しんちゃんの徒然なる映画日記

劇場で観た映画の感想を中心に綴っていきます。これからの参考になれば・・・

モンスターズ・ユニバーシティ

2013年07月07日 22時26分39秒 | 作品名(ま行)
第314回「新たに描かれたエピソード。それは彼らの若かりし時代」
このブログを読んでくれている人なら、おそらく今回のブログが「モンスターズ・ユニバーシティ」であろうことは容易に想像ができたことでしょう。そう!その通りです。あの名作「モンスターズ・インク」の続編にして、前日譚である作品。ピクサー制作のアニメーション作品を私が見逃すわけにはいきません。相変わらず、字幕版ではなく吹替え版での鑑賞でしたが、声優に関してはなんの問題もない作品です。むしろあのコンビ以外では成り立ちません。

夜な夜な人間の子供達の部屋に忍び込み、寝ている子供を驚かして、その悲鳴をエネルギーに変えることで生活しているモンスターの世界。そこに暮らすマイクは幼い頃から「世界一の恐がらせ屋」になることを夢見ていた。そのエネルギー会社「モンスターズ・インク」に入る為の最短距離として選んだのが恐がらせ屋の名門「モンスターズ・ユニバーシティ」だった。念願の学校へ入学したマイクはこれで自分は世界一の恐がらせ屋になれるんだと確信していた。ところがそこにはモンスターの名家サリバン家のサリーを始めとする、生まれつき才能に恵まれたモンスター達が大勢いた。見た目の可愛さで後れを取っているマイクだが努力と根性で乗り越えようとするのだった。後にモンスターズ・インクで最恐と言われるサリーとマイクのコンビの若かりし姿がそこにあった。

正直、前作の「モンスターズ・インク」が傑作と呼ぶに相応しい見事な終わり方だったので、続編の話を聞いた時はどうなるのかと思いました。あのお話の続きを作るのは難しいだろうと思ったからです。ところが制作陣はいい決断をしました。それは時間軸を過去に戻すことでサリーとマイクの出会い・・・つまりエピソード0を描くことにしたのでした。その決断は正しかったと思います。前作の続きを描いていたとしたら、おそらくあの素晴らしいエンディングを台無しにしてしまっていたように思います。それくらい前作は見事に出来上がった作品だったのです。

では、今作の内容はどうかと言えば・・・残念ながら前作を上回ることは出来ませんでした。学生時代に時間軸を戻してサリーとマイクがどうやってモンスターズ・インクでトップとなっていったのか?を描いたのは良かったのですが、お話が思っていたよりも単調で、せっかく魅力的なキャラクター達が脇役も含め、たくさんいたのにそれを生かし切れずに終わってしまったように思います。わざわざ学校という場を舞台にしたのに、「恐がらせ大会」がメインになってしまい、ほとんど学生生活が描かれていませんでした。そのメインとなった大会内容も意味のわからない競技ばかりで、後でそれがどう繋がっていくのかがうまく描かれていませんでした。仲間になった4人もそれぞれの特性をもっと掘り下げて、各自の特技・特徴が生かせる競技だったら良かったように思います。

と色々と前作と比べて残念なところを書き綴りましたが、点数は★★★★☆です。前作を超えることは出来ませんでしたが、及第点は出せたと思います。名家の出身で偉そうだったサリーが成長していく姿や、マイクの挫折からの復活など、観ていて共感できる部分は見事に描かれています。家族連れで観に行くにはピッタリの作品だと思います。

さらに最後に苦言を。前作の悪役であるランドールが登場し、気の弱いルームメイトを演じているのですが、彼がどのようにして悪役になったのかも、もう少ししっかり描いて欲しかった。なんとなくは描かれるのですが、彼との深い因縁みたいなものがもっと描かれていたら面白くなっていたのかもなと思ってしまいました。

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