続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

マグリット『青春の泉』

2017-02-13 06:49:24 | 美術ノート

 『青春の泉』

 石化している(ように見える)鈴(言葉)・鷲の頭部をもつ石碑・膨張した一葉(葉脈に見えるものは根のようにも見える)。
 背景は夕陽だろうか。精神的な活力、彩度を少し落としているが燃えるようなエネルギーを彷彿とさせる。
 石碑には《ROSEAU/葦》の文字が刻まれている。葦といえば(人間は考える葦である)というメッセージと直結するイメージがある。

 石碑(思考)は、鈴(言葉)と一葉(イメージ)を誘引しており、力強い鷲の頭部は、あたかも羽を広げる飛翔のイメージが内包されている。
 夕陽が差す反対側(影の方)を向いている鷲の頭部、再び上る明日(東/未来)を直視しているようである。

 石碑(墓碑・墓碑銘)は死後の風化をもたらすが、刻まれた《葦》の文字が消えていない。思考の勇躍は死して尚飛翔のエネルギーをもって再来する。《泉》という自然の噴出、常なる新鮮は決して死滅することがないという表明である。

 人類の滅亡後にも《思考力》により、死して尚飛翔(復活)の予感を秘めている。
『青春の泉』、これは未来への挑戦状である。


(写真は国立新美術館『マグリット』展・図録より)

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