世情PART2

世の中の不条理を暴きます

広告

※このエリアは、60日間投稿が無い場合に表示されます。記事を投稿すると、表示されなくなります。

中央大学ははたして本当に都心回帰できるのか?

2017-07-20 10:10:11 | 日記

2015年の末頃、中央大学が都心回帰の意向を発表して話題になりました。
中には「中大の都心回帰で早慶も戦々恐々」などといったニュースもありましたが、まあこの手は多分中央大学、もしくはその関係者あたりがジャーナリスト崩れにお金を払って書かせた提灯記事で、実際中大レベルの大学が都心回帰したくらいで早慶の圧倒的優位は揺らぎませんし、MARCH上位校のMAR(明治・青学・立教)でも優位は変わらないでしょう。

東日本の私立大学の志望優位性は、まず早慶があり、そこから上智が語学志向の強い受験生を集めます。
この3大学が大学受験においていわゆる御三家として昭和50年代くらいから地位を確立してきました。
そしてこれに準ずる大学としていわゆるMARCH(明治・青学・立教・中央・法政)があります。
ただし、このMARCHですが最近では上位校のMARと下位校のCH(中央・法政)に別れつつありますね。
比較的高レベルの受験生は早慶上智のいずれかを第一志望に持ってきて、それを第二志望のMARで受けます。
そしてCHはMARのさらに滑り止めとして第三志望とするといったパターンが目立ちます。
この傾向は人気企業への就職率や大学のブランドイメージランキングなどでも現れています。

https://consult.nikkeibp.co.jp/info/news/2016/1130ubj_2/ (大学ブランドランキング)
http://univpressnews.com/2016/12/09/post-632/ (有名企業400社就職率ランキング)

MARCHの中では、まず明治か青学が強い、そしておとなしめの立教がこれにつづきます。
したがってこの大学がMARCHの上位校を形成します。
中央と法政はこの3大学から多少離れてランクされることが多いようです。

しかしCHでも最近では法政の方が中央より人気が高まってきています。
昔の法政は左翼的イメージが強く、西の立命館と似てそういう点がとくに真面目な女子受験層の敬遠要素となり上位大学の中でも今ひとつの存在でした。
「一流私大最後の砦」「MARCHの防波堤」「六大学でも五本の指には入らない」などかなりケチョンケチョンに言われてましたね。
しかし最近の法政のイメージ改革には目を見張るものがあります。
総長に女性教授を選んだのも女子受験層にイメージアップの要素となりました。
また法政は都心の市ヶ谷キャンパス、郊外の小金井キャンパス(理工学部)、僻地の多摩キャンパスの3つのキャンパスを持っていますが、文系学部のほとんどを都心の市ヶ谷キャンパスに集めることに成功しており、これが受験生の支持を集めている大きな要因となっています。
こうしたことでCHの中でも法政は2017年度入試において12万人もの志願者数を集め、関東の大学で志願者数NO1となりました。(日本一は関西の近畿大で法政は日本二位)
もちろん志願者数が多いというのはそのまま直接受験生の質の向上につながっているわけではなく、早慶を受けるような高レベル層にとっては法政は受験校として妥協できる最終ラインであり、また日東駒専が相応な受験生にとっては「あわよくば自分もMARCH」とチャレンジ受験をするわけで、そういったもろもろがいるからこそ志願者数はこれだけ集まるわけです。
法政の総志願者数はおよそ12万人、それに対し中央はおよそ7万人です。
以前はわりと拮抗した数字でしたが、現在はこれだけ差がついてしまいました。
さらに言えば中央の志願者数7万人は実はかなり怪しい数字だという点があります。
どういうことかといえば、中央の受験システムでは一般入試で受験料を支払えばセンター方式の受験が無料で受けられるのです。
こんなことまでして受験生を集めているのはMARCHの中では中央くらいなものです。
逆に言えば、ここまでしないと中央の受験生は集まらないのです。
だから中央の一般入試受験生のほとんどはセンター方式も申し込むわけで、したがって真水の志願者数はかなり減ります。
多分3万5千~4万人、ここらへんがMARCH他大学と比較できる中央の志願者数でしょう。
この数字はもはやMARCHと呼べないもので、その上中央大学はかなりの数の内部進学の他ものすごい数の指定校推薦(話では相当低レベルの商業高校などにも)をばら撒いており、実際の入学者のうち受験をして中央に入学したのはMARCHの中でもダントツに低い5割前後しかいないそうです。

ただこうした受験生たちはなぜ中央でなく法政を選ぶのかということを考える必要があります。
そして中央大学はその理由を都心キャンパスに求めたようです。
そしてネットの掲示板などを見ていると、還暦をとうに過ぎたようなご高齢の中央のOBたちは、「多摩に移転する前(御茶ノ水時代)の中央は上智と同じくらいの入試だったなどと妄想を繰り広げています。
ただ実際は御茶ノ水時代でも中央は法学部以外は明治より低かったようで、明治の滑り止めというパターンが強かったようです。
それで都心に戻れば中央は早慶に匹敵できるなんていう、ちょっと頭のネジがいかれたような発想をするのでしょう。

それはともかく、それでは中央大学ははたして本当に都心回帰をできるのかということを考えてみます。
まず結論から言うと、多分無理でしょう。
それは物理的にどうやっても無理です。
もし昔存在していた御茶ノ水のキャンパスを残していたとしたら不可能ではなかったかもしれません。
しかし御茶ノ水のキャンパスは既に企業に売り払っていて、現在中央が御茶ノ水に所有するのは校友会館のビル1棟のみです。
2015年に中央大学は理工学部の存在する後楽園キャンパスにまず法学部を移し、段階的に他の社会科学系学部も持っていくという計画を発表しました。
ただこの計画って何の根拠もないものなんですよねえ。
普通大学の計画とかっていうのはかなり用意周到で念入りな根回しがあって、ほとんど実現可能の一歩手前くらいで発表されるものですが、中央の都心回帰計画は何の根拠もなく発表されたんです。
まあそれだけ焦っていたということがあったのでしょう。
それと先述した妄想OBたちの突き上げがかなり強かったのでしょうね。
ではどうして無理なのかを順を追って説明していきます。

まず敷地面積と容積についてです。
中央の後楽園キャンパスというのは敷地面積がおよそ2万7千平米と大学キャンパスとしてはかなり狭いです。
現在そこに理工学部と付属の定時制高校が入っています。
この定時制高校なんですが、じつは昼間定時制というもので、実際は昼間部の高校とほとんど変わりません。
それなのになぜ定時制なのかというと、それは設備的に全日制の基準を満たせないからです。
そして理工学部というのは文系の学部と違って重機や実験施設などが入りますし、また研究室中心なので部屋割りがかなり違います。
中央大学の計画では校舎の一部を高層化して対応するということですが、これはこのキャンパスが所在する文京区から容積率の大幅な緩和を許された上で初めて可能になるのです。
現在この後楽園キャンパスではすでに許可されている容積を使い切っていて新たな校舎の増改築などはできない状況です。
そのため中央大学は文京区に対し容積率の大幅な緩和を求めているそうです。
しかし聞いた話では文京区はこの中央の求めに対しあまり好意的な態度ではないそうです。
というのも、東京都内では文京区だけでなく他の都心部周辺の区でも容積や高さの制限が厳しくなっており、こうした特例はあまり認めたくないのです。
また中央の法学部は看板学部であるため私大の中でもとくに規模が大きく、これを後楽園キャンパスに入れれば1万人以上の学生がたった2万7千平米の猫のひたいの敷地に集まってきてしまいます。
はっきり言って非常に危険です。
また後楽園キャンパスの周辺には区立中学や国立のろう学校などがあり、高層ビルを建ててしまうと悪影響が大きいため反対がおきやすい環境でもあります。
そして中央大学のOBたちはよくわかっていないのでしょうが、大学とくに中央のようなマンモス大学のキャンパスを移すというのは実際はとても大変なことなのです。
たとえば学食をどうするか、事務関係をどうするか、図書施設だってちゃんとしないといけません。
あと教授の研究室も必要です。
それと特定の学部だけを多摩から移せば今まで文系全学部合同で行っていた教養系の授業をその学部だけ分けねばならなくなり、その分新しい教員が必要になったり教員は多摩と後楽園の間を行き来することになり、ものすごくコスト増になります。
少子化で学生数を集めにくくなり、さらに大学定員の厳格化で収入減のわかっている状況でそんなことをすれば下手をすると中央大学は倒産しかねません。
中央大学の計画ではまず法学部を移し追って商学部や経済学部などの他の社会科学系学部も後楽園に移す、土地が足りなければ周辺に購入するといっています。
まあ頭がおかしいんじゃないかと笑ってしまいますね(笑
たった2万7千平米ポッチしかない容積の限られた後楽園じゃ現在の理工学部と定時制高校で手一杯で、これに法学部を上乗せすることもまず不可能です。
さらに周辺に土地やビルを購入と言いますが、あそこらへんに大学の教室に使えるような大規模なビルってありますかねえ。
どれもコマイのがほとんどです。
以前中央大学は後楽園キャンパスと隣接する文京区立第三中学(以下文京三中)を中央大学の系列化したいといいましたが、これに対し文京三中の父兄や文京区民からものすごい反対が起きました。

http://www.city.bunkyo.lg.jp/var/rev0/0107/8306/180720.pdf

文京三中は区立中学の中でもわりと敷地面積が大きいのですが、少子化で生徒数が少なくなってますから中央大学はこれを上手く系列化して最終的に廃校になった際は上手く払い下げを受けようとしたのでしょう。
ところがこれに中央の妄想OBたちは大喜びで反応し、ネットの中で「三中の土地を奪い取れ!」などとはやし立てました。
その書き込みを運悪く三中の父兄たちが見てしまいます。
それで「子供たちの中学を奪い取ろうなんて中央大学はどこまで悪どいんだ!」「中央大学なんかに行かせるために三中に通わせているんじゃないぞ!」と猛反発しました。
さらに中央大学は三中の系列化は三中側から求められたと言っていましたが、この区民説明会で「中央大学側からの求めだった」と区の職員が白状し、中央大学の嘘があっさりバレてしまいました。
また狭い後楽園キャンパスが今以上に高層化されれば周辺環境への悪影響は必至です。
そういうこともあり、文京区民は中央大学の後楽園への都心回帰には歓迎ムードではないのです。

まあ物理的というのはそういうもろもろのことで、たとえば青学や東洋が都心回帰できたというのは、元からあった一定の広さの都心キャンパスに再集結させたのであって、中央大学のケースのように物理的に無理ではなかったから出来ただけの話なのです。

それにしてももう2017年も半ばです。
中央大学の妄想計画では2022年までには法学部を後楽園に移すと言ってますが、まあ無理でしょう。
2022年どころか2100年になっても無理なものは無理です。

中央の妄想OBの中には理工学部を多摩に移し法学部などを後楽園にすればいいなどといった頭のイカれた意見もあるようです。
理工学部が賛成すると思いますか?
それにもし賛成したとして多摩の文系校舎を理工用に改造し、後楽園の理工用校舎を文系用に改造なんて莫大な金のかかる非合理なことをすると思いますか?
妄想もたいがいにしたほうがいいと思いますね。

まあ中央大学は一応そんな計画を立ててますが、計画はあくまで計画であって、実際の実現は無理でしょう。
受験生はこんな夢みたいな話に騙されずしっかりと情報を見極めて欲しいと思います。


追加情報です。

2017年の中央審議会で東京23区内での大学の定員抑制が正式に決定しました。
これによって大学は現在23区内に持っているキャンパスの定員を超えることができなくなりました。
ただし23区内のキャンパスにおいては現在の定員を超えない範囲内であれば新規の学部の開設や改組が可能であり、また新規の校舎等施設の建設は原則自由で、この点が2002年以前の工場等制限法と大きく異なる点です。
中央大学の都心回帰の完全頓挫を意味することで、中央大学は物理的に都心回帰が無理なだけでなく法律的にもダメ出しをされたわけです。
逆に言うと、これはすでに都心キャンパスに大きな定員を持っている、MARCHでいえば中央大学以外の4大学(明治、青学、立教、法政)にとっては既得権益であり圧倒的有利の状況となったことを意味します。
例えば中央大学は後楽園キャンパス配置の理工学部と多摩キャンパス配置の法学部をチェンジさせるとか、もしくはこの2つ(理工学部と法学部)の1,2年は多摩で3,4年は後楽園とすれば数字上は不可能ではなくなりますが、
それは現実的にはきわめて難しいでしょう。
まず前者についていえば、現在23区内キャンパスに配置されている理工学部にとってそれは既得権益であり教員(学生も)が承服するはずがありません。
法人がごり押ししようとすれば法律問題(訴訟)になり、法学部が看板の中央大学が訴えられるという皮肉が起きるでしょう。
どこまでも法人がつっぱればまあ法律的には法人の決定のほうが強いですから勝てる可能性は大きいでしょう。
しかしそれによって感情的に強い対立が起きて、今後中央大学は統一的行動がとりにくくなります。
また教員の中からは、「それだったら中央大学を辞める」という人もできてきて、さらに現状でさえ決して高くない理工学部の受験生人気(偏差値など)はさらに低下することは間違えないでしょう。
費用的にも、理工と法の教育カリキュラムは全然違いますから、校舎をそのままチェンジできるわけなく、改築に多額の費用を要する割にメリットはさほどありません。
後者についても、理工学部の抵抗は大きいことが当然予想され、さらに教育カリキュラムが特殊な理工学部で4年間の一貫教育ができなくなることで中大理系の教育レベルのダウンを余儀なくされ、
また法学部についても1,2年が今まで同様多摩キャンパスではMARCHの4大学のうち3つ(青学、立教、法政)では文系のおおよその教育が都心キャンパスで4年間一貫して行われているため
その差は依然として大きく、大したメリットとなりません。
つまりどうやっても中央大学の不利は決定的で、それを解消するには23区内にキャンパスのある弱小大学を乗っ取ってそのキャンパスを中央大学のものにしてしまうくらいしかないのです。
結論的には、中央大学の都心回帰は120%不可能でありないでしょう。

まあそんなこと現実的には不可能ですから、中央大学は今後MARCHから脱落する可能性が極めて大きい、もしかしたらすでに脱落しているのかもしれません。
予備校としては定員の大きい中央大学をMARCHの中に残したいでしょうから、予備校が無理やり偏差値操作をして受験生をだましている可能性も大きいと思います。
だいたい https://www.youtube.com/watch?v=PjmIGGVg1Mg のランキングを見てもわかるように、MARCHの4大学はすべてベスト6の中に入っている(明治(1位)、青学(3位)、立教(5位)、法政(6位))のに対し
中央大学だけはおどろくことに29位です。
この順位でたとえMARCH底辺とはいえ予備校の現状偏差値はどう考えてもおかしいです。
実際はマイナス2~3くらいでもおかしくない。
そう考えると、法学部だけはMARCHに入っていてもそのほかの学部はすでにMARCHレベルにはないと思います。
受験生は入った後に後悔しないように、予備校が出す提灯情報ではなく実情を見る力が必要です。
ジャンル:
学校
この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
   | トップ |   

日記」カテゴリの最新記事