんでしょうねえ。



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