眠りたい

疲れやすい僕にとって、清潔な眠りは必要不可欠なのです。

17歳

2017-05-14 | 
やがて風に舞うだろう
 桜が満開した石畳の坂道で
  花びらに邪魔されながら写真を撮った
   マリア像は不思議な微笑を湛え 
    思春期の僕らはただ夢を追いかけた
     17歳の春
      戻れない過去
       今でも呼吸する記憶たち

        長い石畳の坂道に慣れるには
         余りにも脆弱な精神だったはずだ
          僕らは寮の屋根に上って
           煙草を吹かし
            永遠に喋り続けた
             まるで熱病のように
   
             砕け散る破片
            それを記憶と名付けるのなら 
           指向性のハンドルマイクの如く
          注意して録音に望まなければならない
         かつて少年と呼ばれた
        君の饒舌なアナウンス
       昼休みにマイク・オールドフィールドを流した君は
      赤い舌を出した
     消えないで
    どうかお願いだ

   画面がちらつく視野
  薄れ行く記憶
 魚たちの世界
井戸の中の化石

 封印された刻印
  散髪屋で同じ髪型にされた
   春が来る
    同じように17歳の時間が
     国会で民主的に可決された
      「異議なし」
        深夜ラジオを毎晩聴いた
         電気信号が遊覧される
          気紛れな君の所作
           造作も無い事
            僕は空き部屋で
             ただひたすらに油絵を描いた
              どうして17歳だったのだろう?

               僕らは音楽だけを信じた

              ジャニス・ジョプリン
             シド・バレット
            キング・クリムゾン
           レッド・ツェッペリン

          そうして
         あなたの名前
        ジョン・レノン
       僕らは世界を手中に収めた
      「グレープフルーツ」と「スイミー」を読んだ
      君はだらしなく制服をはおり
     僕はヒトラーの「我が闘争」を暇つぶしにした
    ルドルフ・シュタイナーに傾倒した10代は
   入学と同時に保護者との対面を余儀なくされる
  
  どうして
 17歳だったのだろう?
 永遠を信じた

やがて

 やがて桜の花びらが舞うだろう

  祝福された

   懺悔のように

    木魂する

     一片の詩

      「呼吸しなさい」

       僕らは

        17歳だった




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