ガタゴトぷすぷす~外道教育学研究日誌

川口幸宏の鶴猫荘日記第2版改題

ビセートルの歴史検証(8)

2017年09月18日 | 研究余話
第2セクション - サント=アンヌ(Sainte=Anne)農場

 76人の回復期にある精神病者の共同寝室に供される2つの主要な母屋がそこには含まれる。他の建築物は農場の開発のさまざまな分野に充てられている。

 サント=アンヌ農場(これまでの「サン=タンヌ農場」の表記改め)に関する具体的(詳細な)記述文献には行き当たらなかった。それで、この農場での治療法を確立し今日の精神障害者の自立に貢献することの基本を創りあげたフェリュス博士に、追って多少の字数を用いて綴りたいと思う。
 ところで、ビセートルに収容された精神病者について、収容人数、疾患別人数を見よう。
 ビセートル救済院がどれほどに巨大な施設であったのか。大衆作家ウージェーヌ・シューが『パリの秘密』で描くところでは、700~800人の老人が「養老院」に収容されている。それでは、「精神病者」はどれほどの数が収容されていたのであろうか。たとえば1839年の患者数は549。その内訳は次のようになっている。
 そう病者(maniaque) 181  偏狂者(monomaniaque)  66  うつ病者(melancolique) 24   愚鈍者(stupides) 10  痴呆者(dements) 45  中風痴呆者(dements paralytique) 120  痴愚者・白痴者(imbeciles et idiots) 29  てんかん者(epileptique) 51  回復期にある者(reintegrations) 10  ぶり返し(rechutes) 16

 下の写真はデータが比較的新しく20世紀に入ってからの、精神病者たちの農業労働の様子を写したもの。



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