きょうのしんぶん赤旗に、「この世界をどう見る」シリーズで、帝塚山学院大学教授のインタビュー記事が載っています。
薬師院仁志氏といえば、「地球温暖化論」などの訳者として、かなり分厚い本をだしていて、地球温暖化が、本当か、どうかと論議が分れているとき、よく読んだ訳者であった。よく、こんな分厚い本を訳せるほど、語学力がある方だと、感嘆した記憶がある。
その薬師院氏が、ポピュリズムについて、そもそも論から述べています。
まず、ポピュリズムという単語は、ピープルと同根で、「人民主義」訳語がもっとも妥当です。
今では「大衆迎合」と訳されている。なぜそうなったのか。そこを説明しています。
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”雑多な不満”の受け皿になる=現代のポピュリストたち
誰に向けていいかわからない不満をあおり、宣伝や演出によって民意を自分たちの主張に一致させているだけなのです。
たとえば、橋下徹氏です。「市役所をぶっこわす」と声だかに叫べば、現実的な政策の中身を言わなくても、人々の不満をたきつけ、「改革者」を印象付けられるのです。
相手は架空の敵なので、自分の言葉にうそや矛盾があっても構いません。政策が支離滅裂なのは、その時々に人々に受けそうなことを言い、メディアを駆使して「敵」の幻影を膨らませればいいからです。
問題解決のための合理的な政策を持っているわけでないので、人々の支持は必然的に人物によらざるをえず、自らを「救世主的」な存在と錯覚させる宣伝や演出を駆使します。
戦時の大衆動員技術を平時に使っているのが彼らの戦術であり本質であります。
ポピュリストのように二項対立を仕立て、熟議なしで年でも決めようとするなら、議会など必要ない。
議論を尽くした結果としての妥協のない民主主義はほとんど独裁です。
まともな民主主義をまもり育てる意思が国民の多くに共有されなければ、民主主義は機能しません。
ポピュリストへの投票は、現状への不満の表明と憂さ晴らしにはなりますが、問題の解決にはならない。自分が幸せになれるかどうかは、自分たちの住む社会のありようにかかわって深く関わっています。
より住みやすい社会を作っていくために一票を投じる意識を国民の側がもつ必要があります。
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ちょっと前、おおさか維新の橋下徹氏が、あんなに急に、支持をえたのか、私にはよくわからなかった。しかし、この薬師院氏のインタービュー記事を読むと、なんとなくわかってきたような感を得ました。
しかし、ポピュリストは「難敵」です。
薬師院仁志氏といえば、「地球温暖化論」などの訳者として、かなり分厚い本をだしていて、地球温暖化が、本当か、どうかと論議が分れているとき、よく読んだ訳者であった。よく、こんな分厚い本を訳せるほど、語学力がある方だと、感嘆した記憶がある。
その薬師院氏が、ポピュリズムについて、そもそも論から述べています。
まず、ポピュリズムという単語は、ピープルと同根で、「人民主義」訳語がもっとも妥当です。
今では「大衆迎合」と訳されている。なぜそうなったのか。そこを説明しています。
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”雑多な不満”の受け皿になる=現代のポピュリストたち
誰に向けていいかわからない不満をあおり、宣伝や演出によって民意を自分たちの主張に一致させているだけなのです。
たとえば、橋下徹氏です。「市役所をぶっこわす」と声だかに叫べば、現実的な政策の中身を言わなくても、人々の不満をたきつけ、「改革者」を印象付けられるのです。
相手は架空の敵なので、自分の言葉にうそや矛盾があっても構いません。政策が支離滅裂なのは、その時々に人々に受けそうなことを言い、メディアを駆使して「敵」の幻影を膨らませればいいからです。
問題解決のための合理的な政策を持っているわけでないので、人々の支持は必然的に人物によらざるをえず、自らを「救世主的」な存在と錯覚させる宣伝や演出を駆使します。
戦時の大衆動員技術を平時に使っているのが彼らの戦術であり本質であります。
ポピュリストのように二項対立を仕立て、熟議なしで年でも決めようとするなら、議会など必要ない。
議論を尽くした結果としての妥協のない民主主義はほとんど独裁です。
まともな民主主義をまもり育てる意思が国民の多くに共有されなければ、民主主義は機能しません。
ポピュリストへの投票は、現状への不満の表明と憂さ晴らしにはなりますが、問題の解決にはならない。自分が幸せになれるかどうかは、自分たちの住む社会のありようにかかわって深く関わっています。
より住みやすい社会を作っていくために一票を投じる意識を国民の側がもつ必要があります。
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ちょっと前、おおさか維新の橋下徹氏が、あんなに急に、支持をえたのか、私にはよくわからなかった。しかし、この薬師院氏のインタービュー記事を読むと、なんとなくわかってきたような感を得ました。
しかし、ポピュリストは「難敵」です。