亀子さんは大村室内合奏団のコントラバス奏者。九響の名手深沢さんのお弟子さんだと思う。イギリスに留学し天草に帰ってきたときに熊本県立劇場のオーディションがあって今年登録演奏家になっているが、そのとき審査委員だったのが田村さんだった。今回は青森に田村さんが誘う形でアウトリーチが実現した。
本人は演奏でもアウトリーチのお話でもあんまり先に決めておきたくないタイプだと思うけれども、今回は前日にランスルーをやり、かなり突っ込んだ意見交換もして流れを作って行って、元々強い本番をうまく活かす形で良いアウトリーチができていたと思う。彼は熊本や長崎でも弾けるベース奏者として気になる存在でもあり、こういう人が地域で活躍していってくれることは望ましい。それで今回は函館への通り道ということもあり、勝手連でランスルーから見せてもらう事にした。
今日明日と2回づつのアウトリーチで前半は同じ曲目だけれども後半は曲目を変えて新しいプログラムに挑戦した。コントラバスというのは巨大さで充分子ども達の人気者になるのだけれど、彼は楽器の裏の板を触らせて、低音の振動を感じさせてくれるのが子ども達には嬉しいようだ。本番では、訥々として話す感じではあるがちゃんと言いたいことはきっちりと話してくれるので子度鬼も伝わるし、見ている方も安心。ある意味器用なので出来てしまうのだけれど、きちんと聴き手の意識の流れをつかみつつ話すと楽器と相まって非常に良いアウトリーチになるように感じる。熊本でも期待である。
田村さんは「ピアノの秘密」を15分にまとめたけれど、それでも彼女の話す子どもへの投げかけ方とか話の順番とかは子どもの意識に沿って実に見事。ああいうのをパッとできてしまうのは凄い才覚だと思う。
Aプロ
1,愛のあいさつ
2,ぞう(動物の謝肉祭)
3,ぞうさん
4,キーチョ
5,軍隊行進曲(ピアノ)
6,アベマリア(グノー)
7,チャールダッシュ
Bプロ
1,愛のあいさつ
2,ぞう(動物の謝肉祭)
3,ぞうさん
4,ディッタースドルフの協奏曲
5,軍隊行進曲(ピアノ)
6,アメイジンググレース
7,エンターテイナー