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「イマイチだなぁ」

2008年07月31日 | ボクシング

「日本人対決は盛り上がりに欠けるよ」

 

昨日は「世界フライ級Wタイトルマッチ」でしたね。

夜中から録画観戦しました。(見終わったら3:30・・眠い)

 

まずはWBAチャンプの坂田。

地味な選手だけに試合内容はいつもパッとしないが、持ち前のスタミナと手数で圧倒し、大差の判定防衛を飾った。

この挑戦者、同級3位の久高選手、私好み(というか私と同じスタイル)の足裁きのいいアウトボクサーで、なかなか上手い選手だ。

ステップワークで相手をいなすのは上手い。ジャブも軽快に当てる。
しかし、カウンター一辺倒では、接近戦になった時の強みがない。
基本はアウトボクサーといえ、どんな距離でも一つ二つ上手く当てるパンチが欲しい。
試合の組み立てと勝負どころの見極めを身に付ければ、必ずまたチャンスは巡ってくるだろう。その時まで、充分に力をつけておいて欲しい。
今後が期待できる選手だ。

 

一方、WBC 内藤チャンプ。

プロ叩き上げの変則スタイル内藤に、エリートアマ同級13位の清水が挑戦。

序盤、内藤は「絶対に負けられない格下相手」というのがプレッシャーになった形で、攻守共硬さが目立つ。

そこを清水はアマ仕込の的確に当てるパンチでポイントを稼ぐ。
ディフェンスも上手いがくっついてのパンチがイマイチ打てないが、9Rまでで2.3Pリードする展開。
時折、相手のジャブや左フックに対して顎を上げ気味にスウェーするのが気になると思っていたら・・・

さすが内藤チャンプ、右顎が空く様に右カウンターを打たせ、その空いた顎へ左フックを決めた。

清水はたまらずダウン。
立ち上がったものの、連打で押し切られ、再びダウンで逆転KO決着!

清水は悔しいだろう。
正式ジャッジも3者共清水の2.3Pリードとなっていただけに、悔しさは相当だろう。

しかし、それがボクシング。

最後に勝った者が強い。

アマエリートに良くある「攻守のパターン化」は、往々にしてプロ叩き上げの変則屋や強打者に一発でやられる。

内藤は決して上手い選手ではない。

しかし、苛められっ子から這い上がり、プロで鍛えた勝負勘や当て勘が凄い。

そこら辺りがプロの叩き上げとアマエリートとの差だろう。


世界チャンピオンを本気で目指すなら、

高校など中退してでもプロでやるか、

高校チャンプや全日本チャンプ・アジア選手権・オリンピック選手など、アマエリートから目指すなら、何回かの挫折を乗り越えるだけの経験と精神力を付けないといけないだろう。
それ以外に、本物のプロとアマエリートの差を埋める事は出来ないだろう。

アマエリートですんなり世界を獲った選手など、疑惑判定の鬼塚以外いない・・・。


今、旬のアマエリートといえば、粟生選手だが、

粟生選手も、世界のベルトを巻くには、まだ一皮も二皮も剥く必要がありそうだ。

 

いずれにせよ、このW世界戦は、

「上手いだけでは強くない」という事を改めて痛感させられる結果となった。


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