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映画「明日の記憶」試写会

2006/05/13公開
ジャンル:ヒューマン
製作年:2005年
製作国:日本
配給:東映
原作:荻原浩
監督:堤幸彦
音楽:大島ミチル

出演:渡辺謙/樋口可奈子
坂口憲二/吹石一恵/木梨憲武/香川照之/袴田吉彦

普段は試写会なぞやらないローカルな映画館で、東映の試写に行って来たスタッフが渡辺謙の「お金を払ってもらわなくてもお客さんに見てもらいたい映画です」の言葉に感動し実現した企画だそうです。
病気と向き合っていく夫婦の姿を描いた良作。

娘の結婚を控えた50歳を目前に、若年性アルツハイマー病を発症してしまった広告会社のヤリ手の営業部長・雅行。初めは物忘れをトシのせいだと思っていたが、仕事に支障をきたすまでになり、念のためにと病院へ行く。病気がわかって取り乱す雅行を支えようと妻の枝実子が懸命に看護する・・・。

他人事だから簡単に病名を言えるんだ、と取り乱す雅行に、同じアルツハイマーの父を持つ医師は「自分に出来ることをやる」ため告知するんだと言う。根本治療も出来ない、ただ進行を遅らせるための対症療法しかない現状。せめてすこしでも長く、「自分」でいるために。
取引先の課長に病気で職場に戻れないと告げたとき、病名を知らない課長に「ダメだと思ったらダメになるんだ、いけると思ったらいけるんだ、また一緒に仕事しましょうよ!」と励まされる。治らないからと、絶望するより、少しでも可能性を信じて生きて行きたい・・・。
かつて妻の美枝子と出会った窯へ向かう雅行は、先生と一緒に自分の不出来なカップを野焼きする。「生きているだけでいいんだ!」と雅行に言った先生と酒を酌み交わし、歌を唄う。それは夢だったのか現だったのか。
帰らぬ夫を心配し探しに来た妻の顔すら忘れた翌朝。それでも二人は一つの道を連れ立って歩いていく・・・たとえ忘れても、誰かの心にその思い出が有る限り。

アルツハイマーという病気を掘り下げるのではなく、その病気になってしまった人々が病気とどう向き合うか、その時夫婦はどう在るのか。そんな人間同士の関係を問う作品。
支えようとする妻だけが立派だと肯定できないことは現実としてある訳で。治療費のために働かねばならないパートナーが、患者を孤独にしても自宅につなぎ止めることが幸せのなのか。また患者自身が迷惑を掛ける自分に耐えられなくなったりもする。様々な問題を投げ掛けて、映画を観る人に「もしその時が来たら」と考えさせる作品です。
白血病という病気を克服した体験から、若くして様々な病気に掛かる人達の苦痛、苦悩を伝えたいという渡辺謙の気持ちが強く伝わって来ました。
妻・美枝子役の樋口可奈子がとても良かったです。
大島ミチルの音楽が優しく響いてきます。

お互い寄り添って生きていけるような関係を築いていけるような夫婦って理想ですね。



ジャンル:
映画(DVD)
キーワード:
大島ミチル若年性アルツハイマー病明日の記憶

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コメント

  • TBありがとうございました
  • ミチ
  • 2006-05-20 23:18:57
  • こんばんは♪

    あの大病を克服した渡辺謙さんだからこその熱演だったと思います。

    この映画のように一人で介護するというのは現実には不可能なのかなとも思いますが、もし夫がこうなったら、いろんな介護システムを利用しながらでも面倒を見てあげたい気持ちがあります。

    一方、私がそうなったら・・・施設に入れて欲しいですねぇ。

    実際問題どうなるかは予測が付きませんけれどね。

  • >ミチさま
  • (管理人)
  • 2006-05-21 14:48:14
  • TB&コメントありがとうございます☆

    病気に関わる役を避けていたという渡辺謙が、これだと思った作品だけに、いろいろな思いの伝わってくる映画でしたね。

    独り身の私には夫婦という単位は想像のみの世界なのですが、お互い思いやれる関係を築いていることが、このような事態への備えでもあるのでしょうね。ミチさまの旦那様への深い愛情に敬服です☆