カルカッタより愛を込めて・・・。

新春よりコルカタに帰ります。その前に次のライブは学芸大学にあるアピア40で12月2日{金}です。良かったら来てください。

この前の香咲姉さん。

2016-10-13 12:57:22 | Weblog

 「キャー!{実際にキャーと言う音ではないが、そんな気のする音}イケメン!」と私を見るなり、香咲姉さんははしゃいで手を振った。

 「イケメン、イケメン」と大声で連呼する彼女に私は照れ、周りのおじさんたちはニコニコしていた。

 彼女はカレーの炊き出しの列の前の方にその日はいた。

 彼女の髪の毛を短く、金髪である。

 金髪であるが、しかし、年齢のこともあるだろう、オデコが頂上部に向かって砂漠化している。

 女性に年齢のことは聞くのは野暮なので聞いていないが、たぶん、55~60くらいだろう。

 いたって彼女は元気で在り、明るく周りを照らしている。

 この日は寒く、私はまだ下駄は履いていたがパーカーを羽織っていた。

 彼女は短パン、Tシャツ姿だった。

 「先生、寒くないの?」と私の下駄を見て彼女は言った。

 「姉さんこそ、寒くないの?そんなカッコで、ビーサンだし」と私が聞くと、「これ、ちょうだい」と私のパーカーに手だけをそっと伸ばし、顎を引き、瞳を上辺遣いに、身体を気持ち少し後ろに下がる感じのあの姉さん方特有触れ方で、私に触れた。

 「ダメだよ、姉さんは可愛い服、たくさんあるんでしょ?」

 「ないわよ」

 「でも、そんなカッコで風邪引かないでね」

 「うん、大丈夫。毎週土曜日にイケメンに逢いたいから、風邪は引かない」と二ヤリと微笑み、上辺遣いで私を見つめ続けた。

 最近誰からもイケメンなどと言われない私は悪い気はしなかったが、ただ照れて「ありがとう」と姉さんに言った。

 周りのおじさんたちはニコニコしていた。

 きっと誰にも言えないような苦労をたくさんして来た香咲姉さんであろうが、彼女は自分よりも他人を心配し、自らのその存在すべてで周りを明るくする平和の道具そのものであった。


 
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