瀬戸市民言論広場

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視点・観点・論点 第7回

2016年10月12日 | お知らせ
第7回は「出羽守」

他者や他所を引き合いにして語ろうとする人を「でわのかみ」というそうです。
米国では~っ、欧州では~っ、
指標や指数、実績値などの統計数値は単純に比較して議論できるものではありません。
個々の環境や条件、歴史や文化など数値化できない不確定要素を除外し、表層的な議論になってしまう危険があるので、筆者は好んで使わないようにしています。
しかし本稿ではあえて出羽守となって本市の問題点を記すことにします。

行政にとって2大重要仕事は予算編成と決算審査です。
予算は議会の議決が、決算は議会の認定が必要です。

地方自治法第210条(総計予算主義の原則)
 一会計年度における一切の収入及び支出は、すべてこれを歳入歳出予算に編成しなければならない。
総計予算主義とは歳入歳出を混淆することなく、収入、支出ともその予定額の金額を、それぞれ歳入予算、歳出予算に計上するたてまえをいいます。

地方自治法第211条(予算の調整及び議決)
 普通地方公共団体の長は、毎会計年度予算を調整し、年度開始前に、議会の議決を経なければならない。_中略_
2.普通地方公共団体の長は、予算を議会に提出するときは、政令で定める予算に関する説明書をあわせて提出しなければならない。

2にある「政令で定める予算に関する説明書」とは、
① 歳入歳出予算の各項の内容を明らかにした歳入歳出予算事項別明細書及び給与費を明らかにした給与明細書
② 継続費について前前年度末までの支出額、前年度末までの支出額又は支出額の見込み及び当該年度以降の支出予定額並びに事業の進行状況等に関する調書
③ 債務負担行為で翌年度以降にわたるものについての前年度末までの支出額又は支出額の見込み及び当該年度以降の支出予定額等に関する調書
④ 地方債の前前年度末における現在高並びに当該年度末における現在高の見込みに関する調書
⑤ その他予算の内容を明らかにするため必要な書類

①から④までに規程する書類は施行規則で定める様式を基準としなければなりません。
つまり各自治体とも共通性をもっていますが、
⑤の書類をどのような内容とするのかは各自治体に委ねられています。(ここが重要点)

決算は
地方自治法第233条
 会計管理者は、毎会計年度、政令の定めるところにより、決算を強制し、出納の閉鎖後三箇月以内に、証書類その他政令で定める書類とあわせて、普通地方公共団体の長に提出しなければならない。
2.略
3.普通地方公共団体の長は、前項の規定により監査委員の審査に付した決算を監査委員の意見を付けて次の通常予算を議する会議までに議会の認定に付さなければならない。
4.略
5.普通地方公共団体の長は、第三項の規定により決算を議会の認定に付するに当たっては、当該決算に係る会計年度における主要な施策の成果を説明する書類その他政令で定める書類を併せて提出しなければならない。
6.普通地方公共団体の長は、第三項の規定により議会の認定に付した決算の要領を住民に公表しなければならない。

出納の閉鎖とは毎年5月31日です。
決算審査は9月定例会で行われます。
5.にある書類とは「歳入歳出決算事項明細書」「実質収支に関する調書」及び「財産に関する調書」で、これらの様式は施行規則で定める様式を基準としなければなりません。
「主要な施策の成果を説明する書類」ですが、「主要な施策の成果」とは具体的に施策の実績を明らかに示すものであればよく、具体的表示方法は各自治体に委ねられています。(ここが重要点)

出羽守のご登場です。








上はお隣、尾張旭市の主要な施策の成果に関する報告書
下は本市、瀬戸市の主要な施策の成果に関する報告書
どちらが詳しく記されているか、ご覧のとおりです。

地方自治法で、主要な施策の成果を説明する書類の提出義務を長に課しているのは、議会における決算審査が単なる数字の審査にとどまらず、事業の成果についても積極的に検討が加えられることを期待しているからです。
支出命令に反することなく適法に使われたか等の審査は「監査委員」の役目です。
従って9月定例会の決算分科会(本市)では主要な施策の成果に関する報告書が重要な資料となっています。

本市では9月定例会の開会約一週間前、分科会別に(総務生活・厚生文教・都市活力)決算勉強会と称し、議員に対して担当職員が入れ替わり立ち代り、朝から夕刻まで説明が行われています。
とても聞き覚えられるような分量ではなく、おまけに説明が早口だそうで、おそらくそうでもしなければ一日で終わらないのでしょう。

本市の決算分科会は一日で審査しきれず、予備日程まで食い込みました。
尾張旭市と瀬戸市の報告書。
どちらのほうが議会議員の行政監視機能を発揮しやすい資料でしょうか。
(個々の議員資質は別のはなしです)

尾張旭市では「事務事業評価表(A表)」と「事務事業評価表(B表)」というのも作成公開されています。
*尾張旭市HPでだれでも見れます。
A表は現状把握と今後の計画を、B表では事業別評価としてその事業の目的妥当性、有効性、効率性、公平性を分析し見直しの余地やコスト削減方法、受益者負担の適正有無などを示しています。
瀬戸市にはこのような評価表はありません。

この他尾張旭市では「施策・基本事業 成果指標一覧(ここには担当職員名も記載されています)」「総合計画 施策ー基本事業設定シート(ここには指標の算定式、成果状況・目標値の設定理由も記載されています)」。
さらに施策別の中間評価、変更の必要性、施策を取り巻く環境変化などを記載した「施策ー基本事業設定シート(A表)」も公開されています。
京都府京丹後市を参考先進地として作成されるようになったそうです。
富山市などあちこちで話題の政務活動費問題ですが、京丹後市は「アト払い方式」です。

9月定例会の決算分科会で「本市も地方自治法に従い、成果に関する報告書を作成しておりますっ!!」と自慢げに答弁した理事者もいらっしゃいましたが、胸張って大きな声でいえる内容ですか。

そもそも地方自治法は、自治体(行政当局)と住民はどのような関係であるべきかといった法理的規定そのものはなく、自治体の組織法や事務執行の手続法の色彩がつよいものです。

基本構想・基本計画を本市の最高位として行政運営していくのなら、政策のアウトカム・アウトプットなどターゲットの目標成果指数の立て方、理由を明らかにして、決算審査の施策の成果に関する報告書は尾張旭市のような内容を議会に提出すること。
恥ずかしながらこれらは「改革」などというカッコ良いことではなく、遅れに遅れている本市の行政評価公開をせめてお隣並みにしなければいけないでしょ!というはなしです。

こういっちゃなんですが、
住みたいまち・・など、安心安全のタクシーです、こだわりの飲食店です。と五十歩百歩。
住みたくないまち、安心安全じゃないかもタクシー、こだわらない飲食店。
こんなのありますか?
風呂屋の看板「ゆ」だけです。
つまり「アタリマエ」でしょ。

次の総合計画はせめてお隣さんと同程度の運営をするとしてください。
京丹後市までとは申しません。
も一度いいます。
改革ではありません。遅れを取り戻すことです。

13万人のなかでこの進路を命令できるのは市民の負託を受けた人、長だけです。
市民のみなさんもこのような瀬戸市のオクレに関心をもっていただきたい。
「瀬戸は裕福なので、行政文化が違うでしょ。うちは必死なんですよ、理事者も議員も市民も・・」
とおっしゃるご近所です。

今回も読了いただきありがとうございました。






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