しじゅうから交響楽談

みんなで語りあい響きあい、ほっとして元気になる、あなたの応援団、自分の復興、パーソナル・ルネッサンスの「交響楽談」!

地終わり海始まる

2005-03-21 07:12:14 | 団塊定年・隠居楽入門
 「ポルトガルのロカ岬は、ヨーロッパ最西端の地なのですが、そこに、<ここに地終わり、海始まる>、という碑文が刻まれていて、私はこの文章に、なぜか烈しく心を揺すられました。どうしてなのか、私にはよくわかりません」

 「ここに地終わり海始まる」宮本輝著、講談社文庫のあとがきに著者はこう書いておられます。定年を前にして宮本作品を読んでいて、この本と出逢い、私も作者と同じような感慨を持ちました。私にははっきりした理由がありましたが・・・。
 
 宮本輝の小説は「再生の物語」であるとよくいわれています。「錦繍」「ドナウの旅人」「ここに地終り、海始まる」、みんな人間の再生、蘇り、癒しをモチーフにしています。主人公の多くは、どん底から再出発する物語が多いのです。
 
 私がこの本に出逢ったのは定年前で、定年後どうしようかと考えていた時でした。ヨーロッパ大陸の最西端、ポルトガルのロカ岬は最果ての岬、近くにはコロンブス、マゼランなどが船出し、新大陸発見につながった港町があります。
 
 「ここに地終わり、海始まる」、題名を見た瞬間、<仕事は終わった、もうこれからは自由に生きればいい>、誰かが耳元で、「長年よくがんばったね、もういいじゃないの、ごくろうさま!」と囁くのを聴いたような錯覚を覚えました。

 ユーラシア大陸東の端の島国から、西の果てのロカ岬先端に来て、140mの断崖絶壁から、岩に砕ける白い波と、遠く空と海、水平線を眺めていると、小さなことなど忘れ、地球の大きな心にふれて、来し方と自分を受け入れられたように思いました。

          証明書

ポルトガル国、シントラにあるロカ岬に到達されたこと
を証明します。ここはヨーロッパ大陸の最西端に位置
し「陸尽き海はじまる」と詠われ、新世界を求め、未
知の海へとカラベラ船を繰り出した航海者たちの信仰
心と冒険魂が今に尚、脈打つところです。
14th abril de 2000 comara municipal de Sintra

  「オンデ ア テラ セ アカバ エ オ マール コメサ」
“Onde a terra se acaba e o mar comecza“ 
      「ここに地終わり、海始まる」

 定年で会社からもらった表彰状よりも、もっと嬉しく価値のある「ロカ岬到達証」、私にとっての「卒業証書」(comecza再出発)をもう一度お目にかけます。到達日と私の名前が書かれ、シントラ市の担当者のサインがあります。
キーワード
ヨーロッパ大陸 新大陸発見 ユーラシア大陸 コロンブス ヨーロッパ ドナウの旅人 講談社文庫
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11 コメント

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拝読します! (椋鳥)
2005-03-21 08:41:03
群れて行動する団塊の世代の根性そのままの男、ムクドリです。「定年」で検索していて遭遇しました。まさに有難い遭遇です。団塊世代への先輩からの応援歌、有難く拝聴・拝読しています。みなさんのおっしゃることはいちいち参考になります。しじゅうからさん、うみうしさん、世捨て人さん、すがたの狩人さん、これからもいろいろと教えてください。有難く読ませていただきます。

ここに地終わり〜 (うみうし)
2005-03-21 11:22:13
ここに地終わり海始まる、ですかあ〜。

いい旅をなさいましたね。

わたしも引退前の最後の旅はイベリア半島でしたが、ポルトガルへの汽車の便がどうしても旅程に合わず、ポルトガルは諦めました。今考えるともったいないことをしたと思っています。

あの時二、三日余計に仕事をサボってもどうということはなかったと今にしてよく判ります。
参照! (40雀)
2005-03-22 11:18:27
トラックバックに「いつもこころにヨーロッパ」さんのブログがあります。まるでロカ岬を訪れたようなバーチャル・トリップが出来ますからごらんください!すばらしいブログです!オススメ!
いいお話! (シシィ)
2005-03-22 11:40:52
しじゅうからさん、いいお話が続きますね!ほっとしたり、わらったり、わらいころげたり・・・・、元気になれます。いつもありがとうございます。

  
女性だって (しろうさぎ )
2005-03-23 09:33:43
「ここに地終り、海始まる」  私もこの言葉には無条件に胸が熱くなる一人です。私の場合は定年ではなくて 今までに何回もあった夫の転勤に伴う喪失感ですが。

知らない世界に入るのも それはそれなりの期待感はありますが 5年なり8年なりのあいだにゼロから培ったものへの喪失感は 言葉では言い表せないほどのものです。

男性の決意とはスケールは違うでしょうけれど 私はこういう時いつも「ここに地終り、海始まる」 の気持だったような気がします。 
羨ましい! (40雀)
2005-03-23 09:52:14
しろうさぎさん、大切なものを色々失ったのでよくわかります。でも、一時的には喪失感だったかも知れませんが、今になってみれば、みんないい経験だったでしょう。失ったほうよりも、それだけ失うものをもっていたこと、もてたことの喜びもあったはずですね。たくさんの別れは多くの出会いもあった、それが羨ましい気がします。石のように同じ環境にいるよりも・・・・。
でも (しろうさぎ)
2005-03-23 10:23:44
この前の任地で情熱を使い果たしてしまったようで 今の地にきて5年にもなるというのに 私はまだロカ岬から あらぬ方を見ている状態です。もうこれで最後だからと思って 社会にも自分の心にも素敵な地図を書き上げていたのですもの.仕上げだったのです。

これ グチになりますね。ここだけで言わせて下さい。

ロカ岬 (スプリン)
2005-08-24 08:14:38
はじめてお便りします。

私も宮本輝の「ここに地終り海始まる」の言葉に魅せられた一人です。

以来、ポルトガルに行く機会を・・なかなかフランスまでは行けても行けません。一主婦の立場ですので海外旅行はどうしても夫中心に行き先を考えてしまいます。

ところで、本日、メールを差し上げましたのは、ロカ岬の碑文に激しく心を打たれるような方ならきっとポルトガルの音楽ファドにも心を打たれるのではと思います。

ファドの日本での第一人者月田秀子さんが歌うファドは切々と私たち団塊の心に響きます。

既にご存知なら失礼極まりないですが、もし、ご存じなければとおもい書き込ませていただいています。

「月田秀子」で検索すればライブ情報も書かれていますしわかると思います。

私も永遠なる「ここに地終わリ・・・」のロカ岬と月田秀子とリスボンとを愛するものです。
ファドとポルトガル・ギター (しじゅうから)
2005-08-24 09:43:25
3月21日の楽談をごらんいただいたようですね。コメントをいただき多謝です!ポルトガルの北部で山火事だそうで心配しています。

ファドは小雨のに降られながら、夜、石畳の下町へ聴きにいきました。久しぶりでCDを聴きながら書いています。月田秀子は知りませんでした。また覗いてみます。

ポルトガルの中部から北部に行っていませんので、スペインのガリシア地方もふくめて行ってみたいと思っているのですが、出不精になりました。
ファド (しろうさぎ)
2005-08-24 10:22:15
スプリンさん はじめまして。

月田秀子さんのコンサートに一度だけ行った事があります。ファドは身体からしぼりだすような切々としたメロディーで 引き込まれますね。月田さんの長い髪も印象的でした。

「暗いはしけ」「ポルトガルの洗濯女」「あいびき」はレッスンした事があります。ファドの教室じゃないですが。ファドは聴くのも唄うのもエネルギーが要ると思いませんか



香川有美さんのファドもすてきですね。
re ファド (スプリン)
2005-08-25 21:33:47
しろうさぎ様、ファドのレッスンをされたことがあるのですか。

すごいですね。もちろん,ポルトガル語ですよね。

ファドは大変難しいと思います。

そうですね、歌うのも聴くのもエネルギーが要りますね。



月田秀子さんのファドしか知らない私が生意気言えませんが,彼女の人生が歌にオーバーラップするようで、月田秀子のファドには深みがあります。ともに団塊の世代です。



機会があれば香川有美さんのも聞いてみます。

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【3】 リスボン → シントラ → ロカ岬 → シントラ → リスボン (Blog - いつもこころに EUROPA)
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