地方議会に求められること

2018年09月19日 16時56分09秒 | 日記

昭和六十四年を境に昭和から平成へと時代は変わろうとしていた頃、同じく政治も転換期を迎えていた。与党対野党連合の二大政党制の時代へとカジを切ったかのように思えた政界であったが、政党の離合集散が繰り返され、実現はできていない。経済も1990年からの20年間は経済の低迷期であり、失われた20年とも言われた時期にある。

昭和50年代までは、経済の成長が国家全体を支え、「均衡ある国土の発展」を目標に、5度にわたり、全国総合開発計画が示されてきた。この計画は、開発を基調とした量的拡大を志向したものとなっていたこともあって、地方の課題を積み上げて行く過程で、地方議会は重要な役割を果たしていた。

近年、国政選挙のみならず地方選挙においても、投票率が低下をしている。低下の原因は、いくつか考えられるが、有権者から見て、政治に関心が持てないからに他ならない。

では、なぜ関心が持てなくなってしまったのか、何が起こっているのか、それは、経済政策が個人所得に繋がらないジレンマのなか、依然、都市に人口が集中し地方との格差が埋まらない。政治家の不祥事に端を発する不信感が依然なくならない。以前に比べると、生活に対する満足度は向上しており、生活に不自由を感じないことから生まれる問題意識の低下。自治体の財政事情から歳出が削減され、以前に比べると地域要望(個別利益)に応えられなくなっている。などが考えられるのではないでしょうか。

政治は無関心でいられても、だれもが無関係でいることは不可能であります。それだけに、私たちはここで一旦立ち止まって、これから地方議会の役割をじっくり見つめ直す時期にさしかかっています。これから日本の人口減少社会は、生産年齢人口の減少を同時にもたらします。今後も、経済成長を日本が目指して行くには、一人当たりの生産性の向上や効率化を図る必要があるといわれています。

地域課題の問題解決も同じことが言えます。これまでどちらかと言えば団体自治に依存していた時代に代わって、住民自治の時代がもとめられています。行政も、多様な地域課題にこたえることが大変難しくなってきています。一方、議員は、当然地域課題に向き合う必要がありますが、以前の財政的に豊かな時代と異なり、直接的要求や利害の調整といった役割に答えることは出来なくなっています。

それをこれまでどおり、耳障りの良い言葉で、いかにも出来るかのように住民に語りかける議員はたぶん、当選することだけが目的にあるのでは?となってしまいます。「あれも・これも」から「あれか・これか」になり「あれも・これも」答えがだせなくなりました。これからも同じ理屈で、議員ひとり一人が異なる地域要望を抱え、それだけを実現しようとすれば、残念ながら多くの要望の実現は時間がかかるか、実現不可能とならざるを得ません。

分権時代に求められる議員像とは、地域要望のみならず、まず市民の共同利益の実現が優先されます。一方住民に求められる事は、出来るだけ地域で問題を解決できるように、一人当たりの問題解決能力や地域力を更にあげる必要があることにあります。そのためには、時間はかかっても、小さい頃から子どもたちに地域課題と向き合う機会を与えて、将来地域のリーダーを養成できるよう、主権者教育を充実する必要があると考えています。

一見多くの議員がいたほうが民意(少数意見)を反映するのには良いと考えがちではありますが、だからといって地域は良くなるものではありません、地域課題優先の議員であればあるほど、これからは必要な政策が打てず、力は分散し、結果的に課題は何も解決しないままとなってしまいます。行政・議会はこれから住民自治を推進し、議員は等しく地域へ出かけて公聴機能を生かし、必要な政策を素早く実施できるよう政策形成サイクルの機能を確立する必要があると考えます。


PTA活動

2017年02月08日 00時58分14秒 | 日記

これまで多くのPTA役員を経験してまいりました。幼稚園では出雲市愛育会会長 小学校ではPTA副会長 現在、高校では出雲高校PTA会長を務めています。

子どもたちの成長の過程で、ふるさとの持つ自然や文化、地域の人たちの人情に触れ、育った地域に対してアイディンティティーが形成されるよう、多くの体験をしてほしいと願ってきました。

むろん子どもたちが体験によって得られたものは体験の数ほど人生を豊かなものにしてくれると確信をしていますが、願わくば、将来子どもたちがこの地に定住して、率先して地域課題に向き合ってもらいたと望んでいます。

一方、議員としても子育て環境にこだわってまいりました。その理由の一つは若い親世代の政治離れにあります。無関心であっても無関係ではいられないのが政治でありますが、ひとりでも多くの親が良好な子育て環境の整備に

率先してかかわってもらい、地域や議会と共に課題を共有し解決に向けて取り組んでもらいたいと考えたからですそして行政、議会がスピーディーに課題に対応できれば、おのずと信頼関係が構築されて行くはずだと、今もそう感じています。


韓国浦項市訪問

2015年08月09日 22時49分08秒 | 日記

本年(平成27年)2月出雲市議会議員6名と商工会議所3名の9名で浦項市を訪問し芸術、文化、スポーツ、経済など、民間交流の具体的可能性について浦項市を訪問し懇談会を開催しましたが、今回は更に具体的な交流についてポスコ未来研究所の李所長をはじめとする経済界の皆さんと2回目の懇談会を開催することができました。今回は8月1日に開催された国際花火大会にご招待を頂いた事による訪問でありましたが、浦項市長への表敬訪問をはじめ、中国、韓国、ロシア物流関係CEO懇談会へもオブザーバーとして出席させていただく事ができました。また浦項市に伝わる神話「ヨノランとセオニョ」が1850年前日本(出雲)に渡り王様と王妃になったと伝えられている向日湾にある記念像、九龍捕の日本人村などを視察する事ができました。

前回の訪問のさいに具体的交流(スポーツ交流)について、浦項市から女子サッカー選手を招聘し、出雲のサッカークラブの選手として迎える事ができないかを継続的テーマと位置づけ、検討してまいりましたが、おかげで今回その候補者を推薦して頂く事運びとなり、一定の成果を見る事ができました。今後は出来るだけ早い時期に選手を迎えられるよう検討をして行きたいと思います。


6月議会一般質問

2014年06月12日 22時47分22秒 | 日記

本日一般質問三日目が終了した。今回、自ら質問に立つことが出になかったが、真誠クラブからは伊藤議員、寺本議員が質問に立った。

今議会の一般質問では「子ども・子育て支援新制度」や「日本創生会議の増田レポート」についての質問が目立った。

子ども・子育て支援新制度については昨年12月議会で私自身質問を行ないましたが、国の具体的な指針が不明確であったため、具体的な回答は得られませんでした。この制度では文科省(幼稚園)厚労省(保育園)の縦割りを施設型給付に一本化し、新たな認定こども園を開設することで、保育の量的拡大・確保と教育・保育の質的改善を図る制度となっています。

地域事情から言える事は、出雲市の30の私立幼稚園で園児が減少傾向にあることや、依然と保育園の待機児童対策が必要なことから、そのあり方を検討する必要があり、現在、子ども・子育て会議によって検討が行われています。

また、増田レポートについては全国の半分近い896自治体が「消滅可能性都市」に該当しており、行政機能が維持できない可能性を示しています。出雲市は例外とはいえ、対岸の火事とも言えない切実な問題と言えるのではないでしょうか。とにかく若い世代の定住対策を更に進める必要がありることから、子育て環境の整備や、働く場の創出は自治体に課せられた喫緊の課題です。


3月議会がスタート

2014年02月22日 21時49分43秒 | 日記

2月20日から3月議会がスタートしました。予算案件・条例案件など58の議案審査の他、請願・陳情案件などの審査が始まります。

初日には、市長の施政方針表明がありました。市政運営では3つのポイントが示されています。

1、定住促進と交流人口の増加 2、行財政改革の推進 3、開かれた市政の更なる推進 がそのポイントです。

2月24日は会派代表質問が開催され、我が真誠クラブを代表して板垣成二議員が質問に立ちます

3月3日からは各議員の一般質問  7日総務委員会 10日文教厚生常任委員会 11日環境経済常任委員会 12日建設水道常任委員会

が行われる予定となっています。

依然厳しい財政事情から投資的予算が限られる環境ではありますが、少しでも夢や希望に繋がる施策を展開する必要があります。

議会が姿勢を崩さず、厳しい視点をもって議案審査に望む事が良好な市政運営に繋がると信じて、3月議会に臨みます。

また、今議会から執行部も反問が出来る反問権の導入や、議会中の託児所の設置などが決定しています。