冬の光 | |
櫛田節子 | |
文藝春秋 |
四国遍路を終えた父がフェリーから身を投げた。
残された父の手帳。
最近、本を読むと親世代と気持ちがシンクロしていたのだけど、
この本では、碧の気持ちになって話がおえた。
時が経つほどに、父の最後の旅がどのようなものであったか、
なぜ旅の終わりに冬の海に飛び込まなければならなかったのか、
居座った疑問が胸のなかで重さをまし、ゴールデンウィークに
父がダイアリーに残したルートを辿ろうと決意した、次女の碧。
次女の物語と平行して、父の物語が語られる。
そして・・・父が亡くなったよく年の秋
父の死の真実が明らかに。