太田市長とれたて日記

清水まさよしが太田の元気をお届けします

日本は借金で破産?

2008年02月26日 | Weblog

新井町にある本屋さんに寄った。
最近出した「地方の一分」が置いてあるかな? あるとしたら売れていればいいな、そんなことを期待しながらだった。残念ながら置いてなかった。ナカムラヤさんには置いてある。また、イオンのなかの喜久屋書店さんにも置いてもらっている。
ぜひ、お買い求めください。700円です。

 

手ぶらで帰るのも芸がないので本一冊買った。「総理大臣は今すぐ「破産宣告」をせよ! という副題である。
これがまた、恐ろしい内容だ。日本政府や地方の借金が国を滅ぼす段階にきているという話だ。2011年がスタートで2018年がデッドエンドという。
私も借金のことについては議会やいろんな会合でしゃべっている。「だから、自分たちができることは自分たちがやらねばならない」と。でも、そんな程度ではすまされないという。

 

「臨時財政対策債」が2001年に登場したとき「こりゃ、やばい」と思った。赤字地方債である。国からは「地方交付税が払えないから地方でまかなってくれ。とはいえ、お金もないだろうから借金を認める。その枠はこれこれしかじかの金額だ」
赤字地方債というのは根拠のない借金だ。
普通、借金するときは「学校つくる」とか「道路をつくる」とか形が必ずある。何もないのに「お金が足らないから借金する」というのは赤字地方債そのものだ。
借金の押し付けにいささか疑問はあったが、受け入れざるを得ない。
本来もらえるはずの地方交付税の代わりだというのだから、受け入れなければ損である。その金額を後年度「国がめんどうをみる」という。割り当てされた額を借りなければ満足のいく予算が組めない。渋々であっても仕方がない、ということになる。
その累積残高は今年度までで152億円にまでになった。
国がこれ以上隠れ借金(地方交付税特別会計)を増やせない、ということから地方に押し付けたという見方はまちがっているだろうか。
この赤字地方債で苦しみが地方に移されるわけだ。

 

「国がめんどうをみる」といって、どこでめんどうをみてもらっているのか不明だ。
昨年は4億4千万円、臨時財政対策債を返している。自力で返すほかはない。
とにかく、突如現れる予算の項目は、たとえその名前が格好よくても危険なものが多い。農政予算でも「品目横断的経営安定対策」という事業が入ってきた。何のことはない、小規模農家の切り捨てのことだ。農業をさせたくない、ということの名称である。

 

最近はやりの借金は「退職手当債」である。
この本によれば「すでに9年前に退職手当債を発行した小金井市では『禁断の果実』と自覚し、大幅なリストラに苦しんでいた」という。
でも、これが一般化しているのをみると自治体の危機を感じる。
退職手当債はれっきとした赤字地方債である。住民にサービスを増やすことにはならない。形は何もない。
でも、この借金をしないと予算が組めない。苦し紛れである。
「禁断の果実」そのものだ。
国はどうしようと考えているのか、私たちには見えてこない。

 

一度、何もかも国民にさらした方がいい。
特別会計や年金など、国会で細切れにでてくるが、それが個別的、断片的過ぎるような気がする。すべてをさらけだして「これからどうする?」の議論を、国はもとより地方でもすべきである。
情報があってはじめて市民の協力がえられる。
日本を破産させないために、仮に消費税を上げて対応するとしても正確な情報をさらけだすことからはじめなければいけないと思う。


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