ぼちぼち寝るので、詳しいレビューは今日の夜にでも。
一点だけ強く言っておきたいことを。
<エムグラントフードサービス代表、井戸実氏(34)>
この若社長、言ってることが全ておかしいわけではなく、傾聴に値することも何度も発言していたが、会場の若者との討論の中で、田原から岩波書店のコネ採用についてはどう思う?とつっこまれ、
「オープンにしてる分だけ、むしろいいんじゃないですか?そういうところに関する横並び意識の方が悪いですよ」
とハッキリ言う。しかもそれに対して、聴衆の若者(おそらく大学生)も、数人がウンウンとうなずく。
・・・来年、岩波書店と同じように、「コネ」を採用条件にする会社がぐっと増えたらどうすんの?その時になって
「平等な採用を!」
とか騒ぎ出しても私は知らんよ(笑)。
この発言は、この若社長にもちろんメリットがあるからこう発言しただけで、そうやって「大手」からあぶれた求職者が、自分の経営するレストランチェーンに来るようになってほしいわけだ。
だから、この発言は、この若社長にとっては「経営合理的な発言」ではあるのだが、
後ろでウンウン言ってる学生のバカっぷりを見て、何度も言うが
なーにが「ゆとり教育」だ、ただバカを量産しただけじゃねーかと思ったね。
そういうところへの思考力がないのと、昨晩ニュース7でやっていた「大学生の算数力低下」の話は見事に合致するね。
・日本数学会が、48大学、約6000人の数学力を調査したとのこと。
・(中2レベル)・・・これも本当か?と思うが。
「偶数と奇数をたすと、答えはどうなるか。
a. いつも必ず偶数になる。
b. いつも必ず奇数になる。
c. 奇数になることも偶数になることもある。」
正答率 33%
・正解した学生の「理由記述欄」も調べたとのこと。
実際の解答に、
「思いつく偶数と奇数を足してみたら、全て奇数になる」や、
「△と□をくっつけても□にならないから」
などがぽろぽろ。△と□の比喩はわからなくはないが、それが「数字」とどう連動するかの説明ができていない。
・そして「平均」についての問題も。
「生徒100人の身長を測り、その平均を計算すると、163.5cmになった。
この結果から確実に正しいと言えることには○を、そうでないものには×を。」
「身長が163.5cmよりも高い生徒と低い生徒はそれぞれ50人ずついる。」
この問題についての正答率は放送されていなかったが、これも含めた、平均に関する合計3問の問題の全問正解率が76%とのこと。24%が、平均についての問題のどれかを間違えているということになる。
・・・・・
そりゃ、次の年のことも想像せずに、後ろでウンウン言ってる学生が普通にいるわけだなこりゃ。
しかし、このコメントもすごいね。
国立情報学研究所 新井紀子教授「意味のわからない答案、論理的コミュニケーションの前提が崩壊している答案が非常に増えた。」
どういう答案を指しているかはわからないが、算数や数学を、実際の計算や定式化による厳密な手続きではなく、「なんとなく」とか「~な感じ」で、「結果だけ合っていればいい」という気持ちで解いているのだろうと想像する。上で挙げた、「思いつく偶数と奇数を足したら全部奇数になった」という答案が象徴的だ。
このブログの読者も、以下の問題に10秒で答え、理由を30秒以内で言える人はどのくらいいるのだろう。申し訳ないが、半分もいないと思う。それが、今の日本人の学力の現状である。
「あるクラスの身長の平均が160cmであった。そのクラスの女子の身長の平均が155cmならば、そのクラスの男子の身長の平均は必ず165cmである。○か×か。」
そして、こんな問題もわからないバカに限って、自己正当化として
「そんなの何の役に立つの?」
と開き直る(笑)。バカにつける薬はない。必要だとわかったときには手遅れだからだよ。
あ、もちろん、日の丸・君が代を内心の自由だと思っている教師は、勉強する/しないを内心の自由だと思っている児童や生徒を説得できないよね?そりゃ学力も下がるわな(笑)。
というわけで、朝生のバカオーディエンスと、昨日のニュース7での報道が見事に合致したとさ。