工作員一号の工作員日記

日本政府観光局の元香港駐在員で、北朝鮮潜入(?)暦8回。時々テレビや雑誌にも登場しています。
現在は税理士。

「金正日の料理人」こと藤本健二氏のライブトーク (2)

2005-11-05 00:48:15 | 北朝鮮ウォッチング
昨日に引き続き、「金正日の料理人」こと藤本健二氏のライブトークの内容を紹介します。(「将軍様」=金正日総書記)

 94年7月の金日成主席逝去の際は、将軍様は間近で見ていても本当にげっそりやつれていた。今後一人で国を統治していかなければいけないというプレッシャーから、1週間くらいは食事も喉を通らなかったのではないか。
 抽斗から拳銃を取り出してじっと眺めており、奥さんに咎められたこともあった。
 父親(金日成)は雲の上の人で、執務室に電話があると、周りに取り巻き連中がいる場でも、直立不動で対応していたくらいだから、彼が父親を謀殺したということは絶対にありえない。

 高英姫夫人と三男の正雲(音訳)と共に信川(シンチョン)招待所へ同行した際、正雲から「波」という漢字はどう書くのかと尋ねられたことがある。見ると海、空、青といった字をノートに書き取りしていた。
 自分(藤本氏)は当時拉致事件のことは全く知らなかったので、もし知っていれば、この時正雲に「先生は男の先生?女の先生?どこの国の人?」と聞けたのに残念だ。

 将軍様は自分の大好きな「男はつらいよ」を週末にテレビで流すことを検討したが、結局実現しなかったのは、この映画には「思想」が何も入っていなかったためだ。

 将軍様の行動に関してはシナリオを描いている幹部がおり、そのシナリオに沿って動いている。全てが自分の本意という訳ではない。
 海外遠征で敗れたスポーツ選手は1年間の教育農場(=芋掘り)送りとなる場合が多いが、これも将軍様自身の指示ではなく、担当の責任者の判断で実施し、将軍様に事後報告すると、将軍様も「ああ、そうか。」という感じだ。

 北朝鮮が米朝直接対話に拘るのは、米国と話をつければ、その子分である日本や韓国が文句をいうはずがない、という発想のため。
 また、政府よりは党のほうが上位にあるという発想がある(北朝鮮では朝鮮人民軍>朝鮮労働党>内閣)ため、かつての金丸訪朝時も自民党の最有力者である金丸を落とせば日本政府は反対できないはずだ、と踏んだが、結局ヨミが外れた。

 仕入れのための一時帰国の際、金ファミリーが東京ディズニーランドに行く前に事前の下見をしたり、周辺ホテルのスイートルームのパンフを集めたり下準備をしたことがある。
 将軍様自身が訪日したことがあるかどうかはわからない。

 金日成主席や金正男には一度も会ったことはない。
金正日の料理人

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