新うさぎ語日記

新海しょう子のブログ

今までも、今も、そしてこれからも・・・

2017年03月21日 | 「つくりっこの家」
東京で桜の開花宣言がなされた今日・・・
改めて季節の変わり目、そして、
学校や仕事年度の変わり目を意識して、
チカコの今までの歩みに想いを馳せます。

障害を持って生まれたために、
みんなと同じようにできないから、
みんなといっしょは難しいから、
みんなといっしょは無理でしょうと拒まれたけれど・・・

あまり前例がないのを承知で、敢えて
今まで「みんなといっしょ」を選択して、
今も「みんなといっしょ」の環境に身を置き、
これからも「みんなといっしょ」を目指しています。

そのため、味わなくていい苦労、
周囲ににかけなくて済んた迷惑、
かかなくてよかった恥、などなど・・・
逃げ出したくなる状況は多々あったけれど・・・

それと同じ数だけの・・・
いや、その何倍、何十倍、何百倍もの・・
「みんなといっしょ」が生んでくれた、
かけがえのない感動の瞬間を
身を持って体験することができました。

そして、体験したからこそ
今、確信を持って言えるのは、
みんなと同じようにできなくても、実は
みんなといっしょは無理じゃないんだということ

みんなといっしょが無理なのは、
「無理だと思っている人たち」がいるから・・・
「無理」だと決めつけて、「みんなといっしょ」を、
「実現」するための「努力」をしてくれないから

それでも、有り難いことに、世の中は
「みんなといっしょ」を実現させるために、
少しずつ変化しているようで、社会の制度も、
昔に比べて、随分改善されてきました。

たとえば、チカコが小学生だった頃は、
公立の通常学級には障害児をサポートする
学校支援員制度がなかったため、
母親の私がやむなく、毎日登校から朝礼、
給食、掃除、そして下校までクラスに入り、
いっしょに授業を受け、行事に参加して、
チカコの学校支援員の役割を(もちろん無償で)
果たさざるを得なかったけれど・・・

今や通常学級に通う障害児の支援員も、
れっきとした職業として確立されてきて、
「みんなといっしょ」が珍しいことではなく、
「当たり前」になりつつあるようです。

そんな通常学級の支援員として、チカコの姉のMが
来月4月から、お仕事させていただくことになり、
今までチカコが支援員の先生方にお世話になった分、
今度は姉のMが、感謝と恩返しの気持ちを込めて、
ほかの障害のお子さんのお役に立てれば嬉しいです。

また、先日映画を観て、著書も読み大変共感した
『「みんなの学校」が教えてくれたこと』の、
大空小学校の初代校長だった木村泰子先生の、
「在籍した児童220人のうち、特別支援の対象となる
数は30人を超えていたが、すべての子どもたちが
同じ場で学びあった」という実録も必見、必読です!



さて、桜が開花したので、間もなく、
チカコが楽しみにしている
つくりっこの家のお花見があります。

そしてちょうど、2年前の桜の季節、
チカコがちゃんとつくりっこの家で
お仕事ができるのかどうか大変不安の中、
この「新うさぎご日記」をスタートさせました。

チカコの失敗と成長がたくさん詰まった2年間
チカコが「みんながいっしょ」にいるために、
ともに悩み、励まし、真剣に関わってくれる
つくりっこの家の心温かいメンバーには、
本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

まだまだチカコが目指すゴールまでは、
道のりは遠く、険しいのですが、
そろそろ母は黙って見守り、
「新うさぎ語日記」も、
しばらくお休みすることにしました。

またいつか、チカコが自分の足で、
次のステップまで到達できたなら、
その(波乱万丈の?)足跡をみなさまに
ご報告できる日を楽しみにしております。