詩などを創るのが好きな旅する者のブログ

自分が創った詩や絵などの紹介

涙の向こうの虹

2014-05-30 18:49:38 | 

あなたが泣いている

何でわたしだけがと思って泣いている

泣いているのはあなただけじゃない

だれかがどこかで泣いている

それはそれぞれの理由

それはそれぞれの立場

それはそれぞれの泣き方

それはそれぞれの涙の重さ

いつ泣きやむかはわからない

泣きやんでも引きずるかもしれない

ただきっと

そうきっと

その涙の向こうに

虹色の笑顔できらめいている

あなたがいるのでしょう

(2014年 5月 発表)

 


∞(無限大)

2014-05-25 21:13:08 | 

今日も日々というフェンスの中で

作り笑いを浮かべて生きる人の群れ

もう慣れたといえば慣れたのか

まだ慣れないといえば慣れないのか

先の見えないこの世界の上

いつかは死んで旅立つこの世界の上から

何が見えた

まだ何も見えないか

なら見えるまで歩き続ければいい

作り笑いが疲れたのなら

どうするかは自分次第

心を解き放てば

頑丈なフェンスだって

壊し崩せる

当たり前に繰り返されてきた

この領域での日々

植えつけられてきた思考なんて

もともとは幻想なのだから

生きる意味は自分の中に眠っている

何かや誰かに頼ってみても

しょせんは自分が気づかなきゃ

開かれない道

閉ざされた自由

たまにゃ空でも見上げて

ゆったりと見上げて

時を忘れ

日々を忘れ

ああー ∞

人は ∞

誰でも ∞

(2014年 5月 発表)

 


友人の好きな情景

2014-05-13 19:33:30 | 写真詩

この空間の静寂(せいじゃく)

みごとにシャットアウトされた外界の音

鳥たちの透き通ったさえずり

わざとらしいほどこの情景によく似合う

竹林に囲まれた大緑の息吹(いぶき)

一本の道が古(いにしえ)へと導いて

ぼくらは今この領域で

癒(いや)され

せいじょう(正常・清浄)となる

(2014年 5月 京都 大徳寺 高桐院にて撮影)


元気なんだじいさん----四国遍路の道の上-----

2014-05-10 19:20:29 | 

初めての四国遍路から

もう10日くらい過ぎただろうか

少しは慣れてはきたが

1日約20キロの歩きは私にはかなりきつい

長い石段 山道 延々と続く道

全身の疲れ ふしぶしの痛み

日々降り積もってゆく

でもそれが遍路というものであろう

充実感も生命の鼓動も

絶大なる感動となって返ってくる

そんなおり

80歳のじいさんに出会った

*菅笠(すげがさ)ではなく登山帽をかぶり

小柄ではあるが

背すじが伸びていて

ガッチリとしている

とても80歳には見えない

60歳を過ぎてから山登りを始め・・・・・・・どうりで若い

最近遍路に興味を持ち

初めて来たという部分では同じである

しばらくいっしょに歩いていたが

私がペースダウン

そのじいさんはそのままどんどん遠ざかり

やがて見えなくなった

遍路では自分のペースが当たり前

人生のペースがそれぞれ違うように

ただ中年の私が80歳のじいさんに

たやすく先を行かれてしまったのがどうにも情けない

負けん気がわき上がってくるとともに

うれしさがこみ上げてくる

80歳でもあんなに元気なんだ

なんだかじいさんからエネルギーをもらった私は

新たに歩き始める

あのじいさんを目指して

元気な80歳?を目指して

*菅笠・・・・・・・日光や雨をしのぐ巡礼の実用品

(2014年 5月 発表)