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エッセイとショートショートと―あちこち話が飛びますが

一番いい相手を選ぶ方法

2005-04-03 08:44:45 | 女の子
 男として、生涯に出会うすべての女性(女からすれば男性)が全部わかっていれば、一番いい相手を選べるのになあ、と思ったことはありませんか?
 きょう紹介するのは、アメリカの数学者が書いた『偶然の確率』(アーティストハウス刊、1470円)という本に「幸福な結婚をする方法」として載っていたものです。
 あらかじめ断わっておきますが、どういうタイプの人を選べばいいのか、どうすればモテるのか、という個々の話ではありません。どこで踏ん切りをつければいいのか、というタイミングの話です。

 結論から言うと、「生涯に出会うであろう花嫁・花婿候補のうち、その約37%と付き合ったあと、その約37%の相手よりも素敵な人に出会ったら、それが生涯で最高の伴侶である」というもの。
 生涯で100人と順番に付き合うとして、最初に出会った人が最高の相手という確率は100分の1。もっといい人が、と粘って粘って100人目、つまり最後の人が最高の相手である確率も100分の1。
 順番に付き合っていくと優劣はどうしてもある。良かったり悪かったり、おそらくそれはランダムに現われる。早々に決めるのも損、待ちすぎるのも損。半分待つと、最高の相手を逃す確率は50%。そこで上のような結論が、確率論から導き出されたようだ。
 約37%というのは、自然対数の底であるe(2.71828…)の逆数から来ているらしいが、なぜその計算で求められるのか、本にも詳しくは書かれていない。物事のバラツキを示すのによく出てくる正規分布が、確かeを使って表わされたと思うが、そこから来ているのかもしれない。

 そりゃあ、最初の方でカス(失礼!)をつかんでしまうのも悔しいし、最後の最後でカスだった、というのも悔しいですよね。上記の法則も、何となく実感として合っているようです。
 ただ、生涯にどのくらいの相手と付き合うのか、というのは本人だってわからないこと。まあ10人とか20人といったところでしょうか。だから、3人ないし7人と順番に付き合ったあと、それまでの人よりいいと思った相手が現われれば、それが生涯最高の伴侶、ということになります。ただこの場合も、相手がYesと言ってくれないことには話にならないのですが。

 あまり経験豊富とは言えませんし、たまたまかも知れませんが、僕の場合も上の法則に合っていたような気がします。(そう思い込んでいるだけかも)
 それから、最初に付き合った相手と一緒になって幸せに暮らしている、という人もきっといるはず。それはそれで、当人にとっては生涯に付き合うのは元々その相手1人だけだった、と考えるのが良いのでしょう。
 なお、この37%の法則というのは何も結婚相手選びに限らず、例えばマンション選びなどにも応用できると思いますので、いろいろ試してみて下さい。もちろん、あくまでも確率論であることをお忘れなく。

 余談ですが、どういうタイプの人を選べばいいのか、という問いに対しては、とりあえず「背の高さや美人かどうかはともかく、自分と価値観ができるだけ近い人を」と答えておきます。

コメント
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