価値観と優先順位

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K-1に物申す!

2008年04月20日 | ボクシング

先週、K-1がありましたね。

 一応、ひと通り観ました。

 

 「つまらん!」「本当につまらん!」

 「谷川よ、お前のやる事は、つまらん過ぎる!」

ていうか、私的には、 「K-1という格闘技興行自体がつまらん!」

ハッキリ言って、「技術」の向上がないんですよ。

技術の向上がないのなら、華があって盛り上がれば興行としてはいいんですが、

それも年々下火・・・。

「本当につまらん!」

 

好きな選手の一人で、バタハリに負けたレイセフォーってのが居るんですが、
あの試合なんて、パンチに限っては「ガキの喧嘩」レベルですわ、ホント。

あんな「ガチガチに力の入った見えやすいパンチ」を貰うとは、セフォーも終わりです。

 

大体、私は、技術レベルの向上こそ「格闘技」という競技だと思ってるんで、(勿論 基本 心・技・体ですが)

そういう意味で「キックボクシング」自体があまり好きじゃないんです。

パンチの技術がないのは前にも書きましたこれも)けど、「競技性」が少ないんですよ。

競技性の少ない競技には「技術」の差が表れにくいんです。

 

攻める部位(手足)、攻める場所(当てていい場所)が沢山あるって事はですね、

直結して守らないといけない場所(ガード)が沢山あるという事ですよね。

沢山ある方が面白いって方も居て当然だと思うんですけどね、

私は好きになれません。

 

だって、攻撃は常に一つ一つなんですよ。(パンチにしろ蹴りにしろ)

両足同時に蹴れませんよね、左ジャブと右ストレートを同時に打てませんよね。
(お調子では打てるけど 笑)

かかる時間(コンマ何秒)は別として、どんなコンビネーションでも、必ず一つ一つでしか出せないんですよ。

一つ一つなんですけど、両足・ひざ・肘まで使っていいキックだとコンビネーションがとても幅広くなるんですね。

幅広いという事は、予測がしずらいって事です。

勿論セオリーってあるんでしょうけど、セオリー無視の奇策もそれだけ多くあるって事なんです。

そして、攻撃は両拳・両足・両ひざ・両肘と単純に8コあるんです。

8コあってもボディから上しか当ててはいけないルールならまだいいですけどね、急所(金的・後頭部・後首部)以外全身当てていい訳ですよ。

すると、攻撃も多彩、守るところも多くあるって事はですよ、

例えば1秒で3つの攻撃が出来るとすると、
それが太ももにくるかひざの裏にくるか、顎に来るか、テンプル(こめかみ)に来るか、横腹に来るか、みぞおちに来るか・・・、みぞおち以外はその左右両方ありますからね。

その守る箇所を1秒に3こ、3秒に9こも守らないといけないんです、そんな幅広い箇所を。

それにもキックなりの筋肉や目の動きでの予測はあるんでしょうけど、

だとしても、

攻撃に対して守るリスク(数が)が多すぎるんですよ。

多過ぎて守りきれないから、技術差以前(以上?)に当たるんですよ。

もしくは、それを恐れ、お互いが守り主体のつまらない試合になるんですよ。

いっぺんにガードしきれない的が沢山あり過ぎるんですね。

 

フェイント一つにしてもどれだけのパターンのフェイントがあるでしょうか。

ボクシングでさえ相当ありますからね、数え切れないと思いますよ、キックの場合。

とすると、大人と子供くらい技術レベルが離れていないと守りきる(1発も貰わない)事は不可能でしょうよ。 

ん~~、技術=結果じゃない場合が多々あるって言えばいいかな。
(根性(心)体格骨格(体)が同じとして)

例えば、技術差がある選手の試合の場合、
A=10の技術レベル B=8の技術レベルで10回試合をすると、

ボクシングだと間違いなく、A=10 B=0って結果になります。
(たまにラッキーパンチで、9:1になる場合もあるが)

それがキックだと、10:8 くらいの技術の差だと、
A=6 B=4 もしくは「守り主体の警戒試合」になったりするとA=5 B=5 くらいになりませんか?
(明確な比率って出せないと思いますけど)

それが技術レベルが 10:5 くらい離れるとA=8 B=2 くらいにはなるとは思いますが。

じゃあ、技術って何? 競技の技術レベルって結果とイコールじゃないなぁ?って思っちゃうんですね。

あとが同じ条件なら「技術」で結果に差が出ないでどうすんの?ってね。

特に私は、身体が小さいですから、体格・体重以外のところで勝負したい訳です。

じゃあ、あとは「心」と「技」でしょ。

「心」は負けたくない、負けられない、諦めないっていう基本中の基本ですから、あとは「技」だけになっちゃいますでしょ。

その「技」でその通りの結果になりにくい競技なんて・・・。
そんな競技をしたいとは思いません、私は。

一言で言うと、なんだ、ある意味「先に当たった者勝ちじゃん」って感覚ですよ。

 

それに、パンチをナメてます(あくまで私の知るキックボクサーは)

キックでのKO試合で、KOした攻撃のパンチとキックの比率ってどんな感じでしょうか?(詳しくわかりません)

おそらく同じか、あるいはパンチの方が少し多いんじゃないでしょうか?

じゃあ練習比率はどうでしょうか。

それだけパンチに重きを置いてますかね。

最近でこそK-1MAX(特に魔裟斗)の影響か、ボクシングジムに出稽古に行ったりしますけどね、

「パンチを軽視している感」がとっても伝わるんです。
キックボクサーを見ていると。

手首の角度といい、体重移動といい、ナックルを正確に当てる意識が欠けてます。

パンチを当てりゃあいい位に思ってるから、

試合中、劣勢になってアゴがガラ空きの相手に対し、
カーン!とフックでも決めればすぐ終わる試合を、
つまらん蹴りひざを入れるから、好機を逃して泥試合になったりするんですよ。

 

ていうか、それ以前に、
そもそも人間なんて、パンチを綺麗に決めれば、簡単に壊れる生き物なんですよ。

それなのに、足で蹴るって!?

それがキックボクシングを好きになれない(どちらかと言うと嫌い)理由です。

 

その上、K-1なんて、

どれだけ体格・体重が違う人が戦っているんですか?

キックファン、K-1ファンからすると、
なんでもっと人気が出ないのかを憂い、
「K-1・キック」の社会的地位向上!みたいな運動したいファンも居るみたいですけどね、

そんなのは、ハッキリ言って、まず無理です!

「キックやK-1幻想」はやめた方がいい と私は思います。

世間の評価が低いのは、私の上記の説明の様に世間も思ってるからで、

それプラス、世間が求めてるのは「フェア」が大前提ですよ。

キックボクシングなら一応3キロ毎位に階級がありますが、K-1なんてどうですか!?

体重差10キロ15キロざらでしょ?考えられません。

体格の同じ者同士が戦うからこそ、そこに「心」「技」を競う面白さがある訳で、
K-1なんて、競技性など皆無ですよ。

見世物(イベント)としての価値しかありません。

セームシュルトが勝ち続けるのがいい例です。
チェホンマンが素人のまま通用するのがいい例です。

体格がそのまま通用する(勝つ)最重要要素ですから。

そんな競技、面白くともなんともありません。

体格関係なく、と言えば柔道の無差別級もそうですが、柔道の無差別級とは一緒にならないですよ、K-1は。

柔道は小さい者が大きい者を投げるという面白さはありますけど、柔道は組まないと始まらないんですからね(組むまでも大変ですが)立ち技格闘技には同じ意味は全く通用しません。

 

そりゃ、ガオグライ選手の様な小さい者がマイティー・モーを倒すと爽快ですがね、
いくらガオグライでも、シュルトには何も出来ないでしょうよ。

というか、ガオグライとモーの試合だって、K-1(キック)であるが故の結果ですからね、
ボクシングだと絶対にそうはならないですよ。

それが面白いですか?競技として。

イベントとしては面白い時もありますけどね、所詮イベントです。

競技としての確立がないと、世間に認められる訳がありません。
一番大事なそこを間違ってるんですよ、認識が。

 

・・・と、文句ばかり言ってないで一応提案するとですね(不可能だと思いますが)

ルールを統一して団体も一つに統一する事です。

全日本・新日本・MA・JNETの全てをK-1管轄のコミッショナーでルールと団体を統一して下さい。(名前をキックボクシングK-1とかで 笑)

階級も10キロ刻みみたいなアバウト(90Kgを越すとそれでもいいが)でなく、
せめて5Kg刻みの階級を設定して下さい。

階級ごとのランキング戦を地方でやって、
年に3度、軽量級クラス・中量級クラス・重量級クラスと混ぜて、
東京・大阪・埼玉か横浜で1興行に3つか4つのタイトルマッチとワンマッチをやる。

そうすりゃ、ボクシングより世間的評価は高くなるんじゃないですか?
パフォーマンス性が高い分、一般層には人気が今以上に出ると思いますよ。

 

そうでもしないと、現状のままではどんどん下火になるばかりです。

そうすると技術も向上しますよ。

なにより、不公平性がなくなります。

そして、技術と結果の差がイコールに近づきますよ。

 

空手やキックボクシングがオリンピック競技にならない理由を考えて下さい。
(お山の大将が多すぎてルールを少し違えた団体がどれだけありますか)

それが「競技性」です。

そこから改善すべきです。

 

「競技性なくして、世間への浸透(評価)なし!」 

 


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