あるくみるきく_瀬戸内シーカヤック日記

瀬戸内を中心とした、『旅するシーカヤック』の記録

『芸予ブルー』_テーマカラー of 印象派_”瀬戸内シーカヤック日記”

瀬戸内シーカヤック日記: YB125SPで『とびしま海道』タンデムバイクツーリング_三角島&一峯寺公園

2017年11月05日 | 旅するシーカヤック
2017年11月5日(日) 今日は久し振りに、YB125SPで地元のお気に入りエリアである『とびしま海道』を妻と二人でタンデムバイクツーリング。
朝起きると肌寒かったので、少し厚手のパンツと防風ジャケットを準備した。

久し振りのバイクだが、バッテリーも充電してあり、状態はバッチリ。
タンデムで、安芸灘大橋へと向かう。

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安芸灘大橋は、125ccバイクだと片道50円だが、250ccでは650円に跳ね上がるのだ。
とびしま海道で遊ぶには、原付二種はとてもお得なのである。

下蒲刈を超え、上蒲刈へ。
豊島を抜けて、

大崎下島へと入る。

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今日の目的地は、三角島。
シーカヤックでは何度も渡ったことがあるのだが、妻が訪れたことがなかったので、バイクで渡れる島ということもあり、今日の目的地にしたのである。

そしてもう一つの目的は、三角島まで渡るフェリー。
船旅好きの俺にとって、まだ乗ったことがない航路だったのである。

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9時半の便に乗る予定で、およそ30分前には久比の港に到着。

乗組員の方がおられたので、『バイク、乗れますか?』と聞くと、『うん、乗れるよ』
『三角はあまりバイクで走れるような道はないことは知ってるんですけど、いつもシーカヤックで渡っているので、今日はまだ行ったことがない妻を連れて行きたくて』
『へえ、シーカヤックでねえ』
『ええ、いつもは豊島から子供達と漕いで遊びに行ってるんですよ』

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フェリーにバイクを積み込み、料金を支払う。

大人は片道130円、バイクは90円である。
目の前には三角島。

シーカヤックでも30分かからない距離であるが、初めての航路は楽しみだ。
1Fにはちゃんと客室も設置してある。


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しばし、船の方と四方山話。
『三角は、今何人くらい住んでおられるんですか?』
『うん、今は二十数人やね。 年寄りが多いよ。 空き家も増えとるね』
『造船所は今でもあるんですか?』
『最近、仁方の方に移されたよ。 まだクレーンは残ってて、それは動くから造れんことはないんやろうけど、もう敷地は太陽光パネルがいっぱい設置してある』
『そうなんですか。 残念でしたね』

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『島には店はあるんですか?』
『いいや、店はないよ。 じゃから、みんなこの船で久比に買い出しに行くんよ。 久比にはJAの店があるけえね』

『昔は学校はあったんですか?』
『学校は前からなかったんよ。 じゃけえ、子供は小学校も中学校も、大崎下島へ通いよった』

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出航時間が近づくと、思ったより人が乗り込んで来られる。
島に帰る人や、農作業のために島に行く人などなど。
この便は、車1台にバイクが2台、そして人が7-8人ほど。

出発すると、あっという間に三角島へ到着である。

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今日は、穏やかな予報だったが、海では結構な風が吹いていた。

バイクツーリングにしておいてよかったなあ。

まずは、フェリー乗り場から近い美加登神社に参拝。

日帰り旅の安全を祈願する。

神社の近くには、多くの漁船が陸揚げされていた。

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再びバイクにまたがり、海沿いの道をトコトコと走って北側にある海岸を目指す。

ここは、この夏にシーカヤックで訪れた場所。

来た道を引き返し、

今度は山道を散策しながら、

西岸にある海岸へ。

ここは、昨年の夏に遊びに来たお気に入りの場所である。

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バイクを止め、しばし付近を散歩してみる。

今日は雲ひとつない青空。 風さえなければ、絶好の行楽日和である。
海沿いの植物や野の花を観察しながら、しばしの気晴らし。

普段見ることのないような、珍しい花も発見した。

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海を眺めながら、ポットに詰めてきた熱いお茶を飲み、少し小腹が空いてきたので、おやつ代わりにパンを食べる。
のんびりまったり。

『そろそろ集落の方に戻って散策してみよう』
再び山道を走り、

集落のある地区へ。

港にバイクを停め、ここからは歩いて散歩。

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昔の構造の開き戸。

こんもりと茂った、自然のトンネル。

秋の瀬戸内を象徴する、柑橘類の鮮やかな黄色。

そして、子供の頃は時々食べた、懐かしい柘榴も発見。


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一つだけ見つけることができた郵便ポスト。

珍しい造形の神社の瓦。


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3連休の最終日とは思えないほど、とても静かで心休まる良い島であった。

昼も近づいたので、妻と二人、海岸に座って再びお茶とパンで軽いお昼ご飯。

海を眺めながら、ゆっくりとした時間の流れを感じる幸せなひと時。
これは、また今度釣竿でも持って訪れたいものである。

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時間になると、船は出航。
帰りも車が2台とバイクが2台、そして農作業を終えた人たち。
途中、農作業を終えて帰られる若い方と少し話をさせていただいたが、呉出身で今は三角島に会社を立ち上げられたのだとか。

『お酒を作る会社なんです』
『大長とかで売っている、レモンのお酒ですか』
『レモンを使ったお酒なんですが、もう少しプレミアムなお酒を目指しています』
『それはいいですねえ』

『島興しにもなるといいですねえ』
『ええ、今は島の人たちから教わってばかりですが、そうしたいと思っています』
『いいですね。 是非、頑張ってください』

***

フェリーを降りると、会釈を交わしてお別れである。
俺たちは、ここから一峯寺公園を目指す。
車では絶対に走りたくない、島の曲がりくねった狭い農道を走り、展望台へ。

ここは、芸予諸島らしい美しい景色が楽しめる最高のスポットの一つである。

初めて訪れた妻も、ここは気に入ってくれたようだ。
熱いお茶を飲み、景色を堪能しながらしばし休憩。

山から下りると、御手洗の近くで大長みかんを購入し、家路についた。


***

生涯不良の旅するサラリーマン・シーカヤッカー。
さて、来週はどこ行こう?

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