この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

今度は愛妻家。

2010-01-13 23:23:29 | 新作映画
 豊川悦司、薬師丸ひろ子出演、行定勲監督、『今度は愛妻家』、1/12、Tジョイ久留米での試写会にて鑑賞。2010年2本目。

 自分には、コイツの監督する(出演する)映画は二度と観に行かん!!と決めてる映画監督、俳優がいます。
 壮絶につまらなかったり、観終わった後ムカムカしたり、相性が合わないなと思ったり、その他諸々の負の感情を抱いた映画の関係者ですけどね。

 一作や二作、面白くなかったからといって、一生観ないというのは狭量なんじゃないの?そう思われる方もいるかもしれません。
 まぁ確かにその通りなんですが、しかし、そもそも公開される全ての映画を観に行けるわけではありません。
 観に行かない映画には、観に行かない理由が何かしらあるわけで。
 その理由が、過去につまらないと思った映画に関係したから、というのでも一向に構わないんじゃないか、自分はそう思うのです。

 具体的に挙げるとまずは日本人俳優では大沢たかおですね。
 理由は映画『陽気なギャングが地球を回す』で主役を張ってたから。
 伊坂幸太郎の原作はすっごい好きなんですよ。何度読み返したかわかんないってぐらい好き。
 映画『陽気な~』は伊坂幸太郎作品の、初の映画化で、公開の際はすごくドキドキして観に行きました。
 観終わった後、ブチ切れましたね。
 読者の期待を裏切るのも程があるだろうって。
 まぁこの作品に出演していたのは別に大沢たかおだけじゃないんですが、関係者全員を追いかけるのも大変なので、主役を張ってた彼に罪を背負ってもらうことにしました。彼の出演作をテレビ、映画問わず見ないことにして今日に至ります。

 日本人女優だと小雪かな。
 『ラスト・サムライ』のときはそうでもなかったんですが、以後出る作品、出る作品、ことごとく駄作ばかりで、とどめが去年観た『カムイ外伝』ですかね。彼女の出る作品はこの先十年は見なくていいです。

 外国人の俳優だとウィル・スミス。
 彼の出る作品、というか彼が主役の映画って一見面白そうだけど、実はつまんないって作品が多くて、『ハンコック』を最後に観るのをやめました。『アイ・アム・レジェンド』でやめときゃよかった。

 外国人の映画監督だとジョン・モストゥの名が挙げられます。
 彼の罪は何といっても『ターミネーター3』を監督したことで、それは『ターミネーター2』信者の自分にはどうにもこうにも許しがたいことで、、、それについては時間がないので省きます。

 前置きが長くなりましたが、日本人映画監督の中にも、もう二度と監督作を観なくていいと思える監督がいて、その一人が他でもない行定勲なんです。
 全作品を観たってわけではないですが、彼の監督作にして脚本も手がけた『遠くの空に消えた』はその年に観た映画の中でブッチギリのワーストでした。
 何でも構想七年だそうですが、七年構想してこれかよ!!とぶっちゃけ思いましたね。
 彼の映画を観ることは二度とないだろう、そう思ってました。

 だから、行定勲の最新作である『今度は愛妻家』の試写会が当たったときもすごく微妙でした(当たると思って応募したのではなかったので)。
 彼の監督作は二度と観ないって決めたよなぁ、、、どうしよっか、、、まぁでも試写会だからいっか、とあっさり決心を翻し、観に行くことにしました。

 映画が始まってオープニングで木下工務店の名前を見つけたときは苦笑してしまいました。やっぱり駄作に違いない、そう思いました。駄作の陰に木下工務店あり、といわれてますからね。こちら

 しかし、しばらく観ていて、おや?と思いました。
 何ていうか、フツーに面白いんです。
 ごく潰しのダメ夫と彼を献身的に支える妻とのやり取りがコメディタッチで描かれていて、プッと笑えるんです。
 こりゃ、面白いわ、と評価を上方修正して観ていたんですが、中盤過ぎに、えっ、マジで!?と思えるような衝撃的なサプライズがあるんですよ。ネタバレになるので詳しくは言いませんけど、観ている人が、これってそういう映画だったの?と思う類いのものです。
 
 はっきりいって、作品として、そこが一番の山場で、そこからさっと幕引きしていれば、映画『今度は愛妻家』は傑作だったかもしれません。
 しかし、本作はそこからが長いんです。
 感動の余韻を引いているというよりも、作り手がオチのつけどころをどこにするか迷っている、そんな印象を自分は感じました。
 はっきりいって終盤がだらけてるんですよね。
 惜しいなぁって思いました。あと、十分か十五分短ければ、すごくよかったんですけどねぇ。

 というふうに、画竜点睛を欠いてはいますが、『今度は愛妻家』、決して面白くない映画ってわけではありません。
 行定勲の映画は二度と観ない!と決めていた自分だからこそ、言葉に真実味があるかと思います。笑。
 
 お気に入り度は★★★、お薦め度は★★★☆(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
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3 コメント

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なんですって! (マリーコ)
2010-01-14 09:25:19
ウィル様映画はもう観ないですって!

つまんない映画でもウィル様は出ることによってつまんなくなくなるんですよ。
出てるだけでいいの!ウィル様は水戸黄門みたいなもんです。

まぁ私はウィルスミスファンとして、ウィル様だけを観てるので、作品としての評価なんてしてないからなんだろうけど(^^ゞ
作品として評価したらそりゃ・・・そないよくないな(笑)
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これってそういう映画だったの? (小夏)
2010-01-14 17:48:31
なんだろ?突然、宇宙人が登場するとか?
うーん・・・さすがにそれはないか。

行定勲監督作品が・・・ってよりは、もしかしたら脚本の問題かも。
『遠くの空に消えた』は未見なのでわかんないですけど、同監督の『北の零年』とか『クローズド・ノート』はそれほど悪い出来じゃなかったですよ。
で、ググってみたんですが、『遠くの空~』は監督&脚本とも行定勲監督、それ以外は別の方が脚本を手がけているみたいなんですよね。
単純にそれだけの問題じゃないと思うけど、これを機に他の作品をチェックしてみるのもいいと思いますよ。
返信する
コメント、感謝です。 (せぷ)
2010-01-14 21:59:33
マリーコさん、小夏さん、コメント、感謝です。

>マリーコさん
あはは、そういえば、マリーコさんは熱烈なウィル・スミスファンでしたね。
ウィル・スミスの悪口を言ってゴメンなさい。
気を悪くされないで下さいね。

何ていうか、彼はハリウッドスターじゃないですか。
当然出演するのも家族が揃って鑑賞出来る大作に限られる。
それだとどうも自分には満足出来ないんですよね。

例えば『アイ・アム・レジェンド』ってジャンルでいえばホラーだし、ぶっちゃけゾンビ映画じゃないですか(劇中では「感染者」だったかな)。
それなのに、作品の中ではドバーッと血が飛び散るようなシーンがないですよね。
正直そういうのって退屈なんですよ。

だからまぁ観なくていいかなぁって思います。
でもウィル・スミスを目当てで観に行くならそういうシーンはない方がいいですよね。
これからもマリーコさんはウィル・スミスの出ている映画でウィル・スミスを堪能して下さい。笑。

>小夏さん
>これってそういう映画だったの?
えぇ、そういう類いの映画です。
ネタバレを避けたつもりだったんですが、ヒントを出しすぎましたね。笑。
でも、レビューを書くに当たって、そのことにまったく触れないっていうのも不自然な気がして。

>行定勲監督作品が・・・ってよりは、もしかしたら脚本の問題かも。
それはあると思います。
『遠くの空に消えた』があまりにも強烈だったので、二度とコイツの映画は見ない!!なんて意固地なことを思いましたが、映画監督としての彼の手腕はもう少し信用してもいいかもしれません。

それにしても小夏さんが『北の零年』や『クローズド・ノート』をご覧になっているというのは意外だなぁ、、、何となく邦画は自分と同じくあまり食指を伸ばさないのかと思ってました。
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