キタカゼとタイヨウ

「意識不明の重体」「重症びまん性脳損傷」から奇跡的に回復、社会人になった息子のこと。母の読書記録などなど。

「冬の光」櫛田節子

2016-12-01 08:48:45 | 日記
冬の光
櫛田節子
文藝春秋


四国遍路を終えた父がフェリーから身を投げた。
残された父の手帳。

最近、本を読むと親世代と気持ちがシンクロしていたのだけど、
この本では、碧の気持ちになって話がおえた。

時が経つほどに、父の最後の旅がどのようなものであったか、
なぜ旅の終わりに冬の海に飛び込まなければならなかったのか、
居座った疑問が胸のなかで重さをまし、ゴールデンウィークに
父がダイアリーに残したルートを辿ろうと決意した、次女の碧。

次女の物語と平行して、父の物語が語られる。

そして・・・父が亡くなったよく年の秋
父の死の真実が明らかに。


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