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「M★A★S★H マッシュ」(70・米) 60点

2017-06-14 14:19:59 | 外国映画 1960~79


  ・ 戦争と軍隊組織を徹底的に風刺したR・アルトマンの出世作。


    

 50年代朝鮮戦争での第4077MASH(移動野戦外科病院)に赴任した3人の外科医が繰り広げるハチャメチャな行動を描きながら戦争や軍隊組織を風刺したブラック・コメディ。のちに米国インディペンデント映画の父と呼ばれる当時45歳だったロバート・アルトマンの出世作。

 制作時のアメリカはベトナム戦争が泥沼化して厭世気分がピークに達しようとしていた頃。舞台を朝鮮戦争に置き換えながらベトナム戦争批判をバカバカしい笑いで包んだ本作は大ヒット、カンヌでは最高の評価を得た。

 今見るとホークアイ(ドナルド・サザーランド)、デューク(トム・スリケット)、トラッパー・ジョン(エリオット・グールド)の3人が巻き起こす騒ぎは、ハイテンションで下品なジョークといたずらばかり。街の不良グループがやることと大差なく真実味に欠けると思うが、従軍医だった原作者のリチャード・フッカーによると、実際似たようなことを目撃しているという。

 それだけ特殊な環境でシリアスな血まみれの手術を淡々とこなす反動で、こんなバカ騒ぎでバランスを取っているのだろう。

 ホークアイとデュークたちは、組織にただぶら下がっている無能な人間には厳しく、堅物でヤブのバーンズ(ロバート・デュバル)をマーク。

 赴任してきたホーリハン(サリー・ケラーマン)ことホットリップスとの密会を軍放送で流して笑いものにしたりする。ホットリップスはセクハラにもメゲズ居残るが、ホーリハンは本国へ強制送還される。

 上司である中佐も見て見ぬふり、准将はフットボールのゲームに夢中だし、これでは最前線で死と背中合わせで戦う兵士は堪ったものではない。

 ホークアイとデュークは議員の息子の手術のため日本(小倉)にも行くが、ゴルフ道具持参で芸者遊びの物見遊山気分。

 筆者には、放送から流れる歌謡曲「私の青空」「東京シューシャイン・ボーイ」とともにオリエンタル・ムードを盛り上げるための日本描写が尾心地の悪い気分にさせてくれる。

 本作のブラックジョークには世評のような高評価できない自分がいた。

 アルトマンは「ここは戦場ではない。精神病院だ。」「軍隊とは××だ。」というためにこんな仕掛けをしたのだろうか?当時のアメリカは病んでいたとしか思えない。

 アドリブで脚本を無視され激怒したリング・ラードナーJrが、オスカー脚本賞を受賞したのもブラック・ジョークか?
 
 
 
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