つれづれ読書日記

SENとLINN、二人で更新中の書評ブログです。小説、漫画、新書などの感想を独断と偏見でつれづれと書いていきます。

絵ってのはやっぱいいよねぇ

2005-08-07 14:47:01 | マンガ(少女漫画)
さて、何となくきりがいいの第250回は、

タイトル:Wジュリエット(全14巻)
著者:絵夢羅
出版社:白泉社花とゆめコミックス

であります。

学園物で、演劇部に所属するふたりの主人公、三浦糸と天野真琴のかなーりべたべたなラブコメ。

ストーリーは、まず主人公のひとり、天野真琴が転校して、演劇部に入部するところから。
見た目は背の高い美人……なんだけど、ほんとうは男。
役者になると言う夢をかなえるために、父親の出した条件が転校した先で女として残りの高校生活を送ること。
卒業までばれなければ役者になることを認め、ダメなら実家の道場を継ぐことになっている。

……と言いつつも、第1話で早速糸にばれてしまい、そんな無茶苦茶な条件を出す真琴(本名:成田真)の父親に憤慨しつつも、秘密を守ることを約束する。

そこから、いろんな事件や真琴を連れ戻したい女の子や、その兄の妨害などをくぐり抜けつつ、ラブコメ街道まっしぐらに話は進んでいく。

ストーリーは、はっきり言って大して期待するほどのものではない。
ばれそうになる秘密を何とかして切り抜けるとことか、男家族の中で育ってがさつそうだったのがどんどん女性らしくなっていく糸とか、敵役とか、目新しいところとはないし、どこにでも転がってそうなネタ。

まぁ、お約束なので安心なのは安心なんだけど、きついのはべたべたっぷり。
……もとい、読んでるとさぶいぼ全開な真琴の甘いセリフ。

まー、こういうのが好きならまだしも、ふつーに読んだら、よくもまぁ、そこまで臆面もなくそんなセリフが吐けるもんだ、と逆に感心してしまうくらい、げろ甘。

少々のラブコメなら免疫はあるが、これは少々ではないくらいなので、その手のが苦手なひとはまず読めないだろうねぇ。

相棒もこのマンガ、嫌いだし、別段私もそこまで好きと言うわけではない。

でも、特徴的なのはこのマンガ、とてもテンポがいいこと。
また、糸は空手、真琴は拳法をやっていて、その関係で立ち回りのようなシーンが随所に出てくるんだけど、スピード感や躍動感があるのがいい。

……いい、と言うより、物書きとしてはけっこう羨ましい。

こういう派手なシーンやテンポ、スピード感ってぇのは、なかなか文字で表現するのは難しいからねぇ。

やっぱり絵ってのはいいなぁ、と思いつつも結局買っちまったので全巻買ってしまったなぁ。
いまごろ、どこの段ボールで冬眠してるんだろー……(爆)



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