つれづれ読書日記

SENとLINN、二人で更新中の書評ブログです。小説、漫画、新書などの感想を独断と偏見でつれづれと書いていきます。

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さすがにこれ全部紹介すると死ねる

2006-10-31 23:53:34 | ミステリ
さて、気付いたらキリ番だった第700回は、

タイトル:英米超短編ミステリー50選
編者:EQ編集部編
出版社:光文社 光文社文庫(初版:H8)

であります。

海外ミステリ専門誌『EQ』(現在は休刊中)に訳載された短編を集めたアンソロジーです。
以前紹介したヘンリー・スレッサーほか、多数の作家が登場。
全五十編と凄まじいボリュームですが、短い作品はたった三頁、長いものでも二十頁以内なので、時間の合間に読むのに最適です。

・登場作家一覧
ナンシー・ピカード
ヘンリー・スレッサー
ルース・レンデル
アンドリュー・クレイヴァン
アーサー・ポージス
クリスチアナ・ブランド
レジナルド・ヒル
ジョイス・ハリントン
ピーター・ラヴゼイ
ロバート・バーナード
シャリン・マックラム
ポーラ・ゴズリング
アンドリュー・ヴァクス
ビル・プロンジーニ
コーネル・ウールリッチ
他、多数――

以下、気に入った作品をいくつか紹介します。

『目』(ヘンリー・スレッサー)……そろそろ五十に手が届く殺し屋リオンは、六ヶ月ぶりに仕事にとりかかった。自分より歳のいった相手を始末する簡単な仕事に思えたが、実は――。
スレッサーらしいワントリック。しかしリオン、せめて確認しろよ……。

『発見』(パトリック・アイアランド)……野心に燃える研究者ハロウェイは、単身、古代遺跡に乗り込んでいった。しかし、大発見に浮かれるあまり――。
自業自得、という言葉が非常に似合う主人公の独り相撲。さて、彼はどうなったのか?

『追いはぎ』(アヴラム・デイヴッドスン)……帰宅途中、スタンリー・スレイドは何者かに背後から襲われ、衣類を奪われた。意識を取り戻した時には両手に――。
不条理系のリングストーリー。実際、極限まで来たら彼と同じ行動を取る者も多かろう。

『ヒーロー』(アル・ナスバウム)……その旅客機には、刑事と、彼に護送されている犯人が乗っていた。税関で騒動を起こした子供は、その一方に興味を示すが、機体が事故を起こした時に行動したのは――。
展開は読めるが、オチの一文が素晴らしい。実際どうだったのか……それは秘密の方が美しいだろう。

『バード・ウォッチャー』(ジャック・リッチー)……バード・ウォッチャーの私の前に、死体を抱えた男が現れた。彼は名士で、この州の者なら誰でも知っている。さて、私は――。
キレのいいショートショート。いきなり死体を抱えて現れたにも関わらず平静を装う男との会話が妙に可笑しい。裏技的だが、納得がいくオチもいい感じ。

まだまだ紹介したい作品は沢山あるのですが、キリがないのでこのへんで。

短編好きにはかなりのオススメ。
どちらかと言うとブラックなオチが多いのですが、そうでないものもあります。
ただ、死体が出てくる話が嫌いな方には、やっぱり合わないかなぁ……。
コメント (2)
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