しまりすのひとりごと

あちこちぶつけまくり、転びまくりながら生き続けるしまりすのひとりごと。
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「99%の誘拐」70ヨンダラー

2005年08月04日 12時23分47秒 | 最近読んだ本のこと
人が愛する人を想ってする戦いは
こんなにも孤独だ。
そして心揺さぶられる。

そんな風に想った本でした。

よく解説を読むと20年も前に書かれた本なのに
ずいぶんとネット犯罪系なことをしっかり書いているし
いろいろつっこみもあったらしいけど
別に読み物なんだからそんなもの筋に入れればいいんじゃないかと
私は思う。

一気に読める本で、軽い気分転換くらいには
最高のご馳走になる本だと思います。

私の中で何が響いたかって、
家族を思う気持ちの強さ、というものが
あまり書かれていないからこそ
しみてくるものがあって
勝手な感情移入をして読みきってしまいました。

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出版社/著者からの内容紹介
緊迫度MAXIMUM(マキシマム)!空前絶後の完全犯罪
末期ガンに冒された男が、病床で綴った手記を遺して生涯を終えた。そこには8年前、息子をさらわれた時の記憶が書かれていた。そして12年後、かつての事件に端を発する新たな誘拐が行われる。その犯行はコンピュータによって制御され、前代未聞の完全犯罪が幕を開ける。第10回吉川英治文学新人賞受賞作!

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以下、ネタばれします↓










単純に言ってしまうと、
息子が父親の果たせなかった夢のために、
また父の無念のために
そして自分のために
誘拐事件を起こすわけなんだけれども、
私に何が一番響いたかって言うと、
それまでそんなことをちっとも知らずに育った息子が、
父が最後の力を振り絞って書き記した3冊のノートを読んで
真犯人を知り、
そして
復讐(?では厳密にはないのだと思うのだけれど)の作戦を
綿密に綿密にたてときにあったであろう、
彼の心の葛藤を推察すると
どうしようもなく切なくなってしまうのである。

今は亡き父のために。
それを知ってすぐに立ち上がる息子の姿。
すでに時効なわけだから、
そうしたからといって何の復讐にもならないのに、
それでもそうしなくてはならなかったほどの彼の衝動、葛藤、愛惜。

私でもやるだろうか?

・・・やるかもしれない。
憎しみをぶつけ合うだけではきりがないとか、
復讐は意味がないとか
そういう綺麗ごとを全部踏み倒して。



本はあくまでもミステリーであって、
理不尽なことも何もないし、
とにかくあっという間に読みきれる小気味の良い作品です。
是非気分転換にどうぞ。

息子が今は亡き父のために。
って、いいな。
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8 コメント

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お・ね・が・い (ココ)
2005-08-04 22:06:34
しまりすさんも本好きだったんですね~!

活字中毒・・・私もアメリカにいた時は重症でした

今もいつでも読める本が傍らにないとイヤですね~

そんなしまりすさんへ・・・

え~ ブック・バトンいらんかね~(笑)

もし受け取っていただけたら嬉しいです♪



ところで!ちょっと時間があったので過去ログ読ませていただきました

まだ新婚さんだったんですね~(いーなー)

結婚式のお話、図らずも涙ぐんでしまいました

ずっと憧れていたことを実現できてよかったですね♪

私も明確なビジョンは持っているんです、もう何年も・・・(笑)

叶うかな・・・叶えるぞ!

その前に相手相手(爆)
いらっしゃいませ^^ (しまりす)
2005-08-09 10:54:11
ココさん>

いらっしゃいませ^^

コメントありがとうございます。

ココさんもアメリカにいらっしゃったんですか?

なかなか時間がなくて深くまで読み進められていないのですが、

これはがっつり読ませていただかないとだめですねっ!!

頑張ります!!!

本当に活字中毒の私にはあの横文字の国は(そういう面においては)つらかったです・・・

日本の本高いし(TOT)

本の貸し借りの相手ができて初めて呼吸ができた気がしましたね。



明確なビジョンをもって結婚式に挑めるなんて、それはすばらしいことですよ!!

ビジョンがないとこうなる。←こう(笑



本当に大変だったので、今からなんとなく固まっていたら怖いもの無いですね。

安心安心。

後は相手が突然落ちてくるのを待つのみ!?^^素敵です。
岡嶋二人さん! (mayu7)
2005-08-15 04:35:16
名前がなんか懐かしかった~!って

作品はちゃんと読んだ事がなかったんですが・・・。



この世界、中途半端に?詳しくなくて、

エラリー・クイーンとか、

「二人で書く」って、一体、どうやって書いているんだろう?って思ってしまいます。



ちょっと視点はずれるかもしれませんが、



中井英夫の『虚無への供物』というのを思い出してしまいました。



お父様が、「事故死」しました。



その「無念さ」の為に、せめて、

「人から殺された」という事にしたくて・・・



という身内による新たな犯罪。



家族の思い、私も

引き継げるだろうか?って本当思います。



でも、自分の父が、家族が馬鹿にされたって

思ったら、きっと何かに駆り立てられてしまうだろうな・・・。あくまで「合法的」に徹底抗戦すると思いますが(^_^;)。







あい。 (しまりす)
2005-08-17 11:18:55
mayu7さん>

基本的に人が人を手にかける、ということは

あってはならないことだと思うんですよね。

理由がどうあれ。

この理論で行くと

誰も殺さなければ誰も殺されないですむわけであって。

でもそうはいかないところが

人間が動物である、ということ、

生存本能を持っている、ということと

いつまでたっても関係していることなのかもしれませんよね。



ただ、自分がもし殺されたとして

誰かに復讐してほしいと思うかどうか、と考えると

そんなこたー無駄だからやめときー

って思うですけど(笑
Unknown ( アトマツ)
2005-08-25 09:13:38
はじめまして。

TBさせていただきました。



祝!「この文庫がすごい!2005年版」の

ミステリー&エンターテイメント部門第一位。

スピーディーって言葉がこれほど似合う小説は

ちょっと他には無いですよね。



こんにちは^^ (しまりす)
2005-08-26 10:43:13
アトマツさん>

初めまして、いらっしゃいませ。

コメントありがとうございます。

そうですね。

丁度スキーしているシーンがありましたよね。

あんな感じ。

ずっとスキーしているみたいにどんどん展開していくのでどきどきしました。

犯人とかはわかっているので、どうかみつかりませんように、

最後までちゃんとできますように、って

途中からはそっちのどきどきが大きかったですよ(TOT)
岡嶋作品 (りん)
2005-10-15 23:04:46
作品も大好きですが、私はしまりすさんの文に感動しました。

そうですよね、慎吾の犯罪のうらには、描かれていない葛藤がいやというほどあったのでしょう。

最後まで、「間宮、もっとニブちんでいてよーー」って捕まらないよう祈る気持ちでした。
ぐああ、お返事遅くてごめんなさい(TOT) (しまりす)
2005-11-21 20:46:52
りんさん>

せっかくコメントいただいていたのにお返事遅くなってしまってごめんなさい。



そうなんですよ。

私はどうも父息子ものとか、

父の無念をはらす、とかいう話に弱いみたいなのですね(笑

いつばれてしまうのか、いつ気がつかれてしまうのか、

それがもう怖くて怖くてどきどきしてしまう話ですよね。

最後はもう祈ってましたから(笑

りんさんと一緒でした。

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