Life is ART!

高齢者施設で活躍しているアートワークセラピスト達の旬な声をお届けします。

自分の表現を思う存分に

2012-07-06 20:00:00 | 素敵な現場
大阪のkyokoです。

明日は七夕ですね。

私にとって七夕といえば天の川。

子供の頃から見たい見たいと願っても叶わず。。。

とうとう夢の中でそれは叶い。。。

それはそれは美しく壮大な天の川を見た時は感動しました。

折に触れてその光景は心に浮かびます。


現実にも素敵な天の川に出逢いました!

それは先月のシニアアートセラピーでの出来事です。

七夕にちなんでのアートワーク。

「もし星に願いをするならどんな願い事をするでしょうか?

その願いを叶えてくれる、ご自分の思う天の川を描いてみましょう。」

そんな風にお伝えしました。

イメージしながら各々描いていかれます。



このように一筆書きでスッと一本描かれる方、

紙全体に大胆に塗り重ねる方、

緩やかに優しく描いていかれる方、

天の川の様子にその方の様子が浮かび上がります。


そして、願い事をしたためました。





U様は「結婚したいわ!」と突然大きな声で発表されました。

その言葉をお聞きになられた周りの皆さんは歓声を上げておられましたよ!



丁寧に願いを笹に結ばれました。

仕上げられた時にサポーターにそっとお話し下さったようですよ。

「かっこいい人がタイプ。今から結婚は無理だけれど、でもしたいわ。」と。


H様は黙々と表現をなさっていました。



今回で三回目のご参加。

表現することがお好きなようで、この時間を楽しみにして下さっているとのです。


A様は天の川を折紙で表現されました。



どのように描くか。。。長い間考えられていました。

サポーターが寄り添い、じっくりと話を伺いながら進めていると。。。

七夕の飾りで持っていった折り紙をアレンジすることを思いつかれたようです。

「これがピッタリしますね。」と納得の表情をなさっていました。


開始前のO様は殆んど表情がなく、いつもよりお元気がないご様子でした。

ところが。。。



ワークが始まるとイキイキと!!

天の川を一本描かれたかと思うと、折紙の天の川をその上にペタッと貼られ、

その上にペンでガシガシと力強く色を塗り重ねておられました。

表現の勢いはおさまらず。。。

素材を入れていた入れ物も使って作品を仕上げていかれました。

作品を見ながら感想を伺うと、「ごっついな!!」とニヤッと笑顔に。
(注)「ごっつい」とは関西のある地域の言葉で「凄い」というニュアンスです。

私も思わず大笑いしました。


職員の方も「アートセラピーでは皆さんとても楽しまれいます。

イキイキとなさっていますね。」また、「他のイベントとは違いますね。」と。


ほんの一部の紹介でしたが、

『ご自分の表現を思う存分に』 『自分らしく自由な表現を』

そんな想いが違いを生み出しているのかも知れません。

シニアの方がいてくださって、施設の方の想いもあってのこと、

これからも温かな場を共につくっていきたいなと思っています。



今回皆さんが表現された天の川はずっと心に息づき、

願い事がある時にはそっと思い浮べられるのかも知れませんね。

私のことになりますが、天の川が見たいという子供の頃の願いが、

現実にここで叶ったのだなと。。。温かな気持ちになりました。






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