思索の日記 (クリックで全体が表示されます)

武田康弘の思索の日記です。「恋知」の生を提唱し、実践しています。白樺教育館ホームと共に

「こんなバカな政権はない。憲法に従う義務はあるが、政権に従う義務はない」 現代の偉人=中村医師のことば。

2016-10-30 | 社会批評

アフガニスタンで大変な尊敬を集める日本人=現代の偉人としてNHKでも幾度も紹介されている医師の中村哲さんは、たった一人ではじめた大灌漑事業で、水を引き、砂漠の緑地化に成功し、それによりアフガンニスタンの多くの人の命を救いました。彼のめまいがするほどの大事業は、日本人への多大な尊敬の念を生みました。

それをもとから破壊してしまうのが、いまの安倍自民党政権で、海外派兵への道を拓くために、違憲の法改定を数の力で次々と行っています。歴代自民党総裁も言葉を失う稀代の悪行ですが、それを平然と進めています。彼の戦前日本への郷愁=ウヨク思想は自身の行為を正当化しますが、そのような言動は日本の良心を元から消去してしまいます。

以下は1年前の中村医師の講演録です。
安倍首相以下の閣僚、自民党員、その支持者の方は特によく話を聞き、反省する必要があります。反省しないなら、国を台無しにする「非国民」になりますよ。

中村医師は、「こんなバカな政権(米軍との一体化を目指す安倍政権)はない。安倍政権がアフガニスタンに出現したなら、私はもう何十回か暗殺されている。憲法に従う義務はあるが、政権に従う義務はない」と話しています。



以下は、全文です。
http://www.h5.dion.ne.jp/~chosyu/ahuganisutanniinotinomuzuwo.html



※実は、この中村医師の言葉には、近代憲法に対する誤解があります。
中学の公民の教科書にも明瞭に説明されている「立憲主義」とは、為政者に対して主権者である人民(国民)が、政治統治の理念を示し、守らせるものですので、
主権者の国民が守る、という言い方は、ほんとうは間違いなのですが、中村医師の心情はよく伝わります。
その点は誤解なきように。


武田康弘

 

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8 コメント

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Unknown (とろ)
2016-10-31 06:43:34
>その地域で役立つ人間である限り、私は身の危険を感じずに済む。

中村さんの今ある状況のすべてを表す言葉ですね。
9条がどうのって現地の人には関係ないですからね。
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安倍首相は戦後民主政の破壊に情熱 (武田康弘)
2016-10-31 10:27:55
とろさんは、ほんとうに物事の本質が分からない方ですね。

9条が現地の人に関係あるなしの話ではなく、日本政府が9条の縛りで、自由に自衛隊を海外に出せず、米軍との軍事共同作戦も行えないから、アメリカと非同盟な国の人とも良好な関係がつくれるわけです(安倍以前までは)。

アメリカ軍の言いなりになる=米国の属国になることをすんでのところでかわしているから、中村氏のような徳と得の行為が可能なのですよ。

それが優れた日本の独自性ですが、半分は破壊されてしまいました。まだ半分は残っていますが、安倍首相は全部壊すのが目的で、その破壊に情熱をかけているわけです。

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Unknown (とろ)
2016-11-02 04:30:20
本質については保留しますけど、
以前中村医師は・・
「僕は憲法9条なんて、特に意識したことはなかった。でもね、向こうに行って、9条がバックボーンとして僕らの活動を支えていてくれる、これが我々を守ってきてくれたんだな、という実感がありますよ。体で感じた想いですよ。 」と雑誌『SIGHT』(07年1月)で述べられていたんですけど、地に足がついた思考をされるようになったんだなと思ったんでコメントしました。
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政権に不満なら他国に伊集院したら (丹羽)
2016-11-30 19:17:42
中国が国土に上陸~攻めてきたら、どうするの?話し合いで守れますか?
理想論で、国が立行きますか?
どこにそんな国が有りますか?
批判するなら解決策を示してからにするべきだろう。
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もう卒業しましょう。 (武田康弘)
2016-12-01 13:52:25
満点大笑いのコメント、丹波さん、どうもありがとう。

そうです、妄想家が戦争準備に賛同し、国を未曾有のの大厄災に投げ込みます。

まだ、太平洋戦争の反省すらできないで、同じ想念を抱くとは、ただ驚き呆れますが、戦前に、そういう想念を上手に利用し、莫大な富をつくったのが安倍晋三の祖父の岸信介でした。

騙されてばかりいないで、真の強い心、きちんと思考できる頭をつくらないと、何時までも「不幸」なままです。

政治権力者に誤魔化される愚からは卒業しましょう。
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Unknown (とろ)
2016-12-03 00:10:08
安全保障は最悪を想定して組み立てるものですから、
軍拡をしているよその国がどういう動きをするかを想定するのは当然です。
話し合いで解決したこともあるでしょう。
でも、話し合いで解決しないと戦争になるので、それへの備えは最低限しておくべきですよね。
歴史は繰り返しますから。
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ただ驚きです。 (武田康弘)
2016-12-04 09:37:52
「歴史は繰り返すから軍事力増強の準備」??
日本が中国に満州国をつくり、国連を脱退した歴史?
対米戦争をした歴史?
そういう歴史に備えて、軍備拡張をするのですか。ただ驚き呆れます。
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Unknown (内田明)
2019-12-15 03:29:26
すべての戦争は、平和、正義、防衛のために勃発する。あのヒトラーですら、平和と正義と防衛を掲げて戦争を始めた。
平和、正義、防衛は、戦争を回避するための理由にはならない。それどころか、それぞれの平和、それぞれの正義、それぞれの防衛が戦争を引き起こすのだ。

戦争は勝っても負けても損だ。
戦争しなかった国が一番得をする。
それが戦争を放棄した戦後日本だ。

地球上から今直ちに戦争を無くすことは無理であろう。自分の平和、自分の正義、自分の防衛を主張する限り、戦争は無くならない。

もし戦争を回避するための方法があるとするならば、それは他への愛であろう。
命ほど大切なものはない。
そして、命と命を結ぶのは愛。
愛は、個や民族、宗教や国境、さらには種や類を軽々と越える。

戦争を放棄した憲法を戴き、実際に70有余年戦争しなかった日本国民だから、中村哲医師は、アフガニスタンでの灌漑事業に取り組むことができたのだ。

同じ志を持って多くの医師あるいはジャーナリストが戦場に赴き、多くの命が失われたであろう。中村医師も偉大な成果を成し遂げた、その一人である。

戦争は直ぐには無くならないであろう。
他への愛だけが微かな灯火であり、中村哲医師は微かな灯火はアフガンの荒野に燎原となって広がったのである。
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