文章は、「起承転結」になっていると、読む者には判り易い。
同じように、我々の人生というものも、この「起承転結」でくくると、すっきりしたものになる。というよりも、人間というものはそういう歩みの内に、年をとっていき死んでいく。
「人生の起承転結」を説明すると、まず初めの「起」については、これは「恋」であり「愛」と言える。別な言い方をすると、「性欲を満たそう」ということである。これは青少年期に当てはまる。
次いで「承」とは、壮年期のことであり、この時期の人間は、「権力や金銭」を溜める事に熱中する。
次の「転」の時期は老齢期に入ったころで、性欲も衰え、飽くなき権勢欲や金銭欲にも疲れたころで、「理性」を追い求めようとし持とうとしている。
最後の「結」の時期は、人生最後の時を飾ろうとする時期で、最早欲もなく望みも無く、ひたすら死のための準備をしようとする時期で、全てを定めに任せようとしている。
しかしいつまでも生きようとか欲を求めたがる人間、この「転結」の時期には、定年になった時期とあって、「楽をし楽しみ遊んで過ごそう」と悠々自適に暮らそうとしている時期でもあり、とてもの事「理性」に過ごそうといえるものではないし、最後の最後まで権勢欲や金銭にしがみ付くものでもある。その果てに最後の時を迎えるようになっても、更に「生きたい」という思いを禁じえず、臓器移植や高度医療を受けようとする。
そんな事をしても、人間最後には「死」が待ち構えているということには思い至らず、悶々とした時ばかり過ごすことになる。
さて我々、どのような「人生の起承転結」を迎え、過ごすべきか。
ここには学問はなく、信仰の世界が広がっている。
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