『當世流小栗判官』(とうりゅうおぐりはんがん) 国立劇場
夜の部を観てきました。
目玉は「市川右近 市川笑也 天馬にて宙乗り相勤め申し候」ということで、二人が馬に乗ったまま飛ぶわけですよ。
いやぁ、席がちょうど2回の宙乗りのゴール地点の真横だったから迫力でした。
でもストーリーもすごかった。
昼夜の通し狂言で、昼の部は見ていないんですが、口上であらすじ説明してくれました。
夜の部は以下の通り。
許婚のいる小栗に結婚を迫って、断られたお駒が、母親に斬られて死に、怨念によって小栗を病に陥れる。
ありがたい熊野湯で祈祷すると、無事病は癒え、小栗と許婚・照手姫は天馬に跨って仇討ちに向かう。
ポイントは、ものすごく可愛らしい天馬。
機械仕掛けで足が動くんですが、顔がキュート
ふわふわしていて、あんまりリアルじゃないのが◎。
大詰めでは、あれよあれよ、という間にとどめをさしていてビックリ。
さらにビックリなのが、そこに降ってきた大量の紙吹雪。
ドッサー
しばし目がテン
正直思いました。
これはドリフだ。
ハラハラ舞う、なんてもんじゃないですよ。分量間違えちゃった?って心配するくらい。
すごいの。一瞬、役者さん見えなくなりましたもん。ホントに。
これって、ありなの?友達と思わず顔を見合わせてしまいました。
帰り道、何度も思い出し笑いをしてしまった。
市川猿之助さんの演出なのか、近松門左衛門の意図なのか・・・
コントじゃなくてもあの量はOKなんだなぁ、へぇ
『ステージ・ドア』
青年座研究所の本科生の発表でした。
舞台はアメリカ。女優を目指す女達の集まる下宿。
舞台女優、映画女優を夢みながら、ショーガールやピアノ伴奏のバイトをしたり、
現実はなかなかうまくいかない。
けれど夢を純粋に追い続ける人間だけが、最後に報われる。
主人公テリーをやった女の子が、すごく良かった!
登場してドアをバッと開けて、友達に飛びついただけで、すごく目をひいた。
彼女が出てきただけで、舞台がちゃんとアメリカになったもの。
出てくるまで結構時間があるんだけど、一発でこの子が主役!って分かるくらいのキラキラ感。
すごい!と感動しつつも、ジェラシー。負けてなるものか・・・
円の研究所発表では、出演者にあまり差を感じなかったけれど、
こちらは、けっこう差が出てたと思う。
研究所の方針の差なんだろうな。
あと、関係ないけど、私と顔がすごく似ている人に遭遇。
ここ2年くらい、やたらと似てる人に出会っている。
ありがちな顔なのか。
さて、話は変わります。
養成所でA、B、C、Dと4段階で評価を付けたとして、
2年目に残れるのは、どんな人でしょう?
ジャジャン。
BとCが多い人をまず落とす、と聞きました。
残すのはAとD。Aは分かるとして、Dは?
Dはまだ向上する余地がある。伸びる可能性がある。だから残すのだそうです。
あ、でもこれは、とある養成所の方針ですので、全てがそうとは限りません。
評価の付け方も違うと思うしね。
でも自分を振り返って、ちょっとギクリとしました。
亀治郎さん、大当たり〜!!
なんて素晴らしい舞台だったんでしょう
歌舞伎でこんなに興奮して見たのって、はじめてかもしれません
見終わってすぐに何人かにメールで伝えちゃいましたが、
本当に良い舞台だったんです。
終わって客電ついても拍手が鳴り止まず、カーテンコール。
観客も立ち上がって割れんばかりの拍手
いつも飛び交う屋号さえもかき消されてしまうほどの大きさで鳴り響いてました。
『仮名手本忠臣蔵』
これは、昼の部とキャストを入れ替えての上演です。
かんぺいが勘太郎、おかるが七之助になります。
これがまた、びっくりするぐらい昼の部と違う芝居。
もちろん台詞も衣装も装置も何一つ変わってませんよ。
しかも勘太郎・七之助は父親である勘三郎から同じようにお稽古をつけてもらっているというのに、
なんでこんなに違うんだろうと驚きました。
舞台の雰囲気まで変わってしまうものなんですね!!
今回は笑って泣いて、最後は大泣き。
おかる・かんぺいの別れのシーンでは、おかるを呼び止めるかんぺいに
走り寄るおかるが健気でいじらしくて、思わず涙。
かんぺいのせつない叫び声に、私も走って行きたくなりました
それだけにその直後の源六の軽妙さが、活きていました。
切腹してからの勘太郎扮するかんぺいは、まるで勘三郎を見ているような錯覚を覚えました。
勘太郎ってもっと若かったはず・・・と思う間もなく引き込まれてしまいました。
去年の歌舞伎座公演を見ていても、あぁ成長したなあ(えらそう
)と感じていたんですが、
一昨年の浅草歌舞伎と比べてるからでしょうか、ものすごく大きくなった。
親戚のおばちゃんのごとく、成長振りに驚嘆・喜び。
七之助は、やっぱり女形が似合うと再確認した次第です。
『蜘蛛絲梓弦』(くものいと あずさのゆみはり)
最高でした!!中村座の野田歌舞伎を見たとき以来の興奮。
こんなにエンターテインメントのある踊りの舞台って滅多にないのではないでしょうか。
女郎蜘蛛の妖怪が源頼光を倒すために童・薬売り・番頭・座頭・傾城・蜘蛛の精と
6変化して現れるんですね。
早代わりは色んな芝居でありますが、6変化はすごい!
しかもただ衣装を換えるだけじゃなくて、6役演じ分けるのですから。
この妖怪、義経千本桜の川面法眼館の場の狐のように、神出鬼没。
常盤津さんの赤い台の下、階段、碁盤、花道と見せかけて中央から、と
大道具さん・照明さん全員揃ってのスペシャルショーでした。
いや、通常の舞台もそうなんですが、今回はお客さんを驚かしちゃおう!っていういたずら心が随所にちりばめられていて。
上のイラストは、最後の蜘蛛の精が出てくるまでの目隠しの幕だったんですが
かっこいいでしょう?(文字は書いてありませんでしたが)
この前に三味線(立って弾いてた!)と歌い手さんが出てきて唄うのもかっこよかった!
蜘蛛の精がまた怖いの何の。それまでと打って変わって本性を出したわけですから
ものすごく不気味な顔。
白塗り、隈取したうえに真っ赤な口をあけると、ギョエー
ですよ。
2階席にもありありと分かる恐ろしさ
最後は退治されるんですが、その頃には何だか負けてほしくないような気持ちが不思議と生まれてきてました。
多分ほかのお客さんもそうだったんじゃないかな。
そっと心の中で、蜘蛛がんばれとつぶやきながら、手に汗握る立ち廻り。
最後は蜘蛛の糸が舞台一面に、ぶしゅわ〜と広げられて、それはもう美しかったんですよ!!
拍手で思わず「大当たり!」って言いましたが、隣のおばさまも「大当たり」って声かけてました。
26日までだから、もし時間があったら絶対見に行ったほうが良い!!
新年早々こんなに良いものを見られるなんて、ツイてるかも。
こいつは春から、縁起がいいわぃ〜
恒例のお年玉は、七之助。硬い喋りながらも最後にはお客さんの心をつかみつつ、
即はじめの演目へ。
『歌舞伎十八番の内 鳴神』
朝廷に恨みをもつ鳴神上人が竜神をとじこめてしまったせいで
すっかり雨が降らず、人々は干ばつに苦しんでいました。
そこで朝廷の命を受けた雲の絶間姫が上人をたぶらかし、
竜神の封印を解くことに成功。騙されたことを知った上人は
雷となって荒れ狂い、姫を追いかけるのでした・・・。
姫は亀治郎、上人は獅童。お話が面白いですね。
会話のテンポが良くて、コミカルで、飽きさせない展開です。
亀治郎さんは、「才色兼備のお姫様」てのがすごく良く似合ってました。
私としてはもっと舞を見たかったんですが・・・
獅童は、以前『毛抜』を見たときも思いましたが、女たらしの役が似合います。
いかついだけの役より、少し軽薄な役のほうが苦しくなくて良いですね。
勘三郎に芝居が似てきてる気がしました。
『仮名手本 忠臣蔵』
言わずと知れた忠臣蔵のサブエピソード。「おかる勘平」と言えば分かる方も多いかと。
あらすじはこちらを参照してください。
http://www.ntv.co.jp/event/kabuki/
昼の部は七之助が勘平、勘太郎がおかる。
これが夜の部は逆で演じる、というのだからファンには嬉しい!
七之助は、うーん、やはり声が高いし線細いからなあ。
どうしても華奢な男性になってしまうのが残念です。
勘太郎のおかるは、想像してたより良かったです。
たぶん相手役が七之助だから、小柄に作るようにしたんだろうな。
努力のお兄ちゃん。健気な女房でした。
でもお話が悲しい結末じゃないですか。お正月だからもうちょっと
景気の良い話をやってほしかったなって。
忠臣蔵は良いんですけどね、もっと違う幕をやってほしかったです。
めでたい感じにしてほしいですなぁ。
それでも22日には夜の部を見に行きますので!!
忠臣蔵とりかえバージョンは楽しみです!
今日は『絵本太閤記』の千秋楽。
明智光秀が主役のお話です。
全4幕で、1幕目でいきなり本能寺の変。
今回の芝居で私が一番好きだったのは、
片岡孝太郎さん演じる森蘭丸でした。
お芝居の中は光秀側の目線で描かれるので
信長たちは結構悪役っぽいです。
蘭丸もそれはそれはイヤなやつなんですが、
本能寺で最後を遂げるときの戦いぶりといったら、
若さゆえの猛々しさがあふれ出ていて、敵ながら天晴れ
でした。橋之助さんの光秀は、やはり1幕が良かった。
1幕1場の花道からの引っ込みのとき、佇んで反旗を翻す決意をするまでの心の動きを、まさに静から動への型で表現していて、場内の観客全員が飲み込まれたようにシーンとなって見ほれていました。
通し狂言ということで、12時開演で全部終わったのが16時15分くらい。
一緒に行った友達と、ご飯を食べるためにそこから移動しました。
国立劇場は半蔵門、永田町あたりにあるんですが
ふと辺りを見ると、遠くに東京タワーが。
(そういえば別の友達が落書きに間違って「ワター」って書いてあったなあ)
よっしゃ、歩こう!
ということで、1時間くらいかけて東京タワーへ。初めて上りましたよ。高いですねぇ。展望台も、料金も

250mの高さの特別展望台へ上がるために、合計1420円かかりました。
なにせ初めてだし、もしかしたらこの先一生来ないかもしれないから、つい奮発。
でも上ってよかった
夜景はやっぱりキレイだし、クリスマスのイルミネーションもちらほらと。
車なんてミニカーどころじゃなくて、ただの光の線だったり。
足元がガラス張りになっているところも楽しかったな。
東京タワーって、ちゃんとデートスポットだったんだぁ、と感動。
そのあと恵比寿でご飯を食べ、渋谷まで歩きました。
なんだかずっと歩いてばかりだったけど、すごく充実した一日でした。
歌舞伎を見たのが昨日のことのように、色んなことがあったなぁ

浅草で1月にやる若手歌舞伎俳優たちの舞台です。
歌舞伎役者なんて分からん!という皆様、ご安心を。
出演メンバーは中村勘太郎、中村七之助、中村獅童・・・と聞けば
一人は知っている役者さんがいるはず!
数年前、TVドラマ『HR』を見て、中村獅童にすっかり心奪われた私は、
友人Mに誘われるがままに浅草歌舞伎へ。
獅童だけでなく、すべての役者さんに目が
!歌舞伎はその前にもみたことあったんですが、
浅草歌舞伎は新春ということもあって、各回の最初に「お年玉」と
言われる役者挨拶があったり、
若手俳優が有名な作品に挑戦して自分を磨くということもあったりで、
すごく活気があるんです

12月に入るとチケット販売が始まります・・・
今年はMちゃんと一緒に行けなくて悲しいのだが、
がんばってチケットとらなきゃ、と今から燃えております。
(最近の歌舞伎はチケットとりづらくて・・・TVの露出多いですからね。良いことだけど)
歌舞伎ちょっと興味あるなーという人には、かなりオススメです。
お正月は歌舞伎で和風に過ごすのも良いですよ

はじめ『豊後道成寺』から観るつもりだったのが
お昼ごはんを食べているうちに家を出遅れて、
結局歌舞伎座についたのが2時。
今月の公演はチケットに余裕があったみたいだから、
とタカをくくっていたら、
幕見席の列はすさまじかった!!

劇場の人が
「すでに席は埋まっていて立ち見でも入れるかどうか分からない」
ということを説明していました。
私の2人前でいったん締め切られ、呆然としていたら
上で空き状況を見てくれて、見事入ることができました!!
『東海道中膝栗毛』は「弥次さん喜多さん」といった方が
イメージがわくでしょうか。
お話も読んだことないし、映画も見たことないので期待

江戸に住む弥次さんが富くじで五百両当てたから
友達の喜多さんを誘って遊山に出かけるってお話です。
途中いろんな事件に巻き込まれながら。
歌舞伎だと、上演する時代にあわせた
ネタを入れるみたいですね。
今回は「江戸日本橋から尾張地球博まで」ってことで
モリゾー、キッコロ、マンモス、巫女細木(笑)とかコネタが満載でした。
中村福助さんが摺りの姉御だったんですが、
福助さんの女形は大好き!特に気の強い女をやっているときがステキ

かっこいいし、面白いんですよね。
吉右衛門さんの喜多さんも良かった!
あの人は『鬼平』で知ったから、私の中では
ものすごい二枚目なんだけど、
今回は完全に三枚目!
こんなにコミカルなお芝居するんだ、
とひたすら驚きでした。
幕見の一番後ろだったから顔なんて見えなくて
最初は「これが吉右衛門さん〜?」って半信半疑でしたもん。
(パンフで写真見てもまだ信じられなかったくらい)
声はたしかに吉右衛門さんなんですけどね。
一つ一つの場面やエピソードはすごく面白くて、
でも少し間延びしたかんじでした。
でも最後に全員で手を打ったときは爽快でした

舞台と客席が一体になった、お祭りみたいな感覚。
(1階席は最初にヤジキタが降りてきてくれてるから
そこで味わえるんでしょうが・・・)
先月の納涼歌舞伎が夏祭りなら、今月は秋祭り。
歌舞伎って粋な計らいがあるから好きです。
でも昨日は屋号がぜんぜん聞こえなかったなー。
言う人いなかったのかしら。あれがないと寂しい!














