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「辰吉、一安心」

2008年10月27日 | 前ブログ フォーカス27「時空の先」

「一応、2RTKOって事だけど」

 

辰吉、5年ぶり復活戦TKO勝ち!/BOX(サンケイスポーツ) - goo ニュース

無事、TKO勝ちを収めたようで、とりあえずは一安心です。

 

といっても相手は2勝5敗の選手で、日本でも敗戦を重ねた「かませ犬」的選手。 

5年のブランクを経ての試合だから相手のレベルとしてはこんなもんでしょうね。

いきなり8回戦・10回戦選手とやるのは酷ってもの。

いくら元世界王者といえども、

ブランクと疾患と衰えと・・・ 仕方の無いレベルの相手でしょう。


 

試合後でも大阪帝拳サイドは引退勧告の姿勢は変えないという話。


今後も戦場は「タイ」って事になるんだろうけど、

でも、この先まだ試合が出来るのかな?
(組んでくれるのか?)

順調に調整や勘が戻れば、元々センスはピカイチで実力がある人だから、タイやフィリピンの国内王者と互角には張れるかもしれないが、世界ランク20位以上の相手となれば・・・・。


この辰吉選手でね、

当時の日本のボクシング界の悪しき所が明確になったと思うんですよ。

 

辰吉選手は天才的なセンスの持ち主。

4戦目で日本タイトル、8戦目で世界タイトルを獲ったのはあまりに有名。

次々に実績実力共ステップアップする相手に勝ち続けたのは、

辰吉選手の持って生まれた才能とセンスだけで世界まで行けたといっても過言ではないのではないだろうか。

初防衛戦のラバナレス戦でのTKO負けは仕方ないにしても、その後の網膜裂孔はあまりに不運だった。

もしそれがなく、徹底的なディフェンス強化さえ出来れば、その後の展開ももっと輝かしいものになったに違いない。

そのあとでも、一階級上げてサラゴサに挑戦するまでに徹底的なディフェンス強化をやっていれば・・・。

とも思うのです。


言うまでもなく、ボクシングは打たれる格闘技です。

根性論・オフェンス主体で、ディフェンスを重視しない感が日本にはある。

そして、世界タイトル挑戦を急ぐ感がある。

私は両方賛成出来ない。


ただでさえ息の短いスポーツ、ボクシング。

そして、一度パターン化した動きやクセはなかなか直らないのも事実。

素質があり、センスがある選手には、早く日本タイトルや世界タイトルのチャンスを与えたい気持ちは分かる。

しかし、そういう選手こそ、大事にまだ戦績の浅い内に、徹底したディフェンスのしっかりした選手に育てるべきだと思う。

そういう選手はいずれ大舞台に立つのだから、焦る必要はない。

仮に世界を獲れたら、獲ってからどれだけ第一線で長続きするかが大事なのだから。


日本ボクシング界よ、実績を焦るな!

いい選手程、ディフェンスのしっかりした、息の長い選手を育てて欲しい。


辰吉選手は、その良い例だと思う。

当時のこの選手が、打たれない技術を身につけてたら、

ジョーンズやホプキンスのように、いつまでも第一線で活躍したであろうと、ニタニタ妄想するのです(笑)

本場アメリカで大活躍の初アジア人は、パックマンことマニーパッキャオでなく、

日本の辰吉丈一郎であったに違いないと。

 

「惜しい選手だ、辰吉さん」

 

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