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【海の怪奇現象!⑤】未解決、海難事故5選【ミステリー】完結回(5回シリーズ)

2017-07-16 01:19:49 | 歴史
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(担当S)
 
 
※本記事は2016/12/06に投稿した記事に、修正を加えて再投稿したものです。


 昔から幽霊船の伝説は洋の東西を問わず存在しますが、その多くは原因不明の事故により無人で漂流していた船などが、伝説の元になっていると言われています。
 科学技術が進歩した近代以降、そういう事故は全く無くなったと思われがちですが、19世紀後半から現代にかけて、原因がよく分からない謎の海難事故と言うものは、数多く発生しています。
 そこで今回は、代表的な謎の海難事故5選を、担当Sの独断と偏見で選んで紹介していきます。
 
 
 
■世界は謎に満ちている!謎の海難事故5選 完結回(※但しネタバレあり)
 
 
●アメリカ海軍給炭艦サイクロプス号、謎の失踪事故
 第1回目で紹介したマリー・セレステ号と並んでミステリアスな事件(と、いうか事故)と言えるのが、このサイクロプス号の失踪事故でしょう。
 ここで少し、給炭艦と言う艦種について説明します。
 サイプロプス号が進水した1910年当時の軍艦は多くの場合、燃料に石炭を使っていたのですが、サイプロプス号を始めとした給炭艦は、それらの軍艦に対して燃料である石炭を供給するのが主な任務でした。
 このサイクロプス号の失踪事故は、第一次世界大戦末期の1918年3月に起こります。
 失踪した日時が3月とだけしか記されていないのは、サイクロプス号がSOS信号を発信せずに忽然と姿を消した為に、いつ何処で事故に遭遇したのか現在でもよく分かっていないからです。
 事故が発生したのはプエルトリコからバミューダ諸島の辺りとだとされていますが、これもハッキリとは場所が特定されているわけではありません。
 分かっている事と言えば、サイクロプス号が西インド諸島のジョージ・タウンからボルチモアに向かう航海の途中で姿を消したと言うことだけです。
 西インド諸島のジョージ・タウンを出港した3月13日の2日後に、サイクロプス号は消息を絶っていることから、もし何らかの事故に遭遇しているとすれば、それは3月15日以降と言う事になります。
 石炭の補給が主な任務だとは言え軍艦であるサイクロプス号には、当時としてままだ珍しかった無線が積まれており、何か異常事態が発生すれば無線で知らせてくるはずです。
 しかも、消息を絶った時の同海域の当時の天気は、極めて良好であり波も静かで、時化による波浪とかによって遭難した可能性は有りえませんでした。
 消息不明になった後、直ちにアメリカ海軍による捜索活動が行われましたが、サイクロプス号の物と思われる残骸や遺体などは一切発見できず、また、何の信号も発することなる忽然と姿を消した事から、謎の失踪事故として世間の注目を浴びることになります。
 サイクロプス号の積荷であったマンガン鉱石(※給炭艦は貨物船のように使われる事が度々あった)が、当時の敵国であったドイツにとって貴重な戦略物資であった為、サイクロプス号は何者かに乗っ取られドイツに向かったのではないか、とする説が浮上します。
 艦長を務めていたフランク・ウォーレイ艦長がドイツ移民であり、なおかつ熱心なドイツ皇帝支持者であった事から、この説を強く裏付けることになります。
 この事を重く見たアメリカ政府は、第一次世界大戦が終わると早速ドイツにサイクロプス号のような船が停泊していないか調査を開始しますが、結局そのような船は発見できず、文書の調査からもサイクロプス号がドイツに向かったとする証拠も何一つ発見できませんでした。
 このサイクロプス号の失踪事故は長い間、謎の海難事故として原因究明が手付かずでしたが、1970年代に解決の糸口が見えてきました。
 それは、サイクロプス号が消息を絶ったのがバミューダトライアングルだったので、この海域で消息を絶った多くの船と同様な理由と原因により、行方不明になったのではないかと言うものです。
 以前からバミューダトライアングルでは、時間の捻じれとも言えるような不思議な現象が度々、報告されていた事から、サイクロプス号は時間の狭間に落ち込んでしまったのでは無いかと言う、新たな説が浮上します。
 一見、馬鹿げた説のように思われますが、サイクロプス号は14,000トンもの排水量を誇る巨船であり、失踪事故が起きた時もマンガン鉱石10,000トンと305人の乗員が乗り込んでいました。
 そんな巨大な船が一欠片の残骸を残すことなく消息を絶つとは非常に不可解ですが、時間の狭間に落ち込んだとすれば、サイクロプス号の残骸が一切発見されない謎も上手く説明する事ができます。
 さらに近年では、バミューダトライアングの海底にメタンハイドレードが眠っている可能性が示唆され、そのメタンハイドレードが火柱となって時折、海上に現れて、多くの船を飲み込んだのではないかと言う説も提唱されています。
 これなら時間の狭間などの説を持ち出さなくても、サイクロプス号が消息を絶った理由を上手く説明できます。
 サイクロプス号はバミューダトライアングを航行中に、運悪くこの火柱と遭遇してしまい、恐らく跡形もなく焼き尽くされてしまったのでしょう。
 真偽はハッキリしませんが、サイクロプス号が消息を絶ってから100年以上の時が経つと言うのに、未だに何一つ残骸が発見されていない事から、この説は非常に有力な事故原因だと思われます。

 …と、なんだか、途中からすごい話に発展してしまいましたが、まずバミューダトライアングルの話については、マリー・セレスト号の章でも説明しましたが、チャールズ・バーリッツと言う人物による全くの作り話です。
 時間の狭間とかメタンハイドレードの火柱とかも、これは何の科学的根拠もない単なる空想の話です。
 サイクロプス号が消息を絶った時の当時の海域は天候が良かったと言う話ですが、これがどうやら、そうでは無かったようなんです。
 事故当時の天候は結構、波が高く荒れていたとする説があります。但しこれは、あくまで当時の気象情報などのデーターから導き出された仮説です。
 昔は気象レーダーなどは無かったので、仮にサイクロプス号が外洋で発生した局地的な嵐などに遭遇していたとしても、当時の人達はそれを知る術はありませんでした。
 ですから事故当時の天候については、今後も真相がハッキリする事はないでしょう(※ただし有力な事故原因の一つとしては十分、考えられますが)。
 と、ここで、サイクロプス号の事故原因を決定づける、非常に重要でかなりトホホな事実をお話ししなければなりません。
 実はサイクロプス号と言う船は、かなりのトップヘビーな船で転覆しやすかったのです。
 トップヘビーが何なのか言うと、それは船の重心が上の方に偏っている事ですが、手漕ぎのボートに乗った時の事を想像してもらえれば、トップヘビーという言葉を知らない人にとっても、それがどう言う意味なのか理解するのが容易いと思います。
 ボートに乗ってる人がボート上で立ち上がると、ボートがグラグラして不安定になりますが、それは乗っている人も含めたボート全体の重心が上の方に移るからです。これが船におけるトップヘビーと言う意味です。
 この章の冒頭の、サイクロプス号の写真を見てもらえれば分かりますが、船の上部に何やらゴチャゴチャとたくさん柱のようなものが設置されていますよね。これらの構造物のせいで、サイクロプス号は重心が上へと移ってしまい、安定性が悪い船となっていました。
 戦前の日本の旧海軍でも、歴史に名を残す友鶴事件と言う海難事故が起きてますが、これも設計に不備のあったトップヘビーの軍艦が起こした転覆事故でした。
 この様にトップヘビーというのは船にとっては非常に危険なものなのですが、急な舵の操作を禁止したり、あるいは波の静かな海でしか航海を行わない等の処置を講じれば、大きな問題にならない場合もあるので、危険な欠陥がある事が分かっていても騙し騙し使われることが多いです。
 サイクロプス号も恐らくは、そんな感じで騙し騙し使われていたと思われます。ですが、サイクロプス号は本来、波の荒い外洋を航海する為に作られた船なので、そんな用途の船にとってトップヘビーであると言うことは、いつ爆発するか分からない時限爆弾を抱えているようなものでした。
 ここからは推測になりますが、恐らくサイクロプス号は高い横波を受けてSOSを発する間もなく、海の底へと沈んでいったのでしょう。
 横波を受けた際、積んでいた荷物が荷崩れした可能性もあります。普通の船なら致命傷にはならないような荷崩れでも、もともとトップヘビーで船体が不安定だったサイクロプス号にとっては致命傷になった可能性も十分考えられます。
 いずれにせよ、サイクロプス号のようなトップヘビーな船が外洋を航行するのは、安全性の観点から見ればあってはならない事です。
 時間の狭間とかメタンハイドレードとかの突飛な説を打ち出す前に、まずこう言った常識的な原因から検証していくのが先ではないかと思います。
 
 
 あきませ~ん!
 今回は無茶苦茶、文章が長くなってしまいましたので、記事を5話構成に変更しました。
 最初は事件の紹介だけに留めようと思ったのですが、事件が起きた歴史的背景とか噂とかを書き足して言ったら無茶苦茶、長くなってしまいました。
 次は未解決の事件とかのミステリーをネタにしてみようと思っています。
 担当Sでした!
 
 
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