ブログ 「ごまめの歯軋り」

読書子のための、政治・経済・社会・文化・科学・生命の議論の場

「鞆の浦」の名勝を残せ 埋め立て工事に反対署名 

2009年02月12日 | 時事問題
朝日新聞 2009年2月12日8時4分
ポニョの舞台どうなる 埋め立て計画に10万人署名の盾  
 江戸時代の港や町並みが残り、映画「崖(がけ)の上のポニョ」の舞台ともされる広島県福山市の「鞆(とも)の浦」で県や市が進める埋め立て・架橋計画の認可を国が渋っている。世界遺産登録を目指す10万人署名を前に、金子一義・国土交通相は「国民の同意を」と事実上の見直しを求めているが、地元自治体はそれに応じる気配はない。反対派住民が埋め立て中止を求めた訴訟も12日に結審し、司法判断もいよいよ秒読み段階だ。ポニョの里の将来やいかに――。
アニメ映画「崖の上のポニョ」の宮崎駿監督は作品の構想を鞆の浦で練ったとされ、地元の町並みを連想させる場面が登場する。1月13日の衆院国土交通委員会で、ポニョを引き合いに計画への姿勢を問われた金子国交相は、作曲家宮城道雄が鞆の浦で着想した曲「春の海」を挙げ、「これだけの伝統と歴史を持つ町並みを容易に損ねていいのか」と強調した。

「春の海 ひねもすのたりのたりかな」 穏かな瀬戸内海の港町の景勝を遺すべきか、はたまた地方自治体の公共工事を優先するのか 「自分の土地をどうしようが勝手」と言う県知事の言い分は頷けない。日本はどこでも国民のもので待ったをかける権利を持つ。

読書ノート 高橋洋一著 「さらば財務省!」 講談社

2009年02月12日 | 書評
財務原理主義から増税・大きな政府を図る財務省 第17回

埋蔵金と安倍改革ーキャッシュフロー分析と埋蔵金、公務員制度改革、消えた年金問題(2007年10月ー2008年) (3)

 まだ埋蔵金が隠されているのは独立行政法人であろう。なぜ独法に資産が隠されているかというと、独立時に政府資産を分離資産として嫁入り道具に持たせたためである。その時の資産精査が甘かったのである。現在渡辺喜美行革担当大臣が独法改革に乗り出している。その資産を高橋氏が行うと約20兆円とでる。国のバランスシートが2005年に始めて作成された。財務省は「日本は834兆円もの債務を抱えている。これはGDPの160%になる」というように、財政危機を煽っている。ところがこの宣伝文句は資産を言わない詐欺である。なぜなら日本の資産は世界でも最高である。2005年のバランスシートでは538兆円の資産がある。すると純債務は約300兆円である。政府税調を務められた加藤寛先生も「日本は財政危機ではない」といわれている。財務省は国内向けには「財政危機」を主張し、外国向けには「日本は国債はすべて国内で消費しており、世界最大の貯金超過国で、経常収支黒字国で、外貨準備高も世界最高である。」と財政の健全を謳っている。2007年10月経済財政諮問会議の試算では2025年には消費税を17%に引き上げなければならないといっている。これは財政タカ派の「初めに増税ありき」の論理である。大体18年間のマクロ経済モデルの長期計算は長すぎて意味を成さない。せいぜい5年程度しか予測は出来ない。そして採用した数値はでたらめである。名目経済成長率は最低値を用い、25兆円の財政赤字を設定している。これでは話にならない。なぜ25年先まで計算したかというと、今の金利が成長率と同程度なので、赤字幅が少ないため累積効果をだすために25年も掛けているのである。年金などでも良くやる計算テクニックで、パラメータを変えればいくらでも赤字になる。政策前提で計算しているに過ぎない。  (続く)

医療問題  「現場からの医療改革レポート」 Japan Mail Media

2009年02月12日 | 書評
絶望の中の希望ー医師は「医療崩壊」の現状をネットに訴える 第9回

第1回(2008年3月26日) 「現場からの医療改革を目指して」 東京大学医科学研究所 上昌広


 日本は世界で最長の長寿国であり、さらに国民皆健康保険制度のうえで世界で最も安価な医療を供給しているが、どうして「医療崩壊」となったのだろうかというのが、上昌明氏の問題提起である。日本人の平均寿命は2005年に男性が78.5歳、女性が85.5歳となり高齢化率も2006年に20%を越え世界一の高齢社会となった。高齢化によって三大疾患の治療は長期化し、医療費がかさむ結果となった。高度経済成長社会の裏返しで、急速な高齢化と国民意識の変容に医療制度・供給体制が対応できていない事が問題の本質である。現在の医療は巨大且つ複合的な社会システムに変貌している。政策、行政、メディア、教育、業界など異なる分野の連携が必要不可欠である。現場から「医療改革革新協議会」が2006年に結成された。臨床医、政治家、官僚、メディア、企業が参加して毎年11月にシンポジュームを開催している。 (続く)


自作漢詩 「春又一年」

2009年02月12日 | 漢詩・自由詩
梅蕾迎春又一     梅蕾春を迎て 又一年

欲帰指北雁連     帰らんと欲し北を指して 雁天に連る

人生汲汲山川旧     人生汲汲と 山川旧り
 
守拙孜孜歳月     拙を守って孜孜と 歳月遷る

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(赤い字は韻:一先 七言絶句仄起式  平音は○、仄音は●、韻は◎)
(平仄規則は2・4不同、2・6対、1・3・5不論、4字目孤平不許、下三連不許、同字相侵)

CD 今日の一枚 バッハ 「教会カンタータ全集 第三巻 CD-18」

2009年02月12日 | 音楽
バッハ 「教会カンタータ全集 第三巻 CD-18」
ニコラス・アーノンクール指揮 コンツェンタス・ムジカス・ウイーン
ツェルター・ナーヴェン合唱団 バス:ルード・フォン・デル・メール ソプラノ:ピーター・ヨロシット
ADD 1976 TELDEC

「その人は 幸いなり」 BWV57
「ああ神よ、いかに多くの心の痛手」 BWV58
「われを愛する者は、わが言葉を守らん」 BWV59
「おお永遠よ、汝恐ろしき言葉」 BWV60