常用漢字 漆を例にして説明します。
1.「必携」・「辞典」に○を付ける
漢字の読み書きを間違ったり、忘れたとき、「必携」に○を付けました。読みの場合は、音訓に、書き取りの場合は、漢字にです。漆の字には、三重丸がついていますので、3回間違いました。また、2回以上間違ったら「辞典」の漢字見出しに○をつけますし、熟語を間違ったときは見出し熟語に○をつけます。どの過去問に出たか、問題集のどこに出たかも「辞典」に書き込みました。
「辞典」や「必携」はなるべく目を通すようにしましたので、他の漢字を見たときも、○がある漢字も見て、よし、憶えたとか、あれ、こんなのあったっけとか記憶を喚起するようにしました。そして、出来たときは、○を消します。消さないと、「辞典」や「必携」が○だらけになります。
(19.2.25追加)帳面を作るようになったので、1級漢字については、「辞典」の他、帳面に書き込むようにしています。「必携」への書き込みはしなくなってしまいました。準1級・常用については、「必携」の一覧性は棄てがたいのですが、「辞典」に載っていない音訓が結構あるため、「辞典」重視になり、「必携」への書き込みはしなくなりました。
2,何度も書く、熟語も書く
書き取りで間違った漢字は、1度目は5回、2度目は10回、裏紙に書くようにしました。別に何回でもいいのですが、自分への戒めのようなものです。ただ、同じ漢字を書いていても、すぐ上に書いてある漢字と同じ漢字を書くだけですから、そのときは書けるのですが、暫くすると、また間違います。
漢字は、その一文字だけで憶えるよりも、熟語の方が憶えやすいので、「辞典」の見出し熟語を書くようにしました。漆であれば、膠漆は勿論として、漆掻、漆瘡、漆器、漆喰、漆黒と書きます。
3,よく似た漢字とセットで勉強する
部首間違い病は、私の持病ですので、音符が同じで部首が違う漢字はチェック要です。漆の音符 桼は、うるしの意味ですが、1級配当でないので憶える必要はありません。桼を音符とする漢字は、漆と膝だけですから楽です。
4,間違った漢字を確認しておく
うるしは、木の名前ですから、木+桼と書いて間違ったこともあります。木+桼は、1級配当にはありません。こういう漢字はないと確認しておきます。(『大漢和』には載っていて、うるしの木と書いてあったりするのですが、こういうのを勉強すると却って混乱します。)
5,字源で得心する
私は、字源、とりわけ白川氏の説は面白いと思うので、準1級のときから「字統」(旧版)、「字通」は、結構参照していました。1級も最初の頃はやっていましたが、きりがないので、途中で止めてしまいました。漆のように何度も間違う字は、字の成り立ちを確認します。「字通」には、音符 桼は、樹皮を傷つけて流れる樹液の形とあります。そう言われると、桼の形に納得します。漆は塗料だから、それに三水を付けるのでしょう。
間違った漢字について、一つ一つこんなことをしていては、全く進まなくなりますが、漆のように何度も間違う漢字は、徹底的にやりました。
なお、私のは忘れてしまってから憶えようとする方法ですが、忘れる前に反復するしのぶん様の単語ノート学習法も参考になります。
白魚一寸さまの勉強方法を見て、参考にさせていただきました。
やはり白川静の本はすぐに参照できるとことに置いておくのがよさそうですね。
「よく似た漢字とセットで勉強する」というのは私もよくやりますが、間違えやすいところもあわせてチェックするというのは大事なことだと思います。部首で混乱しやすいので・・・。
今回、別記事に下さった白魚一寸さんのコメント自体もすばらしいと思いましたので、TBさせていただきますね。
>白川静の本はすぐに参照できるとこに置いておくのがよさそうですね。
白川氏は、部首+音符(声符)の形声文字の内、鳥獣草木は、音符に意味はあまりない、ただ、その他の部首の場合に、音符がただ、音を表すだけではではなく、意味をも含んでいるものがある、音符を共通にする漢字は、意味にも関連性がある場合があるといいます(漢字百話(中公新書)124頁以下)。従って、6千字の漢字について、音符の原義を調べていけば、漢字理解が深まるかなあと思って、当初は、新出1級漢字について、一つ一つ字通をひいていました。
しかし、これは徒労だった気がします。私たちが常用漢字を憶えたときに一々字源なんか考えていません。短期合格のためにはあまり字源に拘らない方がいいように思います。憶える方法として、私が最後に字源を持ち出したのは、最後の手段で、どうしても憶えられないときに、字源を考えると憶わる場合もあるということです。
尤も、字通は、魅力的な辞書であり、漆と膝が何故共通の音符を持つのかの説明もあります。私は、最後は時間の制約もあり、字通はあまり見ないようにしましたが、漢検とは関係なく、漢字の面白さを体得するには、座右にあっていいと思います。
私は官憲とは関係ありませんが、皆さん物知りですので。
「々」はなんと読むのでしょうか。
辞書では、踊り字・躍り字 【おどりじ】とありますが、読み方としてはピンときません。
「、」はテン、「。」はマルで合点がいきます。
私的な理由で申し訳ありませんが、今度の土曜日(第三)までに教えていただければ幸いです。
私も官憲とは関係ありません。
>「々」はなんと読むのでしょうか。
々は、「漢検漢字辞典」に載っていませんので、よくわかりませんが、「どう」ではないでしょうか。下記サイトをご参照頂ければと存じます。
http://www.hat.hi-ho.ne.jp/cgi-bin/user/mfukuda/kensaku.cgi?str=7&v=num&style=3&kensu=20&back=http%3A%2F%2Fwww.hat.hi-ho.ne.jp%2Fcgi-bin%2Fuser%2Fmfukuda%2Fpbs.cgi&verb=yes
ところで、平下流様って、2ちゃんで有名なあの平下流様でしょうか?
わざわざ、ご回答を有り難うございます。
早速ご紹介を頂きましたサイトを読ませていただきました。
記号であり、特定の読みはないことは分かりました。
ただ、例えば漢字の辞典(『漢語林』)では「ノ部」になっているということは、記号とはいえ「漢字」とみなしていいのかとか、「和製漢字(国字)とはいえないであろう。」とあるのに、なぜ『和製漢字の小事典』に載せているのかとか、新たに「どう」も合点がいかない所がでてきました。
これ以上、ご迷惑はお掛けできませんので、自分で処理します。
>ところで、平下流様って、2ちゃんで有名なあの平下流様でしょうか?
いやいや、照れますなー。
教えていただいたお礼に、平下流の「読み方」を。
2ちゃんでは、コテハンとして、平下(ひらした)流(ながれ)と読まれ、本名は平下(ひらした)泉(いずみ)とされていますが、違います。
平下流はヘーゲルと読みます。
この事は、なにぶんにもご内密に。