千秋小梅日記

コミティア参加サークル「千秋小梅うめしゃち支店」を運営する小津端うめからの連絡、雑感、感想などです。

ツイッターのお題にて

2017年04月20日 21時44分42秒 | 読書・漫画

 

というツイッターのお題がありまして、本棚をにらみつつえらんでみたのですよ。どちらかというと昔から持っている、手放さないものを選びました。見てたら色んな思い出がよみがえってきました。

ピグマリオ…
中学の友人が「好きだ」と言っていたのが印象に残っていて。
そして姉が初めて買った「花とゆめ」に載っていたのがクルトとメデューサの最後の決戦の回で。
実家の近くの市立図書館は漫画の品揃えが豊富で、ピグマリオが飛び飛びで(借りられてるから)置いてあったのですね。それを読んでみると、どこから読み始めても面白くって。
後年まとめて読んだら、クルトの成長物語~母が恋しい男の子から、女性を愛する男性になっていくお話であり、それが本筋の冒険譚と見事に絡み合っており、脇役の配置、チョイ役まで行き届いた展開と、まぁ…ドラマの理想形をここに見た、という感じでしょうか。冒険もの、ファンタジーものを読むときの自分の心の中の「ものさし」になっています。

バナナブレッドのプディング…
これも、実家の近くの市立図書館で初めて読んで。「ジョカヘ…」が初めての大島弓子作品でした。それは難解で。その頃から既に「大島弓子は男にはわからない(のに男は分かりたがる)」みたいなことは言われていて、「そういうものなのかなぁ?」とか悩んでいたところ、この作品を読み、「誰が何と言おうと自分は感動した!」と心の中で反論していたのでした。あの夜道を走るところからミルクまでの展開は、私の頭の中の感動作の理想形。

きんぎんすなご…
わかつきめぐみを一冊だけというのもかなり無茶な話だけど、リアルタイムで感動したこれはやはり外せない。主人公のつんつんした心に共感できるので、1冊かけてほぐれていくにつれ、ものすごーく感動したのです。わかつき先生、初めて読んだのは「グレイテストな私達」で、「月は東に…」の陰に隠れてしまうけどあの4人組は大好きでした。「SoWhat?」は年を経るごとに読むと阿梨さんの切なさが前半のそこかしこから感じられて、切なくてたまらないなー…とか、語り出すと長くなる(^_^;)。
私の絵はよく「わかつきめぐみ好きでしょ」「谷川史子好きでしょ」と言われましたけど、言われて内心すごく嬉しかったです。
あ、10冊に谷川さんは言ってませんが、一冊選ぶなら絵の美しさで「各駅停車」外せませんね。

ガッデム…
我が家の本棚で一番古い本。中学に買ったなぁ。新谷かおるは一時期かなり集めてましたが、今残っているのは「アリス12」「砂の薔薇」「左のオクロック!」「NAVI」。アリス12のお下劣ギャグも大好きだし、完成度なら断然「砂の薔薇」だが…楽天的なのと、熱血なところ、女性が綺麗なところ、バランス良くて一冊選ぶならやっぱりガッデム。

ふくはうち…
文月今日子はレディース時代の短編がどれもこれも好き。落ち込んだときも読める、気持が楽になる、自分にとってなくてはならない漫画になってます。スピード感や話の良い意味での深刻味のなさ、皆どこか憎めない登場人物…真面目に「どこが良いか」と語るのが出来ない面白さなのです。ふくはうちは短編メインの文月先生が描いた連載物で、好みのキャラクターが短編だとすぐいなくなってしまうところ、4巻も動き回ってくれているだけでも幸せでたまらないお話。

いのちの器…
未だ連載が続く(72巻出たよ!)長寿作品。20巻くらいから買い続けてるかなぁ…大学時代、精神的に参っていた時、この作品に救われまして、外せないのです。人に勧められるのは6巻まで。夫を失い、復縁するまでの主人公の心の動きが硬軟併せ持った描写で読ませます。それ以降はすごーーくゆるーーい展開になり、近年は更にゆるさに拍車がかかってますが、それでも、ひいき目でしょうが、未だに面白いし、読んでて気持ち良いです。色々人生に悩んでいるのがバカらしくなれる漫画です。

風の宿…
高校時代小山田いく先生にはまってはまってはまりまくってまして。全部買って何度も読んでました。小山田先生の話の盛り上げ方には癖があって、それにはまる人はもうたまらん、となるのです。そしてその癖から抜け出すのは容易ではなく、創作しているとき、気を付けないとすぐ「小山田してる」状態になってしまいます。ぐおおおぉっとクライマックスで盛り上げまくるんですよ。それとか、しみじみ語りだしたり、何かに言づけて気持ちを伝えようとしたり。なんというか、自分の血肉になってる漫画です。

少年は荒野をめざす…
最初買ったのはマーガレットコミックスで装丁を替えて出た時で、新作と思ってたんですよね。浪人中で、立ち読みで、もう1巻でノックアウトされて。あんなにショックを受けたのはあの時だけじゃないでしょうか。その頃マンガ描き始めたばかりで、「私の理想がここにある」と主人公狩野のように思ってしまいました。美しい台詞に美しい絵。退廃的な面と健康的な面と。初めて読んだときは主人公に感情移入、20歳後半に読み返したときは主人公そっくりの男性陸君に感情移入、最近読み返したら狩野の友達菅野と小林の健康さに救われる気持ちになり。読み返すたび印象が変わります。ちなみに後にわざわざぶ~けコミックスで買い直しました、6巻の向日葵の絵が好きで。

ヨコハマ買い出し紀行…
つい最近終わった「コトノバドライブ」、良かったですね!作者の「今」のペンタッチが生きた作品でした。で、ヨコハマ。もうこの絵は外せない。画集持ってますけど、宝物ですもん。大学行く寸前の春休みの旅行中に、初めてターポン出てくる話読んだのですよ。多分旅先の青森か室蘭で。丁度旅先だったから、印象がすごくって。あと、漫画で背景に目を取られる、という体験、初めてしたのがヨコハマだった気がします。あの背景、真似しようとしてもできなかった…どう描いてもヨコハマの劣化コピーになるのです(^_^;)。そして最終巻に向けてどんどん大きくなるタカヒロ、どんどんはかなくなっていく爺ちゃん、長い巻をかけて、あんな展開が待っているとは思わず、泣いてしまいました。

シェリーにくちづけ …
同人誌で一冊選びたかったので考えた末RIMLANDの舞村そうじさんのこれ。初めて行ったコミティアで明らかに買った本は、舞村さんの「図書館妃」、まるちぷるカフェのなかせさんの「かわいいだけじゃツマらない」、うめしそぷろじぇくとのかのはら美友さんの「リファレンス」シリーズ。この方々のウェルメイドされた職人芸のような作品をよんで「同人誌ってこんなに楽しい!」と刷り込みが入って、自分もコミティアに参加したいと思ったなぁという思い出があります。シェリーにくちづけは20歳代と思われるカップルの日々を描いたペーパー漫画をまとめたもの。祝福感というか、幸福感に満ち溢れた本で、いつでも傍らに置いておきたいような本なのです。良い本を選ぶとなると候補があり過ぎたので、一番傍らにあった本を。

 

はぁ~ほんと、いくらでも書けます。まぁ個人的な話で、楽しめる人がいたなら嬉しいです。


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