カルカッタより愛を込めて・・・。

コルカタより桜咲く日本に帰ってきました。

自分のケツの続き。

2017-06-20 11:38:44 | Weblog

 先日書いた「自分のケツ」のおじさんは三週間ぶりに炊き出しに顔を見せてくれた。

 やはりカレーの列の一番最後に彼は並んだ。

 私が並んでいたおじさんたちに挨拶を終えると、彼はゆっくりと歩いて来た。

 私の彼を迎えるために、手を振りながら、ゆっくりと彼の方に向かった。

 相変わらず、彼は言った「いや、もう痩せちゃって」と。

 「良く来てくれました。待っていましたよ。その後、体調はどうですか?」

 「いや、何も変わらない、食べても戻すようになったよ」そう言って市販されている胃薬を見せてくれた。

 「どこで寝ています?」

 「どこでも寝るよ。ダンボールがあればさ」

 彼は路上生活をしているのであるが、いつも綺麗に身支度をし、彼の無精髭など見たことがなかった。

 「もう覚悟を決めているから、何にも怖くはないんだよ。ただ、どこで行こうか{死のうか}、それをを考えているよ」

 「そうなの、怖くないんだ」

 「うん、もう怖くない。早く地獄に行くよ」

 「おじさんは地獄なんかに行かないよ。天国だよ」

 「いや、さんざん若い時、悪いことをして来たから、地獄だよ」

 「いやいや、天国ですよ」

 そう言うと、また三週間前と同じように、私を見ずにカレーを配っている階段の上の方だけを見て、苦笑いをしているだろう、顔を見せず、右手だけを上げて返答し、カレーをもらいために、階段をゆっくりと上がって行った。

 その彼の後ろ姿に向かって、神さま、どうか彼に心の平安をお与えくださいと祈った。
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