新しく出でし遺骨の跡に立つ赤きしるしの棒の哀しも
村長に村人三人(みたり)が慰霊するわれらをそつと見守りくるる
安らかに眠りいるかに風もなく青空高き父の慰霊日
「スパシーバ」と言ひつつ涙こぼす吾を慰めくるる村の人たち
父眠る荒草の根に持ちて来し写経と折鶴埋めて帰りき
折鶴よいつかは白き鳥となり飛びて帰れよ故郷の空へ
わが父の祭壇組みし高き木よ訪れ来たるわれら忘るな
慰霊終へ涙すわれをしっかりと抱きしめくるるサプリキンさん
※サプリキンさんはアルセ二エフでずっと遺骨収集にかかわって来られ、今回この地での三人の道案内をしてくださった方です。
お気持ちのこもった、迫力のある秀逸作品とお見受けします。このシリーズ、目を凝らして見せていただいています。
御一緒した方なのですね。どなたか分かりませんがとても嬉しく思います。ある方が私を「歌人」と紹介されていたようですが、とんでもありません。ただ、今を生きている証にと、日記のように短歌で記しているだけのことです。
拙い短歌ですが、これからもひまな時見ていただければ嬉しいです。よろしくお願いいたします。