この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

アイ・アム・レジェンド。

2007-12-15 21:18:02 | 新作映画
 ウィル・スミス主演、『アイ・アム・レジェンド』、12/15、Tジョイ久留米にて鑑賞。いよいよ大台の50本目。

 本作についてはまず作品の内容や出来よりも宣伝の仕方について言及したい。
 公開二日目ということもあり、館内は七割ほど座席が埋まっていた。まぁまぁの入りだと思う。
 だが、この日観に来ていたお客さんのどれぐらいが本作の内容を知っていたのだろう?
 自分は事前にリチャード・マシスン原作の古典的SF『地球最後の男』をベースにしていると知っていたので、本作がいわゆる『ゾンビもの』だということも知っていたけれど、この日のお客さんのほとんどは単純な娯楽作品だと思って観に来ていた感じだった。
 配給会社は少しでも観客動員を増やすような宣伝を打つのが当然だが、そういった意味では作戦は成功したともいえるだろう、けれど作品の内容をほとんど知らせないというのはやはり反則じゃないだろうか。
 結構小さい子供も観に来ていたなぁ、、、残虐なシーンもあったし、トラウマにならなければいいのだけれど。

 ヴィジュアル面だけでいえばおよそ文句をつけようがないレヴェルだった。
 途中出てきたシカやライオンが若干CGぽかったかな、とは思うが、それも敢えて言えばであって、荒廃したニューヨークの街並みは心が寒々とするほどよく出来ていた。
 しかし肝心のストーリーはというと、ごくシンプルなものであるのに、観ていて途中何度となく首を傾げたくなった。
 主人公がゾンビの仕掛けたブービートラップに引っかかるシーンがあるのだけれど、このトラップがおよそゾンビが仕掛けたものとは思えないほど狡猾で大掛かりな仕掛けなのだ。しかもご丁寧なことに迷彩まで施してある。
 ゾンビにそこまでの知性が残っているとは到底思えない。だいたいマネキンと主人公の関係をゾンビが知るはずもないのだから、仮に知性が残っていたとしてもマネキンを餌にして主人公を釣るということに無理がある。
 また相棒である犬を失い、自暴自棄になって窮地に陥った主人公を別の生存者が救うのだけれど、その生存者というのがか弱い女性と子供の二人なのだ。
 どうやってこの二人で凶暴なゾンビを追い払った(もしくは倒した)っていうんだよ、とツッコミたくなったのは自分だけではないだろう。
 そしてようやく再会した生存者と主人公の会話が噛み合わなくて変なのだ。
 命の恩人に対してベーコンを取られたことで怒り出す主人公。
 心が狭いにも程があるだろう。
 だが変なことに関しては女も負けてはいない。
女「生存者の村に行きましょう」
男「そんなものはない!」
女「いえ、あるのよ」
男「どうやって(その村のことを)知ったんだ?」
女「神様が知らせてくれたの」
 電波系ですか!!そりゃついて行けねーって!!
 ついでにいうとタイトルがこれまた変。
 『アイ・アム・レジェンド』を日本語に訳せば「私は(生ける)伝説だ」という意味だと思うが、主人公がそんな言葉を口にするシーンは一切ない。辛うじてモノローグで「彼はこうして伝説となった」とあるのだけれど、これをもってタイトルを『アイ・アム・レジェンド』とするのは非常に苦しいと思う。

 ヴィジュアル的には一見の価値があると思うが、お話そのものはツッコミどころ満載で大して面白いというわけではない。鑑賞後のカタルシスとかも特になし。
 というわけで、個人的にウィル・スミスのファンか、純粋にホラー映画、中でもゾンビものが好き、というのでなければ観に行く必要はないかと思います。
 特に小さいお子さんを連れて行くのはくれぐれも止めておいた方がいいです。 

 次回鑑賞予定は12/21公開、ニコラス・ケイジ主演『ナショナル・トレジャー リンカーン暗殺者の日記』です。
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8 コメント

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ドキドキ・・・ (マリーコ)
2007-12-16 09:36:45
純粋なウィル・スミスファンですが
ゾンビものなんて嫌いです~怖いよ~

初日14日に観に行けなかったので、来週水曜に観るつもりですが・・・
旦那は一緒に観てくれないって言うし、一人で怖さに耐えられるかなぁ
でもウィル様は観たいぃいい~!
Unknown (shit_head)
2007-12-16 10:14:46
これってゾンビ映画だったんですか??

スゴイですね。

やはり思っていた通りのズッコケ感漂うアホなホラーだったんですね。

絶対に見ますよ。

スミスのFANでも何でもないけど。
コメント、感謝です。 (せぷ)
2007-12-16 16:53:55
マリーコさん、shit_headさん、コメント、感謝です。

>マリーコさん
う~ん、はっきりいってマリーコさんには本作は薦められませんが、熱烈なウィル・スミスファンというのであれば話は違うのかなぁ。
確かに熱演は熱演でした。
一つだけ、もし観に行くとしたら、一人で観に行くことだけは止めておいた方がいいです。
気分が悪くなるかもしれないですからね(←脅しすぎ?笑。)。

>shit_headさん
本作は思いっ切り『ゾンビ映画』でしたよ。
まぁ作中ではゾンビという言葉は使われず、感染者とか、ダーク・シーカーとか呼ばれてましたが、見た目や肉を食らうところなんてまんまゾンビでした。
まぁオリジナルの『地球最後の男』がロメロにゾンビの着想を与えたといわれてますから、実は順番が逆なんですけどね。
そうなのー? (dim)
2007-12-17 02:29:15
せぷっち、ごぶさたっす!!
ついに50本いっちまいましたか!!
もうね、完敗ですよ、おいらは。
くやしーけど、おめでとう!!!
来年は見てろよー!!!

ほんでもってアイ・アム・レジェンド。
これがアイ・アム・サムみたいに名前だったら許せました?
え?そういう問題じゃない?
ゾンビものとは知らなかったなあ・・・。
今日観に行くつもりでいたけど、朝せぷっちのレビューを読んでゾンビは避けて違う映画を観に行ってきました。
「0時間の謎」、なかなか面白かったですよーん。
うっそーー!! (小夏)
2007-12-17 09:10:35
ゾ、ゾンビもの!?
てっきり「地球最後の男が辿る感動逸話」のようなノリかと、、、。
いえ、基本的にホラー映画もゾンビ映画も嫌いじゃない小夏さんではありますが、それを予測し得ない予告編にもちょっと難ありでは?という気も。

うーーん、とりあえず私は『ナショナル・トレジャー リンカーン暗殺者の日記』を優先かなぁ。
コメント、感謝です。 (せぷ)
2007-12-17 20:44:06
dimさん、小夏さん、コメント、感謝です。

>dimさん
いやいや、勝負は下駄を吐くまでわかりませんからね!(吐いてどーする)
勝利の美酒に酔いしれるのは年を越してからにします。下戸ですけど。

『アイ・アム・レジェンド』、残念ながら主人公はレジェンドさんという名前ではありませんでした。それなら問題なかったんですけどね(問題あるだろ!)。
『0時間の謎』っていう作品は知りませんが(チェックしてみます)、おそらく変更して正解だったと思いますよ。

dimさんに教えてもらった『アフター・ウェディング』も、機会があれば観に行こうかなとか思ってたんですが、もう福岡でも上映してました。
だいたいミニシアター系の作品のこちらでの公開は東京より若干遅いのですが、『アフター~』はほぼ同時期だったみたいですね。
そのせいで見逃してしまいました。
DVDになったら見てみますね。

>小夏さん
>てっきり「地球最後の男が辿る感動逸話」のようなノリかと
小夏さんがそう勘違いされるのも仕方ないですよ。
予告編ではゾンビの存在はひた隠しにされてましたからね。
予告編でネタバレしないようにするのは当然ですけど、ジャンルすら誤解させるというのは問題がありますよね。
問題があるといえば宣伝文句の地球最後の男、っていうのも嘘なんですよ。
生存者の村があるぐらいなので。
ただしくはニューヨーク最後の男、ですね。
でもほんと、宣伝で嘘までついてどーするよ、って思います。

『ナショナル~』はおそらく傑作ではありえないでしょうけれど、何も考えずに楽しめる娯楽作だと思います。
一応観に行くつもりですが、前売り券は購入していないので確定ではありません。
『スマイル 聖夜の奇跡』の方が何だか気になっている自分です。
ベーコン (ウィル・スミスファン)
2009-12-24 16:23:40
ウィル・スミスがベーコンを食べられて怒ったのは死んでしまった愛犬サムに本当は食べさせてあげたかったからです

いろいろ文句たれる暇があるならちゃんと集中して観てごらんなさいな
無理無理。 (せぷ)
2009-12-24 23:43:28
一つ伺いたいのですが、ウィル・スミスファンさんはすべての映画を集中してご覧になってるのですか?
ウィル・スミスファンさんには可能かもしれませんが、自分には無理ですね。
つまんねーなー、と思ったらあとは惰性で観ます。
たぶん、たいていの人はそうじゃないですかね。

それから、二年も前に観た映画の詳細についてどうこういわれても、今さらそんなこといわれてもな、としかいいようがありません。特につまんないと思った映画は。

出来たら同様のコメントは、記事執筆後一ヶ月以内にしてもらえたら、と思います。
よろしくお願いします。

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