ダムダムの空港には深夜一時過ぎに到着した。
日本時間ではすでに早朝五時近くなっていたので、身体は疲れていたが、やはりこの地にまた立てた喜びに溢れていた。
税関を通り、荷物を持って出るとすみこさんが待っていた。一年ぶりに会ったが、その姿にあまり変わりなく安心した。
エアコン付きのバスに乗った。カルカッタで乗るのは初めてだった。窓の外の景色を食い入るように眺め、何度も帰ってきたことを確認する必要があるほど、夢に描いた世界のなかにいた。
嬉しくてしょうがない、しかし、その嬉しさを丁寧に抑えていく必要もあった。この心の高ぶりが何かを仕出かしはしないかと少し恐れ、また冷静さを欠くことにも成りかねないことにも気を掛けながらいた。
感動する一つの映画を見るように静まりかえったカルカッタの風景を眺めては、ここに来るまでの過去を映し出し、そのドラマを内側で描き続けた。
眠気はすでにどこかに去り、一瞬でも見逃すことすらしない貪欲さを心は求めていた。
故郷に帰ってきた心境だがその羽根を休めるのではなく、その羽根を伸ばしていく想いが強かった。
カルカッタは自分をそうさせる。そのことを感じていた。










