この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

ひゃくはち。

2008-11-05 23:26:43 | 新作映画
 森義隆監督、『ひゃくはち』、11/3、佐賀シエマにて鑑賞。2008年48本目。

 問題です。
 映画『ひゃくはち』は野球の名門高校でベンチ入りを目指す補欠球児が主人公の青春ものです。過激な暴力シーンや性描写ががあるわけでもないのにPG-12という年齢制限が課されています。その理由はなぜでしょう?

 この映画を鑑賞することなく、この映画に年齢制限が課せられている、その理由を当てることが出来る人がいるとしたら、その人はよほど勘の鋭いか、もしくは実際高校球児だったか、どちらかだと思います。
 自分は爽やかな青春ものにはまーったく惹かれるものがないので、本作も完全にスルーの予定だったのですが、年齢制限が課せられていることに興味を覚え、観に行くことにしました。
 まぁ動機はともあれ、観に行って大正解でしたね。めっちゃ面白かったですよ、『ひゃくはち』。

 もう本当に笑わせてもらいました。
 どのシーンで笑ったか、言葉ではちょっと説明しにくいので省略しますが、今年観た映画の中で間違いなく一番笑いましたね。だってさー、アレが増えてるんだもんなぁ、アレが。反則だって。今思い出しても笑いが込み上げてきます。
 何が増えたか、知りたいという方は実際ご覧下さい。めちゃめちゃ笑えますよ。

 もちろん本作は単なるお笑い映画ではありません。
 普通は高校野球が題材の映画といったら、他校との戦いがメインストーリーになりますよね。つまり、主人公は何はさておきレギュラーポジションは確保しているわけです。
 が、本作の主人公はレギュラーポジションどころか、それ以前にベンチ入り出来るかどうか当落線上の補欠選手です。
 でも補欠選手とはいえ、彼らは彼らなりに涙ぐましい努力をしてベンチ入りを目指すわけです。そしてクライマックスではそんな主人公にもスポットライトが当たるわけなんですよ。
 スポットライトが当たる、といっても代打に選ばれて逆転ホームランを放つとか、そういう華々しいものじゃないんです。
 でもそのとき主人公が取った行動が、本当に泣けるの!ぐわっ、そうくるか!!ジーンときましたね。男だよ、お前は、って思いましたよ。

 さて、そろそろ本作がPG-12である理由を明かしましょうかね。
 それは主人公が高校球児であるにも関わらず喫煙するシーンがあるからです。なおかつご丁寧なことに「高校球児に煙草はサプリメントみたいなものだよな」という台詞まであります。
 なるほど、こういうシーンがあるならば年齢制限も止むなしか、とも思いますが、でもやっぱり勿体ない気がしますけどね。
 ともかく本作はめちゃくちゃ笑えて、ジーンと泣ける青春ものの傑作です。機会があれば一人でも多くの人に観てもらいたいです。

 お気に入り度は★★★★☆、お薦め度は★★★★☆(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
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4 コメント

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108か! (マリーコ)
2008-11-06 08:09:57
ひゃくはち を しゃくはち=尺八 だと思ってなんていませんよ
今時の若者が尺八に出会い、尺八の道を極める話だなんて想像もしてませんよ
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惜しい! (せぷ)
2008-11-06 20:45:32
惜しい、『ひゃくはち』は「しゃくはち」ではないのです。ましてや「まるはち」でもありません(わかっとるがな)。

108というのは煩悩の数であると同時に硬式野球のボールの縫い目の数だそうです。
ちなみに「尺八」は長さが一尺八寸(約54.5cm)であることに由来するのだそうですよ!これ、ほんと。
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Unknown (麦風)
2008-11-07 15:08:05
はじめまして。
トラックバックになってたので来させてもらいました。
12歳以下だめだなんて知らずにいました。
ほんと勿体ないですよね。
わたしも袋の中のアレが増えているのには
笑いましたねーー。
見ているのたった二人だけで寂しかったですが、声を出して笑っちゃいました。
そう、そして最後にグッときますよね。

こうしていっしょに感想を分かち合える方がいらして嬉しかったです。
ありがとうございました。
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はじめまして。 (せぷ)
2008-11-08 09:45:57
はじめまして、麦風さん、拙ブログにようこそいらっしゃいました。

本作がPG-12であるのは非常に勿体ないことだと思います。
一方、PG-12でなければ自分が本作に興味を惹かれることもなかったわけで複雑な気分でもあります。

トラックバックをしてもリアクションがないことがほとんどなので、麦風さんのようにコメントをしてくださるととても嬉しいです。
これも何かの縁だと思いますので、麦風さん、これからよろしくお願いします。
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