人とは悲しくも弱いもので、運命を知りたがる。それで占いとか運勢とか家相などの易相等に関心を持つことになる。この延長に、霊や魂がある。
霊や魂は、存在するとも、存在しないとも言わなければならない。存在すると言う人も、それを取り出して「これが霊であり魂だ」と証拠出来るならともかく、それらは何かの痕跡みたいなもので実証されたものではない。本人がそう思っているだけのものでしかないのだろう。
それにも増して気を付けなければならないことは、この霊にせよ魂にせよ、それは過去のものであると言うことである。過去のものの一を取り出して、何やかやと言っているに過ぎない。即ち、人の進化の一過程である。
我々にとって必要なのは、過去があったという事実は曲げられないが、その過去にあった逆境についてではなく、その逆境をどう乗り越えてきたかと言うことが大切なのである。
今の霊と魂の存在は、こうした過去にあった幾多の逆境を乗り越えてきたものとして受け取るならば、霊と魂の意義を持つ。
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